第一次コミティアウォーズ…終結! | おぎぬまXの運命

おぎぬまXの運命

元芸人。2014年から漫画家を目指すこととなった30歳。
笑うメディアクレイジーにて『おぎぬまXの4コマ空間』を連載してます。
生活に余裕があったら応援してねっ!

どうも。
おぎぬまXですっ。


先日…2月12日に開催された
コミティア119…!!


今回はおぎぬまX、吉田くん、くまがいの手下の3人がそれぞれのマンガを販売し、誰が一番売れるのかを競い合う形となりました。


題して……
『第1次コミティアウォーズ』!!



そんな突如として開幕した、血を血で洗うマンガバトルを制したのは一体誰なのか…!?




……えっ…?



「おぎぬまさん。

私はおぎぬまさんのブログをよく拝見させていただいている都内在住の傭兵です。今回、大変恐縮ながら一つだけおぎぬまさんに物申させていただきます…。

おぎぬまさんのブログ、長いです。

おぎぬまさんのブログのほとんどの文章…99%は必要のない贅肉と言っていいでしょう…。特に無駄に前編や後編に記事を分けて、挙げ句の果てには中編や完結編まで話をひっぱるやり方には、正直、呆れを通り越して、もはや笑いを通り越して、最終的に殺意が湧きます。

なので、今回のブログはこの記事だけで完結させてください…。もし、後編に続いた場合は毎朝一発、おぎぬまさんを発砲します。」







…で、ですって!!???!



お…落ち着いてくださいっ…!!!


…ぜっ…絶対にこの記事で、コミティア119の売り上げも…誰が一番マンガを売ったかも…すべて…包み隠さず報告いたしますので…どうかっ…落ち着いてくださいっ……!!!!!!!




…はぁはぁ…





…ということで、
さっそくお伝えします…!


第1次コミティアウォーズ…!!

その全貌を…!!!



………
……



2017年   2月14日



あの…コミティア119から2日後の夜。






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僕は仕事終わりに新宿駅に降りました。



おぎぬまX不在の状況で行われた、第1次コミティアウォーズ…!


実は僕は、自分のマンガが何冊売れたのかまだ聞いていないのです。


…果たしてあの日、何が起きたのか…!?どこまで売れたのか…!?新たなるマンガ仲間は増えたのか…!?


不安と期待を胸に、僕は足早に新宿南口から数分の所にある喫茶店に向かいました。


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そして、窓際のテーブルに座る2人の男の存在を確認すると、席に座ります。





僕「吉田くん…!くま…!
僕の代わりにコミティアに出てくれてありがとう…!!そして、お疲れ様っっ!!!!」




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くま「へへへっ」
吉「えへへっ」


僕の目の前に座り、おしぼりを弄ぶ2人の男……そう!

くまがいの手下(写真左)と
吉田くん(写真右)である…!!!!


彼らがいなかったら今回のコミティア参加は、僕がどうしても会場に行けなかったため、中止せざるをえませんでした…!!


それをコミティア開催2週間前くらいにコミティアウォーズという企画に乗ってくれて、中止を阻止してくれた2人はまさに救世主…!!本当に感謝です…!!!


ひとしきり2人にお礼をのべた僕は、コミティア119の感想を聞きました。

僕「それで…コミティア初参戦どうでした…?吉田くんは僕のお手伝いとしてよく来てくれてたけど、自分のマンガを販売したのは初めてだったでしょう…?

それにくまにいたっては、コミティアに行くこと自体が初めてだったわけだし大変だったんじゃない…!?」


吉「いやっ…!!もうめちゃくちゃ大変でしたよ…!!」


くま「つかれた…!!本当に疲れた…!!」


2人ともコミティアでマンガを販売することに対する大変さや恐怖を、これでもかと語ってくれました。
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ちなみに↑が当日開店した時のお店の写真っ。ゴ…ゴーージャスっっ!!!!


2人の苦労を想像する僕。



大変だったろう……


僕とくまがマンガを完成させて、キンコーズに印刷しに行ったのが、コミティア前夜の終電ギリギリで…

吉田くんは終電前での印刷が間に合わずに深夜の3.4時に印刷を終えたらしく、それからほとんど寝てない状態で夕方4時までお店に立ってるわけだ…!!

考えただけで、大変っ…!!


大変の極みっ…!!



…しかし僕は、コミティアの大変さを語る2人の瞳の奥にきらめく、修羅場をくぐり抜けた者だけが宿す、強者の輝きを見逃しませんでした。


この2人……!!
疲れた疲れた、と言いながら…どこか自信に満ち溢れている…!!


それは、コミティアで納得がいく結果を残せたという動かぬ証拠…!!!


ま、まさか……初参戦ながら…

売り切ったのか…!!!???





2人のどこか自信ありげな雰囲気に動揺する僕。



そ…それに吉田くんにいたっては、それぞれが頼んだコーヒーとは別に…
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カレーライスを注文している…!!!


おいおい…




どうしたってんだ…!?





喫茶店でフードメニューを頼むなんて
正気かっっ……!?!?!?




高いんだぞっ…!!
喫茶店のフードメニューは!!!!



「今回のコミティアの準備で全財産リアルで500円になっちゃいました〜☆」


とコミティア前夜にLINEをしていた男がする行動とは思えない…!!!




や…やはり…!!!
売り切ったか…!!??!!?

じゃ…じゃないと目の前で起きている豪遊の説明がつかない…!!!





我慢が出来なくなった僕はいよいよ2人に聞きます。



僕「で、では………
そろそろ聞こうかっ…!!!!

みんなのマンガが何冊売れたのかを…!!!そして、この3人の中で一番マンガが売れたのは誰なのかを…!!!」


待ってましたと、うなずく2人。

そして、くまがいは不敵な笑みを浮かべながらスッと折りたたまれたメモを僕に差し出しました。



くま「その中に今回の3人の売り上げが書いてあるよ…見て」


僕「………ッ………!!!」





おそるおそるメモを手に取る僕。


こ…この2人…!!!!
やはり、売れたな…!!!!

すごい、そんな気がする…!!!

いや……それならそれで結構…!!

問題は…僕も彼らと同じくらい売れてるか、だ!!!!!



全員完売でしたぁ〜〜っ!!!!
…てのが最高にハッピーエンド!!

2人は完売したのに、僕だけ売り上げ少ないとかは嫌だなぁ〜〜〜っっっ…!!!!






…さて、売り上げを発表する前に、

第1次コミティアウォーズの参戦した3人のマンガを紹介しましょうっ。



まずは僕こと、おぎぬまXの…
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1コママンガ集
『おぎぬまX ONE』!!!
価格:100円  発行部数:20部



そして、吉田くんの…
{90EBB73F-52C2-45C7-A222-6BF7EC0A2DBD}
変則4コマ集『4コマGO!』!!!
価格:フルカラー1000円  
発行部数:2.30部?


最後はくまがいの手下の…
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ショートギャグマンガ
『フリマの勇者様』!!!
価格:300円  発行部数:20部




作者も違う、ページ数も価格もジャンルも違う…!そんなルール無用のデスマッチを制したのは誰だ…!?


コスパ重視のおぎぬまか!?

当たればデカイ、吉田くんか!?

いやいや王道、くまがいか!?



果たして……!?


………
……




僕は売り上げが書かれたメモを力いっぱい開きました。


























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僕「……………ん………………」




















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僕「…………………わ………っ……」


















{5184D1EF-9F67-4072-9C0C-949B0FF21C6B}
吉「……………………」
くま「…………………」


















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僕「……ょ…ょ……ょ………」





くまから渡されたメモを何度も見直す僕。しかし、メモに書かれた数字はとても見間違えることなどできない狂おしいほどにシンプルな数字でした。









僕「…………………こ……………
これはあれでしょ……!!??


コミティア開店から一時間経過した時点での売り上げ、とかでしょ…!!??

ま…まだ続きがあるんでしょ…!!??」




吉「いや…それでおわりです。
それが開店11時から閉店16時までの売り上げを記入した紙ですから…」



くま「みんな…会場のほとんどの人たちは…そもそも俺たちの本に見向きもしなかった…!!!!」



僕「……ッ……!!!???
しかし…そんな中で吉田くんのマンガが一冊売れたのはすごいね…!!!千円だ…!!!売り上げではNO.1だ!!!!」


吉「僕のマンガを買ってくれた人は…会場に来てくれた知り合いなんで…本当の意味では売り上げは0冊です…!!ていうか、その人がみんなのマンガも一冊買ってくれたので、みんなの売り上げも実質マイナス1です…!!!!」



僕「………らぁっっっ!!!??」



衝撃の事実を知り、動揺する僕。
そして、コミティア会場にいた友人が僕のマンガを一冊買ってくれたことをLINEで教えてくれたのを思い出しました。


そうなると…
売り上げは実質2冊…!?!?



僕「………らぁっっっ!!!!!」




くま「あと、多分だけど、おぎぬま君のマンガのタイトルが『おぎぬまX ONE』だったせいか、ワンパンマンの原作者ONE先生の作品だと間違えて買っちゃったぽい人がいたよ…」



僕「………らぁっっっ!!!!!」



なんだよ……それ……!!???

まるで流行りの商品にソックリな商品名をつけて便乗する悪徳商売みたいじゃないか…!!???

そんなつもりは断じてなかったのに…!!!!!



僕「……いやっっ…待て待てっ!
い、今までのコミティアでは、同業者の方たちが僕のスペースにやって来て、お互いのマンガを交換し合うことが何度かあったじゃないか…!!

売り上げ的にはプラマイゼロだけど…そういうお互いのマンガを交換とかあったんじゃないのかな!!??」


吉「今回は…なかったです!」


僕「…らぁっっっ!!!!!
……らぁっっっ!!!!!!

……らぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!」


………
……


こうして、コミティアの【結果】を2人から聞いた僕。

僕は店員さんを呼ぶと、カレーライスを注文しました。

僕は金欠でありながら、カレーライスを注文した吉田くんの気持ちがわかりました。


たとえ…金欠でも……
たとえ、褒められたような結果を残せなかったとしても………

今……ここでなんか美味しいものを食べないと潰れる…!!!!

潰れてしまう…!!!!!!



僕はカレーライスが届くなり、一心不乱になって食べました。


まるで、ヒリヒリとした心の痛みの原因は、カレーのスパイスなんだよと思い込ませるかのように、一心不乱に食べました。



………
……


その後、第1次コミティアウォーズの勝者は誰にしようか、となりましたが…

全員一致で誰でもいい、となりました。



戦い、争うと書いて「戦争」と読むならば…僕たち3人がした行為は戦争ではなかったのかもしれません。




いや……コミティアそのものが既に、およそ5000サークルという参加数の中で自分のマンガを売り込む戦争なのである。



もし…第2次コミティアウォーズが開催されるとするならば…、せめて会場にひしめく5000のサークルに見劣りしない作品をひっさげて挑まなくては戦場に立つこともできないのである…。



おのれ………コミティア!!!!
おそるべし……コミティア!!!!



………
……




帰り道、トボトボと家に向かって歩く僕はあることに気がつきました。
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そういえば……今日、
バレンタインデーじゃんっ…。










【第1次コミティアウォーズ】
売り上げ結果



おぎぬまX:4冊
吉田君:1冊
くまがいの手下:2冊



バレンタインでチョコもらった数

おぎぬまX:0
吉田君:不明
くまがいの手下:不明


二桁以上の数字という概念がない世界のお話みたいだなぁ。