私は知らない世界だったのですが、ファスト映画なるジャンル、まあ、ジャンルというよりは方法と言いますか、なものが存在するのだそうです。
つまりは、普通の2時間程度の映画を素人が編集して短くして紹介。
それを「面白いものだけ見たい」とか「つまらないなら2時間は無駄だから」と考えているような人がそれを見て、満足したり、見るべき映画かを判断するようなものなのだそう。
今回、その短くしたものをアップしていた人間が当然ですが著作権に引っかかり逮捕されたのですが、それ以前に、こういう映画の見方をする人が私は苦手。苦手というより、実はエンタテインメントを損してしまっているよ、と言いたいんです。
映画というのはそもそも作られる過程として、約2時間を想定して、色々な役割のスタッフさんが動き、その2時間で満足していただけるように作っていきます。
なので、その2時間には例え1秒のシーンであっても伏線になっていたり、全てが繋がっているからこそ意味があるものが多く存在します。
つまり、例えばケーキで例えたら、いちご、クリーム、スポンジ、の全てのバランスがあってこそのいちごショートケーキなのと同じです。全てに意味がある。
それをかい摘んで見るだけというのは、良いところだけ見ているように、効率が良いように一見見えたり思ったりするかもしれませんが、実は本来の全てが繋がったそれよりも上の美味しさを味わえていないということになる。
また、面白い作品だけ見たい。という発想もダメ。
世の中って、自分の中で経験した、取り込んだものを自分の中で構築して、そして後から、そういえばあれは面白かったなとかつまらなかったなってなるんです。そしてその評価は常に自分の中で変動する。
だから面白い。
高級な美味しいものだけ食べている人はその高級な美味しいものの中でしか評価できないから。
人間だってそうですよね。ダメなところも絶対にありますし、素敵な部分も絶対に持っている。それを一番好きな人に全て伝えたい、知ってもらいたいって思うのが当然。だからこそ信頼は深まる。カッコいいところだけ見せても結局はメッキでそれは剥がれます。
つまらないものを知っているから面白いも知れる。
これが理解できない人は絶対に仕事でも成功しない。
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