大阪でクレーンゲームを設置している業者が、「絶対に取れない設定にしていた」そして「税金の問題」で逮捕されました。
税金については事情や流れの詳細がわかりませんので書きませんが、クレーンゲームの話については詳しいので書いてみます。


まず、この業者さんは「絶対に取れない設定」にしていたということですが、これ、例えば完全に100パーセント取れないのか、99パーセントとで天と地の差があります。

逆に言えば、このさじ加減は非常に曖昧ですので何をもって「取れるのか、取れないのか」を決めるのは難しいんです。
だって、警察とかが取れるか取れないかを実際にプレイして調べるにしても、その人の技術も左右してしまいますので境界線が……。

まず、こういったプライズ系のクレーンゲーム(色々なものがありますが)、お店が商品を購入します。
この仕入れ値ですが、風営法で「上限800円」と決まっています。
ので、例えばロレックスの時計を商品にしてはいけないのです。(中にはくじ引き系になっていて高価なブランドを取らせるものもありますが、これは限りなくアウトに近いグレーな方法です)

そして、その仕入れた商品、800円で仕入れたものでしたら、2500円かければ取れるくらいの「設定」にします。(もちろんこれは自由です)
これがいわゆる普通の商品売買でいうところの「売値」になるわけです。

つまり、この仕入れ値と売値ですと、1700円の儲けになったということ。

なのでお店側は何度も何度もリハーサルのように夜中に調整を繰り返し、目標の売値に近づけるようにします。
言い換えてしまえば、私たちは800円のものを「2500円」で買っているんです。
そこに「技術」が「ある場合もありますし、あるように見える」、そして「下手な人がその分を払ってくれている」から成立します。

ですので、お店側が「細工」と言いますが、逆に言えば、細工=設定 でして、やっていないお店なんて「存在しない」業界なのです。

 

 

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