依存と趣味のバランスは難しいですよね。

昔からゲームの依存というのは言われていることですが、じゃあ音楽が好きで、毎日楽器を弾いて、歌を歌っている人。絵を描くのが好きで、ずっと引きこもって絵を描いている人を「依存」と言うのでしょうか?
おそらく言わないですよね。なんだかそれは「かっこいい」とも言われてしまいそう。

ではこのゲームと音楽等の趣味は何がどう違うのでしょうか?

あくまでも私の考えですが、一部のスマホゲームの場合、「課金をさせるのを前提に」作られているのが大きな問題であるように思います。

つまり、そのゲームを製作する際に、課金の要素を最初からビジネスプラン、そして全体の完成形として組み込んでいる。

パックの旅行に例えると、値段は安いけれど、免税店に必ず連れて行かれるルートになっているのと同じ。

しかもゲームというのはパチンコのように光や音、そして絵(キャラクター)に人間工学的に依存させることができてしまう。

さらに、萌え絵、アイドル声優を起用して、普通の女性には相手にされないモテない人たちをターゲットにしていく……。

デパートのちびっ子ゲームコーナーとかにちょっと汚らしいおじさんが必死に萌え系のカードが出てくるゲームとかやっているのを見るとゾッとしますよね……あれです、あれ。

ゲームは商品。

そこが音楽や絵を描くのとでは決定的に違う。

そして、ゲームはプログラムの中で遊ぶだけであって、それ以外のことをユーザーはできず、その中で遊ぶだけ。

言い換えれば遊ばされているだけで何も新しいものは生み出せない。

それが今のみんなと同じ、でもちょっと強くなりたい、という人を依存させるのでしょう。
現実の生活、今の自分の立場に不安がある人に限ってゲームの中で強くなった「気分」になるために続けてしまう。

人間は現実の痛みを感じる人生のゲームの方がもっとスリリングで幸せを感じる量も上なんですけれどね……。

 

 

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