聖飢魔Ⅱのデーモン閣下さんがNHKの番組で自身に酷使しているキャラクターに対して怒って、

声明文のようなものを出して話題になっています。
が、これってNHK側が悪いのかそれともデーモン閣下さんが過剰に反応してしまったのでしょうか?

これはもしかしますと私が変なのかもしれませんが、

例えばタレントさんが自分の写真や映像音声等を無許可で使用されたら確実に肖像権の侵害に引っかかります。

でも、今回の場合はデーモン閣下さんをもちろん意識しているのは間違いないですが、

あくまでも「パロディー」だとも言えます。

と書くと、パロディーでも許可を取らないとダメだろ! と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

これは実はそうじゃないんです。

基本的にパロディーというのは「本人に確認を取らないからこそ面白い」んです。

風刺と似ています。

確認を取った時点でそれはもうパロディーでなく本人。

しかし今回のデーモン閣下さんのようにパロディーでも気分を悪くする方がいるのも間違いありません。

でももしこれがNHKでなく、例えばテレビ東京だったらきっとみんな笑っていたと思う。

そこにポイントがあるような気がしてなりません。

そしてこの程度(あくまでも私の価値観)のパロディーでマイナス方向に問題にしていたら

本当にエンタテインメントメディアなんてすべて存在しないレベルのつまらなさになってしまいます。

エンタメメディアなんて突き詰めればパロディーの積み重ねで成り立っている世界です。

映画だってドラマだって、漫画だってアニメだって「それっぽい」がいくらでも登場します。

この境界線が明確でないから面白くて、これを色がどれくらいで比率がどれくらいからがパロディーだ、

みたいな定義を始めたらエンタメの世界なんてつまらないものだらけになってしまう。

おそらくNHKの制作の担当者さんも、デーモン閣下さんは「絶対に洒落がわかる」と思っていたに違いありません。

でも結果はそうじゃなかった。

きっと苦笑いしたでしょう…。

肖像権の侵害はもちろんいけないことですが、

エンタメ業界に属しているならば「洒落」の部分を大事にすることも必要な気もいたしました。

今回のことで、今後デーモンさんの「いじり」はできない、もしくはされることが少なくなるでしょうし、

結局怒って得したのか損をしたのか微妙なところです…。

 
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