今年も節分の日に恵方巻きが大量廃棄されているとして問題になりました。
そもそもこの恵方巻きですが、
1990年頃にセブンイレブンがマーケティング戦略の上で世に出したもので、
その期限に実は歴史はないんです。
そこへなんでも釣られやすい日本人がそのマーケティングにまんまと乗ってしまって今に至る。
ということになります。
私もこのように食べ物が廃棄されている現状に気持ち悪さを覚えますが、
でもね、それを言い出したら恵方巻きなんて可愛いものだと思うんです。
世間にはなかなか見えない部分ですが、
ファーストフードの廃棄量なんてこの恵方巻きをはるかに上回りますし、
形の悪い野菜だってそうです。
そう考えると恵方巻きは本当に可愛い方。
そして、恵方巻きの文化がこれでもいいんじゃないか、とも思います。
例えば、日本人が信じている(人が多い)血液型の性格判断、診断ですが、
これにはもちろんなんの科学的根拠もありません。
しかし、ここに面白い現象が起きました。
それは、A型は真面目〜等、とメディアが書き、
雑誌に適当にそれっぽいことを数十年載せ続けた結果、
本来科学的根據など全くないのですが、
いわゆる「すり込み」現象が起きたんです。
つまり、私はA型だから、こういう性格なんだ。
と、日本人本人が思い込むようになった。
そして、それがいつしか当たり前になったんです。
実際にはないものが形になっていく。
これが文化であり、歴史であって、そのきかっけなんて案外なんでもないものです。
バレンタインのチョコレート交換の文化だってマーケティングですし、
クリスマスのサンタが赤と白なのもコカコーラーの戦略、
日本のハロウィンだって毎回衣装やメイクで無駄な資源が大量に廃棄されているわけです。
食べ物の廃棄の写真や映像をみると、
もったいない! というのに食べ物じゃないとピンとこない。
でも、実は結果的には全く同じで、
ハロウィンの衣装だって、大量の資源、樹木、酸素を使って作られているわけです。
でもそれには何も言わなわい。
これが目に見えるものしか信じない日本人特有の価値観があります。
これがすごく危険。
そう考えていくと、
今はたしかに廃棄されていてもったいないと思われている恵方巻きだって、
100年続けば、対応策もでてくるでしょうし、
「恵方巻きには100年の歴史があるんだよ」なんて言われるようになっていると思います。
歴史なんてそんなもんなんです。