12名もの死傷者を出した先日の草津白根山の噴火ですが、

予想通り、観光客のキャンセルが相次ぎ、

その数2万人を超えたのだそうです。


個人的に私はこの「キャンセル」に賛成です。
1ヶ月ほど前にも書いたのですが、

私もロケで行ったことのあるインドネシアのバリ島で噴火活動があった際、

日本の観光会社はそれでも商品を売り続け、

危機管理能力のない方々は「大丈夫、大丈夫」とバリ島へ行きました。
そしてその結果、バリ島の空港は大混乱し、

その後にやっと旅行会社はツアー商品の販売を取りやめました(全てではないですが)。

私はこの「なんとかなる」という発想について思う部分があります。
それは、人間の「生命」に関わる部分で使ってはいけないのではないか? ということです。

これは例えば、旅行に行くときに下着を2枚しか持っていかなくても大丈夫かな?の

「なんとかなる」とはわけが違うんです。

草津の観光関係者さんは、この二万人のキャンセル、

そして今後も続くかもしれない観光被害に

「風評被害」と言っていますが、

これ、全然風評被害ではなく、ただの自然被害、災害だと思うんです。

風評被害というのは、

完全に100パーセントの安全が確認できているにもかかわらず、

メディアの間違った報道などによって被害を受けること。
果たして今回の噴火で、本当に100パーセント観光地が安全なのかの科学的立証はされていないんです。

言い方はきついかもしれませんが、

今まで温泉(自然、火山の力)を利用して商売をしてきたわけです。

そしてそれがいつのまにか「当たり前」になっていた。

自然なんていつどうなるかなんて人間にはわかりません。

なので、こういう時も必ずあるんです。

そして、そんな悪い時だけ風評被害だ! 困った! というのはちょっとズルイ気もします。

私も大好きな温泉地、草津ですが、

科学的に本当の意味で安全が確認されることを心から祈っています。

事故って起こってからじゃ遅いんです。

予想外の事だからこそ「事故」になるんです。