私も大好きな雑誌「ブルータス」(英語)の表紙でちょっとした騒動が起きているそうです。
なにやら、台湾の特集で台湾の日常的な下町とも言える場所の写真を表紙にしたところ、
台湾の地元の方々が「台湾にはもっと綺麗なところがある」等とネットにコメントをしたりしていると。
 
私的にはなんだか「ほっこり」するニュースでした。
 
私も台湾へ渡航したことがあるのですが、
台湾という街のほとんどはこの表紙のような場所です。
もちろん、台北101のような超近代的な場所もありますが、
まあほとんどはこの表紙のよう。
これは悪い意味ではなく、むしろ親しみやすく、気軽に行ける国という意味で私は素晴らしいと思った。
 
例えば、これを日本に置き換えてみます。
 
台湾の雑誌が、これが日本のレストランです!と記事にして、
その写真が下町のこじんまりした居酒屋(地元の人がハイボールを飲んでいるような感じ)の場所を掲載したとします。
おそらく、これが20年前くらいなら、
日本でも「日本にはすかいらーくも、デニーズもあるぞ!銀座には!!」なんていう声が上がったと思う。
でも、今は逆に「素敵な記事じゃん!ちゃんと下町にも取材に来たんだな」ってなる。
 
つまりは、台湾のメディアイメージが今まさに「発達」している最中であるということなのですね。
 
タレントでもそうなのですが、最初は自分でも無理してキャラをつけて、かっこつけて演じます。
が、次第に本当に自分の姿をさらすことで自分を知ってもらうように戦法を変えていく。
これと同じなんです。
 
詳しく例を挙げますと、イケメン役者は最初はとにかくかっこいい!というイメージで売り出す。
で、それが飽和状態になってくると、「実は近所のスーパーにスエット姿で普通に行ってます」とか、
「昔、2ちゃんねるに書き込みしてたw」とか、庶民派を出してくる。
街の宣伝もそういうことなのですね。
 
なんだかんだ着飾っていても、かっこつけていても、どんなにカチッとした制服、職業、ネクタイをしていても、所詮は人間、街なんだということです。
 
という意味で、すごくほっこりとしたニュースだと思いました。
 
台湾の方々も、実は本当に価値があるのはお金をかけた無機質な場所でなく、
案外いつも生活している地元なんだと気がつくきっかけになったかもしれませんね。