この魚はどうしてここまで心引かれるのだろう。
本州で狙える鱒の中で、最高峰の魚と言われているからであろうか?
希少価値が高い、難しい魚だからだろうか?
かの有名な鱒族アングラーのレジェンド「本波 幸一氏」も「幻の魚をゲットする」と言ったような言葉を、ある釣り番組で話していたが、「ゲットする」なんてまるで、「ポケモンGO」で「ユクシー」に会えたような興奮度合い。(分からない方はクグッテ見てください…)
何年、何本、何回、数え切れないくらいの経験を積んだレジェンドでも、情熱が収まることは無いのである。
そんな魚に理屈は要らないのかもしれない。
私はこのサクラマスと言う魚に実はあまり興味が無かった。
出会いは中学生。
親父に連れて行ってもらった先で、親父より先に釣ってしまったのだ。
今でもまだ、シュガーディープ90Fを下から突き上げたあの興奮を思い出すが、あまりにも呆気ない釣れ方に、拍子抜けしてしまったのだった。
幻は数投で現れた…
そして、間は空いたがその後ある程度狙った先で釣れたのだった。
その代わり鱸とは出会えず、 ナント4年も掛かったのだが…
そんな中、私の心が変わる瞬間が訪れた。
それは、「地元岩手でサクラマスが釣れる。」と言うことを知った時だった。
釣れることは知っていた。
だが、釣れる確率は秋田の数十分の一。
若しくは更に低いと思っていた。
しかし、現実は違った。
「努力はいつか報われる。」
それが分かったとき、いつどのタイミングで、どこのポイントでと、頭をフル回転させて各河川を周り始めた。
沿岸や、内陸まで。
ダメな事が多いこの釣りだが、夢はある。
そして、前回のブログの内容のように、この地元のサクラマス攻略に、今最も熱くなっているのである。
その情熱は、今年も報われ、今年も手にすることが出来た。
そして、仲間も。
彼の歴史的瞬間には立ち会えなかったが、私も彼の釣果が嬉しかった。
自分が釣ったかのような興奮と幸福感で、二人で話は盛り上がった。
岩手でのサクラマスは6月いっぱいで禁漁を迎える。
最後までやりきりたいと思っている。
出来れば今度は、あの時、あの場所のサクラマスとすれ違った違う河川で…
まだまだ私のサクラマス人生は始まったばかりだ…