病院表記と通院について

 

やしの木A病院:新生児~現在まで通院、検査、入院、手術しているかかりつけの病院。主に心臓内科/外科、形成外科、眼科受診。耳鼻科はABR検査のみ(耳鼻科については外来フォローはしていません)

ハイビスカスB病院:歯科定期健診及び歯科矯正

チューリップC病院:角膜移植に関する病院

 

 

やしの木A病院:新生児~フォンタン手術までは月1度心臓内科定期健診(手術後は創傷確認のため外科外来も有)、フォンタン手術後は3か月に1回、形成は半年に一回、眼科は月に一度行っています。フォンタンが終了する前は毎週のように定期健診をしに病院へ行っていました。現在は、少なければ月に1回の通院、外来が被っていると月4回程度は行っています。

 

ハイビスカスB病院:幸い虫歯などできていないので3~4か月に1回、歯の定期健診に行っています。矯正に関しても半年に1回程度です。

 

チューリップC病院:角膜移植になるのでセカンドオピニオンを兼ねて受診。視力などには影響がないので、本人が見た目に関して気にしてきたら再受診を検討中です。

 

 

手術関連

 

ハート心臓の奇形について

娘の心臓は、完全大血管転位症、三尖弁閉鎖症、大動脈縮窄症、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症の所見があります。

心室中隔欠損症、心房中隔欠損症は特に治療しない(治療できないというより、その穴が無いと心臓機能が落ちてしまうため現在そのままとしている)方針ですので、ここでは言及しません。

流れ星顔面形態異常

巨口症、小耳症(右耳内耳無しのため骨伝導不可、一側聾)、両目上瞼形成不良、右目デルモイド、右下あご骨全欠損

花その他

トリプルエックス症候群(トリプルX症候群(トリソミーX)とは?特徴や症状について解説! - 新型出生前診断 NIPT Japan)

娘の場合、染色体異常の有無を確認するために遺伝子検査をしたところ性染色体異常が見つかりました。

上記に書かれている症状はあまりありません。

  • 平均よりも高い身長 →ほぼ平均(5歳9か月現在110㎝/20㎏)

  • 言語発達の遅れ →あまりない

  • 学習障害 →未知数だが、ほぼ平準だと思う

  • 筋緊張の低下 →所見なし

  • 運動能力の障害 →体を動かすことは好きなので様子見。心疾患なので当てはまるといえば当てはまるが…

  • 行動や感情の障害 →特に気になるような問題行動はない

 

ゴールデンハー症候群

この5年間で大分解明されてきているんだな~と思いました。5年前は、原因不明であり発達発育に関しても未知数だと言われました。妊娠中は薬も飲んでおらず、お酒も喫煙もしていませんでした。ただ、私は右耳に小さい副耳があります。また家系的に心臓があまり強くない印象ではあります。(主に不整脈になる人が多い)

妊娠中気になることとしては下記のとおりですが、全く関係ないと思いますので当てにはしないでください。

・エコー写真(2D)にて顔が崩れているように見えた

・胎児(娘)のしゃっくりが非常に多い

・両親学級で心臓の音を聴く機会の時に、他の赤ちゃんはすぐに心臓の音が聴こえたのに、娘の場合中々聴こえず、少しザッザッという雑音があった

 

 

  手術と入院歴(風邪などの入院は除く)

 

ハート心臓手術:肺動脈絞扼術(約9時間/死亡率1%程度)、グレン手術(約12時間/死亡率1%程度)、フォンタン手術(約12時間/死亡率1%)グレン/フォンタン前には2泊3日のカテーテル検査入院を含めると心臓に関しては5年間で合計5回程度入院して何かしらの検査のために全身麻酔を受けています。MRIも乳児の時に1回行っています。

流れ星形成外科:巨口症の縫い付け、右耳除去(2022年時点)

その他の手術は中学生~成人の間に行う予定です。こちらは本人の意思を聞きながら進める予定です。

 

 

 

  ■肺動脈絞扼術

 

産まれたときの娘の心臓状態は、本来であれば生後一週間までに手術しなければ、一か月で死亡してしまうほど重要かつ重大な手術でした。諸事情により(このお話は感情まとめにて)生後8日目で手術を行いました。但し、こういうことが出来たのは娘が胎児のときに機能していた動脈管が太かったから出来たのであり、場合によっては産まれてすぐに緊急手術しなければいけないこともあるそうです。

約9時間程度の手術でした。身体の拘束期間は大体一週間程度。血中酸素飽和度は80後半。心臓手術含めてNICUに1か月入院、その後医療的ケア無しで退院しましたが、3か月後に血中酸素飽和度70台になってしまったので、在宅酸素療法になり1L/minで80後半をキープして過ごしました。

 

 

  ■グレン手術

 

生後8か月、体重と体力があることを確認して手術に臨みました。当時のブログ記事を久しぶりに見返しましたが、長いので興味のある方はご覧ください。★がついている記事は入院の持ち物とか書いてあるのでご参考ください。
※入院中DVDプレイヤーにものすごく助けてもらったので、あったほうがいいかもしれません。
病院側でトラブルがあり、9時からの手術が午後になり、病棟に帰ってきたのは深夜だったので、レンタカーで来ればよかった…と後悔した思い出があります。車で来れば交代して横になれる&病院から帰宅する時に楽だったな、と思いました。夜中の2時過ぎていたのでタクシーが全然来ませんでした笑
血中酸素飽和度は80後半。入院は20日間程度、在宅酸素療法は0.5L/minで帰宅しました。
 

 

  ■フォンタン手術

 

丁度新型コロナで混沌とした時期だったため手術が3か月延期になりました。
手術予定日の直前にカテーテル検査を行い、本番に臨みました。乳び胸水になり脂質制限を行うことになりましたが、心臓手術すると乳び胸水になりやすいそうです。

フォンタン術後の経過

乳び胸水の件

 

心臓手術の根治手術(姑息術)とよばれるものはあくまで「奇形の心臓を正常の心臓の形に近づけるための手術」であり「完治」することはありません。そのため生涯を通じて継続的な通院フォローや薬剤投与に頼らなくてはいけない現状があります。

フォンタン手術をすると在宅酸素療法を脱却することも出来ますが、娘のように流れて欲しくないところから血がビューと流れ込んでしまう穴が出来てしまい(娘の場合は、肺に流れる血が多すぎて肺高血圧にならないように体が勝手に調整して穴を開けたようです)、脱却できない場合もあります。チアノーゼ症状のある心臓病の場合、チアノーゼを無くしてあげることが最優先となります。

 

  ■形成手術

 

巨口症縫い付けと右耳除去。巨口症に関しては、執刀してくれた教授の得意分野であり、一回口の端を切ってジグザグに縫っていく方法を採用して行ってくれました。これをすることで、笑った時に引きつかない、金魚の口にようになりにくいなどのメリットがあります。手術して丸2年(2023年現在)経ちましたが、言わないとわからない程度になっており将来的にお化粧をすると思うのでファンデーションで隠れると思います。右耳は軟骨が結構深くまであって苦心したそうですが、こちらの創傷も同様です。

形成手術で残されているものは下記です。

■左上まぶたが半分形成不良なので、目頭にまぶたを引っ張って持ってくる手術(2023年実施予定)

■右耳形成手術(12歳以降 肋骨を用いて形成)

■右下顎骨全欠損に対する再建手術(18歳以降 肋骨を用いて再建)

■右デルモイド除去及び表皮角膜移植(10歳以降、本人が気にしたら)

お顔の手術は、心臓の兼ね合いもありますが、幼少期に無理して行うと成長段階で顔の非対称さが逆に目立ってしまう可能性もあるので、そこまで急いでやらないほうがいい、とアドバイスを貰いました。

当初は、「お顔だけでもなんとかならないか」と思っていました。

現在では、「娘が気にしたらその時に話し合いの場を設ける」で合意しています。また、娘も自分の右耳がない事は4歳の時点で気が付き、かつ自分の病気はほぼ分かっていますが、今のところ娘は特に不自由さや不便だな~と思うことがないそうなのでそのままとしています。