昨晩、東京ドームで開催された ビリー・ジョエル のコンサートは盛り上がったようですね。当日券が販売されるのは知っていましたが、「どうせ、残りのカス席だろう」と思って行きませんでした。ネットの書き込みでは、意外に良席が販売されたようです。恐らく最後の来日コンサートだろうし、行くべきだったか・・・

 

セットリストを見ると「The Stranger」「Honesty」とアメリカではあまり演らない曲もしっかり入っていて、ビリーのサービス精神が伝わってきます。ひねくれた英国人(例えばロバート・フリップw)だと、敢えて外すようなことをしますが(笑)SNSやYoutube の映像を見ると、74歳、流石に衰えを感じます。もう限界だろうなとは思いました。月日の流れと寂しさを感じます。

ローリング・ストーンズの「Start me up」をカバーで演ったのは謎だなあ(笑) 

ビリーのファンはストーンズなんて聴きそうもないし(私は例外)。

逆に「Just the Way You Are 」を演らないのも謎だけど。

 

やっぱり、観たかったなあ・・・

 

日本人が大好きな曲 ♫

 

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アサヒグループ大山崎山荘美術館 から 京都国立博物館 へ移動。

この日は夜間開館日なので閉館まで時間的余裕は十分でした。

 

 

辰年の正月展なので、『龍』にまつわる展示が中心でした。

京博は作品の撮影は不可なので、以下、公式サイトやパンフレットの画像を拝借しながらサラッと流します。

 

高奇峰《昇龍墨意 須磨帖のうち》

 

 

↓道成寺縁起の異本とされる日高川草紙。ストーリーは道成寺縁起とほぼ同じ。

《日高川草紙

 

 

《双龍花鳥蒔絵螺鈿裁縫道具入

 

龍を描いた作品の中でインパクトがあったのは 単庵智伝 による日本最古の龍虎図。

龍よりも虎が見所。虎など見たこともない日本人が描いたので、顔も身体も虎らしくありません。↓は京博のトラりんブログから画像拝借。

室町時代の作

 

隣に展示されている、日本流に洗練・進化した 狩野山楽 の龍虎図との見比べが楽しかった♪ 単庵智伝の作も山楽の作も重文。画像は京博公式や東博ブログから拝借。

 

 

 

 

《十二類絵巻》

 

 

数時間前に三井寺で見物した「弁慶の引摺り鐘」は、俵藤太が大ムカデを退治して竜宮に招かれた時に与えられ、その後、三井寺に寄進したとされています。

その俵藤太の物語を絵巻にしたのが京都・金戒光明寺所蔵の《俵藤太絵巻》

俵藤太(藤原秀郷)は平将門を破った武将でもあります。

その武者人形も展示されていました。

 

 

『龍』にまつわる作品以外にも、新春を寿ぐに相応しい作品が展示されていました。

展示室冒頭に置かれているのは 仁清3作品。《色絵若松椿図茶壺》は文化庁所蔵の逸品で、”仁清黒”と呼ばれる黒釉を背景にしたシックな吉祥図柄です。

 

《色絵蓮華香炉》は、身が蓮実、蓋が蓮葉、高台が反り花に見立てた意匠。

蓋にはオン、バ、ザラ、ダ、の千手観音の種子の梵字が透彫りされています。

反り花には輪宝と唐草、紐も先端に蓮の実をつけた金剛杵を付け、仏教的な意匠で統一されています。

 

《色絵釘隠》も雅で、センスの良さを感じます。

 

 

尾形光琳画 尾形乾山作《銹絵寒山拾得図角皿》

 

《三彩馬俑》

 

 

『光る君へ』にも登場する中宮彰子(藤原道長の娘で紫式部が女房として仕えた)が書写した法華経を納めた経箱の展示もありました。

《金銀鍍宝相華文経箱》 [国宝]

 

藤原道長が遺した経筒は2/6~3/17の展示なので、今回は観覧できませんでした。以前、京博で開催された『国宝展』で観たことはあるのですが。

 

 

更に、江戸時代の縁起絵巻として、《光明寺縁起絵巻》《誓願寺縁起絵巻》《愛宕念仏寺縁起絵巻》がありました。江戸時代の絵巻なので、色鮮やか。

《光明寺縁起絵巻》

 

他にも中国絵画・平安時代の仏像・装飾教・織物・茶器・文房具があり、見応えがありました。

 

↓お経の各文字の下に蓮台が描かれている

《一字蓮台法華経 如来神力品第二十一(巻首)》

 

薄紫色の染紙に金の砂子を一面に撒いた料紙に書写された「解深密経 巻第四」(青蓮院蔵)も壮麗でした。画像が見当たらないのが残念・・・

 

 

同時に特集展示されている『泉穴師神社の神像』も興味深く観覧しました。

~泉穴師神社(大阪府泉大津市)は7世紀中頃の創建と伝わる延喜式内社で、大きな勢力をもった神社でした。神社には83躯の神像が伝わり、うち平安時代から鎌倉時代に造られた80躯が重要文化財に指定されています。神像は経年劣化による彩色の剥落や虫損が進んでいたため、公益財団法人住友財団の文化財維持・修復の助成を受け、令和元年(2019)から4年をかけて修理が行われました。今回、修理完成記念として神像26躯を展示します。修理でよみがえった顔立ちや文様の美しさをぜひご覧ください。~京博公式HPより
 

 

ユニークな神像です。平安~鎌倉時代の像ですが、仏像よりも人間に近い顔立ちで、文様も美しい。檜の一木造です。坐像ですが、膝の張り出しを持たせず奥行きが浅いのも特徴的です。表面は漆が施された上に彩色され、截金で文様を描かれています。往時は色鮮やかだったことでしょう。

 

女神像と男神像

 

本来、目に見えない存在である神々を彫刻で造るようになったのは仏教による影響と考えられているそうです。神像の中には、金色相や三道相(首に皺を表す)等、仏像の特徴を持つものもあります。

 

 

京博のお正月展に来たのは初めてでしたが、見応えがありました。

仁清好きとしては《色絵若松椿図茶壺》《色絵蓮華香炉》の出展も嬉しかった♪

大津歴史博物館は空振りでしたが、三井寺~アサヒグループ大山崎山荘美術館(藤田嗣治展) ~京博と周り、充実した一日でした。2日目終了。