近年のアカデミー賞は常識的で妥当な選考を意識的に避け、奇をてらう傾向を強く感じていましたが、今年はそれが極まったという事なのでしょうか?
2016年は『ラ・ラ・ランド』ではなく『ムーンライト』を選んだし、2017年の『シェイプ・オブ・ウォーター』なんてのもお粗末な作品でした。2010年の『英国王のスピーチ』も、何だこれ? スケールの小さいつまんねぇ映画だなと思いましたよ。
そもそも、近年は退屈な映画が殆どなので、私はあまり観ないのですけどね。
(STAR WARS も時世に迎合して、無理やり女性主人公、黒人やアジア系の主要キャラを登場させましたが、悉く魅力に欠け、平凡なSF映画になってしまった)
映画を観るよりも、読書やスポーツ観戦している方が楽しいです。
私は、今年の作品賞を受賞した韓国映画を観ていないので断言はできませんが、今年は史上最低の選考であったのでは?と推測しています。実際はどうなのだろう???
私は筋金入りの嫌韓野郎(私は嘘つきが大嫌い!)なので、自分でその韓国映画を観て確認しようという気にはなれないんですよね。だから、誰か観て、教えてくれよ(笑)
ネトウヨさん達のブログ等は、今の所、この件を完全スルーしているみたいですが(笑)、今後、色々とディスってくれると思うので、期待しています♪
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2018年にルーヴル美術館を訪れた時は、展示室が閉鎖されていて観ることができななかったフランス中世の絵画をまとめておきます。
15世紀プロヴァンス派の最高傑作と評される作品から。時代的には、ゴシック後期。
アヴィニョンのピエタ/アンゲラン・カルトン (1455年頃)
カルトンについては、プロヴァンスの画家という事以外、詳細は不明であるそうです。
キリストの遺体は弓なりに曲がり、右腕はダラリと下がっています。
悲しみにくれる聖母は『預言者エレミヤの哀歌』から引用された言葉を告げていると推測されているそうです。
キリストの頭から茨の冠をそっと抜く聖ヨハネ、涙をぬぐうマグダラのマリア。
一人だけ別の方向へ無表情な顔を向ける寄贈者。
救世主の死を悲しみ、悼む雰囲気が伝わってきます。敬虔な祈りのようなピュアな絵です。
続いて、16世紀のフランス宮廷で活躍したフォンテーヌブロー派と呼ばれる画家達の作品。
そのフォンテーヌブロー派作品の中で最も有名な絵から。
ガブリエル・デストレとその妹/作者不明 (1594年頃)
右側の女性はアンリ4世の寵妃ガブリエル・デストレ、左側は彼女の妹。
乳首をつまむ仕草は、ガブリエルが懐妊したことを象徴していると解釈されるそうです。
背景には、 生まれてくる子供の産着を縫っていると思われる女性が描かれています。
画面を縁取っている赤い幕、布がかかった白い浴槽、寓意に満ちた仕草・指輪は芝居の演出のような感じがします。
謎めいた雰囲気の中、優美・官能性・抒情性を感じる独特の絵です。
↓はイタリアへ侵攻し、ダ・ヴィンチの最後のパトロンにもなったフランソワ1世の肖像です。
フランソワ1世の時代に、イタリアのルネサンス芸術がフランスに伝わりました。
フランソワ1世の肖像/ジャン・クルーエ (1530年頃)
↓はフランソワ1世の腕の中で息を引きとるダ・ヴィンチを描いたアングルの作品で、プティ・パレ(パリ市立美術館)にあります。
レオナルド・ダ・ヴィンチの死 / ドミニク・アングル
↓はジャン・クルーエの息子で、父同様、フランスの宮廷画家を務めたフランソワの代表作。
エリザベート・ドートリッシュの肖像/フランソワ・クルーエ (1571年頃)
シャルル9世の王妃エリザベートの肖像。
父と同様、衣装・宝飾品の写実描写は見事です。
この父子の作品は各々一枚しか観ていませんが、子は父の技を継承しつつ、より洗練された画風に進化したように感じます。でも、父の作品の方がインパクトは遥かに大きく感じました。
エヴァ・プリマ・パンドラ/ジャン・クーザン(父) (1550年頃)
横たわる美女は、禁断の木の実を食べた旧約聖書のエヴァと禁断の壺を開けたギリシャ神話のパンドラという人間に災厄をもたらした二人の女性を合体させたものと解釈されているようです。壺・頭蓋骨・蛇といった寓意を表すアイテムが豊富にあり、背景の描き方はイタリア・ルネサンスの影響を強く感じます。美女の姿態は、ティツィアーノのパクリか?と思いました。
色々な要素が詰め込まれた盛沢山な作品。
ウルビーノのヴィーナス/ティツィアーノ [2017年6月にウフィッツィ美術館で撮影]
フォンテーヌブロー派の締めは凛々しい姿の女神。
狩りの女神ヂィアナ/ルカ・ペンニ (1550~1560年頃)
ルカ・ペンニはイタリア出身ですが、フォンテーヌブロー宮殿の装飾に携わり、そのままパリに住み着いたそうです。狩りに向かう女神ですが、若い男に見えるような姿に描いています。
フォンテーヌブロー派の後を受け、フランス絵画の主流となって行った古典主義を確立したのが巨匠ニコラ・プッサン。
サビニの女たちの略奪 (1637-38年) |
古代ローマ建国時、女性が少なかったため、サビニ等の周辺の村の住人を祭りに招き、そこで女性を略奪したというエピソードに基づいて描かれた臨場感あふれる作品。
ルーヴルには、フランス新古典主義のダヴィッドの同画題作品↓がありますが、このプッサンの作品を参考にして描いたそうです。
サビニの女たちの略奪/ジャック=ルイ・ダヴィッド (1805-07年) [2018年10月に撮影]
こちらもフランス古典主義を代表する風景画家クロード・ロラン。
生涯の大半をローマで過ごし、美しく、詩情豊かな風景画の傑作を沢山残しました。
夕日の港 (1639年)
ルーヴルの常設(コレクション)鑑賞、まだ続きます。