(令和6年3月18日訪問)
かつて音威子府に行くと必ずと言っていいほど駅に行き、立ち食いそばを食べていました。ここで食べる音威子府そばは、初めて見る人は驚いてしまう真っ黒な蕎麦でした。しかし店主が亡くなり駅そばは廃業し、それから間もなく音威子府そばを製造していた地元の製麺業者も廃業してしまいました。音威子府そばは幻のそばとなってしまいました。
ところが昨年の暮れに、新しい音威子府そばを食べられる店が旭川にオープンしたという情報が飛び込んできました。これは行かねば!と思っていたものの、なかなか訪れる機会がなく、この日ようやく訪ねることができました。
場所はアモールショッピングセンターのフードコートです。お寿司と音威子府そばの店ということもあり、1,000円というリーズナブルな価格のにぎり寿司にも心惹かれましたが、初志貫徹でおそばにしました。
注文したのは月見そばです。気がつきにくいところに書いてありましたが、このお店の月見そばは生卵ではなく煮卵です。このような月見そばは初めてでした。
やがて出来上がった月見そばには、おいなりさんが1個ついていました。オリジナルの音威子府そばを食べたのは、もうかれこれ10年以上前になるでしょうか。少なくとも、見た目は当時とほぼ同じです。一口すすってみて噛んでみると、ああ、こんな歯ごたえだったような気がする。もっとも10年以上前の記憶が正確に残っているわけはなく、気持ちの問題でしょう。でもあの音威子府そばが復活したということだけでも、感動の味でした。