ムコ多糖症親の会 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 先日、将パパさんから、ムコ多糖症親の会の会報が送られてきました。


 以前はムコ多糖症についてこのブログでも紹介し、皆さんにも患者家族の支援をお願いしていました。私もムコ多糖症という巨悪と闘うムコレンジャーとして、大都会東京をも駆け抜けました。



 ですが、ムコレンジャーあらためムコイエローも、2008年のびえいヘルシーマラソンを最後に姿を隠し、このブログでムコ多糖症のことを扱う機会もほとんどなくなってしまいました。


 このブログを訪れてくれている皆さんの中には、ムコ多糖症のことをご存知ない方も多いかもしれませんね。簡単に説明させていただきましょう。


 ムコ多糖というのは、体を構成する細胞をつなぎあわせる役割をになっているゼリー状の物質です。細胞というのは、それぞれ寿命があり、どんどん新しく生まれ変わっています。ムコ多糖も同じように、古くなれば代謝されるようになっています。ムコ多糖を代謝するためには、ムコ多糖を分解するための酵素が働いています。


 この酵素が存在しているのは、血液の中の白血球にあるライソゾームと呼ばれているところです。血液は体内を循環して、全ての細胞に毛細血管でつながっています。ですから古くなっていらなくなったムコ多糖は、血液を通じて酵素によって分解され代謝されていっているのです。


 ところが、ムコ多糖症の子どもたちは、このムコ多糖を分解するための酵素を持っていません。何故持っていないかというと、酵素を作る命令を出す遺伝子に異状があるためです。ムコ多糖の分解をうながす酵素は、いくつかの種類があります。その不足している酵素の種類によって障害の出る場所が異なっていくので、それぞれを分類しています。


 それではムコ多糖を分解できないと、どのような症状が出るのでしょう。古くなってちゃんと分解されないムコ多糖は、体内のいたるところでたまっていってしまいます。肝臓や脾臓などの臓器に付着して臓器を肥大させ機能の低下を招いたり、骨の軟骨に付着しやすく骨が変型していって歪んでいったりします。背も伸びにくく低身長であったり、皮膚にもたまっていくので固まりが湿疹のようになることもあります。耳や目に障害を起こすこともありますし、脳にも蓄積する場合があり、脳が萎縮し水頭症になって知能障害が出たりすることもあります。


 このような遺伝子の異状が原因となってムコ多糖を代謝する酵素が不足するため、分解されなくなったムコ多糖が体内に蓄積して障害を引き起こす病気がムコ多糖症です。


 ムコ多糖症の主な治療法には、次のようなものがあります。


 酵素補充療法は、欠損している酵素を製剤として体外から補充することで、細胞外から細胞内そしてライソゾーム内に酵素を輸送し、ライソゾーム内に蓄積しているムコ多糖を分解する方法です。1週間に1回、酵素製剤を4、5時間かけて点滴します。日本ではI型治療薬が2006年10月20日に承認され、II型治療薬は、2007年10月4日に承認され、VI型治療薬は、2008年3月に承認されました。しかし、他の型についてはまだ治療薬がありません。


 次に造血幹細胞移植として、骨髄移植と臍帯血移植の2種類が行われています。これは正常な造血幹細胞をムコ多糖症患者の体内に移植することで、その正常な細胞が分泌する酵素をライソゾーム内に輸送することにで、ムコ多糖の分解を促進するという治療法です。移植の結果が良好であれば一部の症状には有効に働きますし、治療は永続的なので、酵素補充療法のように定期的な長時間の治療は必要ありません。でも、重い副作用の心配があります。


 欠損している酵素を発現する遺伝子を細胞内に導入する方法が遺伝子治療です。ライソゾーム病、特にムコ多糖症は遺伝子治療が適している疾患とされており、本質的には自分の細胞を修飾する方法なので、造血幹細胞移植のような副作用や免疫抑制剤のリスクを回避することが可能で、安全性の高い治療法といえます。また、適切な方法を選択することにより、永続的な導入遺伝子の発現も可能となることから、酵素補充療法のように定期的な長時間の治療は必要ありません。でも、まだ完全に安全な方法として確立されているわけではないので、今後の研究が期待されているところです。


 おわかりいただけたでしょうか。


 さて、このムコ多糖症の患者家族の集まりである、ムコ多糖症親の会の事務局長である将パパさんは、以前からの知り合いです。私たちランナーが、ムコ多糖症の患者・家族の皆さんを応援しながら走っている姿を見て、将パパさん自身もランナーとして走るようになりました。


 一昨年の3月。Ogakunの引越しのため広島へ行った私。帰りは東京まで新幹線で向かったのですが、そのときわざわざ新大阪から京都まで、同じ新幹線に乗り込んでくれました。今はそんな将パパさんと、関西の大会でムコレンジャーとして戦隊走行をするのが、私の夢の一つです。


 さて、ムコ多糖症親の会には、非営利を目的として、個人においてこの病気に理解をする人なら誰でも賛助会員として入会出来ます。私も以前から入会しようと思いながらついついそのままにしてきました。今年こそ入るつもりです。


 詳しくは、ムコ多糖症親の会のホームページ をごらんください。






 いつもマナーについてはこのブログでも発信させていただいてますが、R×L SOCKS 部長さん が、素敵なグルっぽを作ってくれました。

 ご覧の皆さんもこのグルっぽに参加して、エチケットとマナーについて一緒に考えて、一緒に行動しませんか?




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