昨日の新聞の記事で興味深いものがありました。それは、14年前から下半身麻痺を患っていた女性が交通事故をきっかけに両足が自由に使えるようになったというものです。
この女性は2008年の北京パラリンピックの車いす競技で2つの銀メダルを取ったオランダのモニク・ファンデルフォルストさん(27)。
去年、車いすでの練習中に自転車と衝突したことで治療を受けてるうちに、次第に足に痛みを感じるようになり、やがて少しづつ足が動かせるようになったのです。その後、数ヶ月のリハビリで自由に両足を使えるようになり、今では健常者としてプロ自転車チームと契約し、2016年のリオデジャネイロ五輪を目指しているそうです。
本人としてみれば、言葉では表現できないくらい嬉しかったことでしょう。
この女性の場合の回復理由を医師は説明できないとしているようですが、事故の衝撃が神経の機能を取り戻させたのではないか、という考えもあるようです。
僕も臨床上、このような経験をまれにします。ある施術をすることで症状が改善していくのですが、医学的なエビデンス(根拠)の説明がつかないというものです。
こういう場合は勿論、正直に患者さんにそのことをご説明しますし、宿題にさせてもらっています。
患者さんが良くなればそれでいいのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今後の治療の質を上げるためには、避けては通れない重要な課題だと考えています。
新聞の記事のことに戻しますが、文中には何度も「奇跡的な回復」と書かれていました。
現在の科学では説明がつかないので、奇跡という言葉で片づけられていますが、この交通事故後の麻痺の回復が「必然」として説明がなされるように、今後の医学研究に期待したいですね。
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