私もそうでしたが、治療者には治療に全く自信が持てない時期はあるものです。
新米時代はほとんどそうですね。まあ、一部のベテラン先生のなかにも実は自信がないと思っている人がいると思います。でも、自信がないことを態度に出すわけにはいきませんのでそのことを悟られないようにしている。実際には結構多いのではないでしょうか?
今回は治療者が自信を持てないのはなぜか?について、サービスマーケティングの論点から述べてみたいと思います。もちろん私の私見です。
マクドナルドの店員さんは一定の研修を積めば笑顔でカウンターに立って堂々と接客ができるようになります。そこに迷いはありません。マニュアルがあるからです。
そんなことは分かりきっていることですが、治療者の仕事と比較すると面白いのです。
マクドナルドに来店する客は自分が欲しいものを明確にできます。注文する時には何かを明確に注文します。僕ならクウォーターパウンダーのセットゼロコーラで!とカウンターで注文します。
そこで店員はそのオーダーを受け入れて商品をそろえて代金をもらい客に提供します。
客は代金と同等以上の価値がある商品を受け取ります。
代金は商品と同等以上の価値であるために商品と代金の交換が終わればそこに何のわだかまりも残りません。
取引は成立したのです。客が受け取った価値が値段以上に大きいほど客は満足してハンバーガーをほおばり、店員は客の笑顔に喜んでマクドナルドのクルーとして実績を積んで自信をつけていきます。
一方治療場面ではどうでしょうか。
治療者の元に訪れる患者は「よくなりたい」という漠然とした期待はありますがその期待が何によって満たされるのか(どのような治療を受ければ良いのか)を分かりません。
患者が欲しいもの(治療)はハンバーガーのように具体的になっていないのです。
そこで治療者は患者の訴えを聞いて患者が「よくなる」可能性がある治療を提供しますが治療者もその治療が具体的に何であるのかを治療の時点では明確にわかってはいません。
ここでは治療理論というマニュアル的なものはありますが、結果を見てみないと治療が正解だったのかどうかわからないのです。
つまりマクドナルドでは、客は何を注文するかを具体的に知っていて店員もそれを理解して確実に提供することができるのです。そしてその場で取引は成立します。
それに対して治療場面では患者は何を注文していいのかわからない状態で治療者も何を提供すればいいのかわからないということになっています。
取引はいつまで続くのかもわかりません。
サービスマーケティングの観点から医療サービスを研究する島津は患者が何を要求すればいいのか分からず、治療者も何を提供してよいのか分からないこの状態を、「二重の不確実性」と呼んでいます。(島津望:医療の質と患者満足度―サービス・マーケティング・アプローチ―、千倉書房、2005、p123)
患者自身が何を求めればよいのかわからなくとも専門家である治療者が適切な治療を施してあげればよいので、二重の不確実性という概念はおかしいと思う人もいるかもしれませんね。
確かにそうです。しかし、マクドナルドと比較すると治療という仕事はその場でサービスの結果を出すことができないという点で不確実なものなのです。
このような状況の中で、治療に自信がない治療者は確固たる治療理論を持たないために自分も何を提供してよいのか分からず、結果としてこの二重の不確実性にはまってしまう治療者でしょう。
または自分の理論に自信がないために行った治療が上手く効果を発揮してくれるのかどうかに不安なのでしょうね。これが治療に自信が持てない理由なのですね。
治療に自信が持てる治療者とは、学問的・理論的に正しいかどうか曖昧であっても自分が行っていることを信じていて、とりあえず治療者側の不確実性がない状態にいる治療者だと思います。
この状態にある治療者は、たとえ治療が上手く効果を発揮になかったとしても、自分なりの解釈によって、うまく効果がでるような説明を患者にできるのです。自分の治療に絶対的な自信があるというカリスマ的治療者と言われる人たちはそうであると思います。
やはり迷える患者さんを目前にして、治療者にはカリスマ的な要素は必要なのですね。
そのカリスマ性の元に自分がどうなればよくなるのか具体的には分からない患者のニーズが、「あ、自分はこれを欲していたのか」とカリスマ治療者が行う治療を受け入れ、カリスマ治療者の言葉の通りに自分の曖昧な部分を再解釈していく。
こうして、患者は治療者の信者になって治療者を信頼していくのではないでしょうか。
私には強烈なカリスマ性はありません(笑)。
しかし、
安心してください(笑)
それに似た患者さんと治療理論に対する情熱は備えているつもりです。
昨日は私の仕事の領域を乗り越えて、高校生の患者さんの大学入試の小論文作成のアドヴァイスを長々としてしまいました(笑)。
私の情熱で彼がやけどをしなければよいのですが・・・(笑)
(つづく)
小川鍼灸整骨院
病院で診てもらったけど楽にならない!自分の痛みはだれにも分からない!心療内科でも診てもらっているけどよくならない!とお困りではないですか?そのような首、肩、背中、腰、ひざや足の痛み、手術後の痛みを当院は頑張って根気よく治療します。大阪市平野区加美北1-1-11です。
いろは鍼灸整骨院
大阪市港区市岡の関西スパー敷地内にある整骨院です。小川鍼灸整骨院の分院で一緒に勉強しているスタッフが本院と同じ考えのもとに治療を行っています。土日も通常通り診療しています!
小川鍼灸整骨院に併設しているリハビリデイサービスです。一生自分の足で歩きたい!自分の今後に心配!という方、是非ともご相談くださ
