お麩の話、あれこれ(46):お麩が登場する短歌
以前のブログでお麩が出てくる俳句のお話を書きました。(参照:「お麩の話、あれこれ(15):お麩が登場する俳句」)
https://ameblo.jp/ofuzukijiisan/entry-12817260886.html?frm=theme
俳句にあるのなら、短歌にもあるのではと探していたら、ついに見つけました。
今さらながら確認すると、短歌とは「和歌の一形式で五・七・五・七・七の五句体の歌体のこと」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)とのことです。そうだったですね。
『短歌研究』(発行:短歌研究社)という専門誌があり、第78巻第2号(2021.2.1)には、歌人・武田穂佳さんの連載(8回目)が掲載されているのですが、なんと掲載30首をまとめたタイトルが「お麩になりたい」なのです。
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000014510-i29697328#bib
武田穂佳さんは、1997年に岩手県でお生まれになった(お麩じぃよりもはるかに)お若い歌人さんです。高校入学と同時に短歌を始められ、なんと18歳の時に、「いつも明るい」で第59回短歌研究新人賞を受賞し商業誌にデビューされたという経歴をお持ちの方です。全国高校生短歌大会、大学短歌バトルでの優勝経験もお持ちです。
『短歌研究』に掲載された「お麩になりたい」には30首の短歌が集められているのですが、タイトルの由来にもなっている代表作は、
「食べたいじゃなくてなりたいだったんだ”花の形のお麩になりたい”」
うーん・・・20代の女性の感性を素直に表現しているようで、とてもいいですね。短歌にあまり素養のないお麩じぃが言うのも恐縮ですが・・・。
30首の中には、ロールパンナちゃん、モンスターボール、牧場物語、らきすた、Netflix、キティちゃんなども登場していて、新鮮な驚きでした。それまでの短歌のイメージを大きく変えた、歌人・俵万智さんの『サラダ記念日』が発刊されてから40年近くになり、それ以降にお生まれになった武田さんのような新しい感性の歌人の方が活躍しておられるということなのですね。
武田さんの「お麩になりたい」全30首の中に入っている、
「忘れられない 限られた時間の中でうまく選べた駄菓子の感じ」
なども、お麩じぃは好きですよ。
これからも、注目していきたいと思います。