杞憂であって欲しいネット選挙の不安 | ゴモラでございます

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インターネットを使った選挙運動を
可能にする改正公職
選挙法が成立しましたね。

夏の参院選からフェイスブックや
ツイッターを使用した
選挙運動が実現するということで
期待がもたれているようです。

インターネットでの選挙運動は、これまで
「文書図画を無制限に配ること」に当たるので
公職選挙法違反とされ、
選挙期間中は一切できませんでした。
これを一部解禁するのが今回の法案なんです。

それでは、法令の改正に伴う
「四つのできること」を下記に記します。

1 候補者や政党だけでなく一般の有権者も、
 ウェブサイト(ブログ、動画サイトも含む)、
 ツイッターやフェイスブックなどのSNSで
 選挙運動ができるようになります。

 候補者が目指す政策を、秘書が代わりに
 発信することもできます。
 SNSはウェブサイトとして分類されるので、
 フェイスブックのメッセージや、
 ツイッターのダイレクトメールは、
 自由に送ることができます。
 僕のフェイスブックは、残念ながら
「インドネシア」の方しかいない(実話!)
 ので安心していますが(笑)

2 メールについては、候補者と政党だけが
 送信できるようになります。

 ただし、送信できる相手は、選挙についての
 メール送信を求めた人と、政党のメールマガジン
 などの受信者のうち、選挙運動用メールを
「いらない」と発信元に伝えなかった人に限定されます。
 ということは、「いらない」と意思表示すれば
「一切こない」ことですね(安心)

3 政党が有料インターネット広告から
 選挙運動用サイトに直接リンクすることができます。

 これまで政党の公式ホームページにしかリンク
 することができませんでしたが、選挙のため 
 の特設サイトに誘導できます。
 どんな姑息な誘導の仕方をするのかが楽しみ
 でもありますね。

4 候補者や政党が選挙後にブログやSNS、メールで
 「ご支援ありがとうございました」などとあいさつすることができます。

  大量の「ご支援感謝」のメールが山のように来ることが
  想像できます。

ここからが要注意!

一般の有権者は、選挙期間中でも政党や候補者
についてインターネットで自由に発言できるようになります。
しかし、過度な誹謗(ひぼう)中傷を行った場合、
虚偽事項公表罪などで罰せられる場合もあります!

まぁ、「触らぬ神にたたりなし」ですねぇ。

昨今の政治離れが顕著化している状況からみると
まさに「画期的」ともいえる法案に
ゴモラは、やや、不安を抱きつつあるも
「好感触」を示しています。
さてさて、今回初の「ネット選挙」
(念のために言っておきますが、「ネットで投票が
できるわけではないのでお間違えののないよう)
僕の不安が単なる「杞憂」であってもらいたいと
願ってはいるのですが...

その理由を述べます。
さて、僕は、3年前に長崎県対馬市に住んでいました。
ちょうど、長崎県知事選挙の時だったんですけども
恒例の「政見放送」が実施されました。
政見放送とは、日本の選挙において公職選挙法に基づき
候補者個人及び政党政治団体が政見を発表する放送番組
なのは皆さんご承知のとおり。

そのときの「政権放送」で長崎県全体が衝撃に包まれました。



松下みつゆき氏(無所属) という方なんですが、
「NHKおよび一般放送事業者は、
その政見をそのまま放送しなければならない」という
公職選挙法に基づいて長崎県全土に流されました。

以前、「外山恒一」氏や「内田裕也」さんが政権放送をした
時、その個性的な理論で話題を呼んだのですが
彼らなりの「考え方」があり、納得したりもしていたので
すが...
「松下みつゆき」氏がどういう経歴でどういう経緯で
長崎県知事に立候補されたのかは分かりません。

もはや、知事としての展望、マニフェスト等の紹介もなく、
不気味ともいえる浪花節調の「ナンバーワンの執拗な連呼」
になにが一体なんの意味があるのでしょうか。

当然のごとく、良識のある長崎県民の方は、
「落選」という結果をもって示したのは
言うまでもありません。

しかし、僕は、今後の日本の行く末というか、
なぜか、未来の日本の政治に対する「戦慄」
を覚えて呆然とした記憶が甦ってくるのです...

残念ながら「表現の自由」のもと、この方の
「主張」を否定するわけには参りません。
言い方は適切ではないと思いますが、
「身の程を弁える(わきまえる)」
というごくごく当たり前のことが
知事等の立候補する「権利」を与えられている
彼を含む我々、日本国民の
「義務」ではないかと考えます。

しかし、もしかすると、「ネット選挙」で
敷居の高かった「選挙」を単なるパフォーマンス
として捉え、ネットで人気を獲得しようと
「ふざけた」民衆が投票して
万が一、それが「当選」するような
事態が生起する時代が...
いや、そんなことはないと思います。

「ネット選挙」という利便の影には
とんでもない「落とし穴」が潜んで
いるようにも感じます。

我々は、襟を正して「真摯」な気持ちを
もって国政選挙等に臨む必要がこれから
益々求められるのではないかと思った次第です。

$ゴモラでございます