午前中、嫌なことが起こり視野が下へ下へ。(下へ下)←!
ぎらついた太陽の光を浴びて、
円形の鉄の物体が光を反射させ叫んでいる。
手に取れば、物体には穴が開いていて50という文字が刻まれていた。
銭だ。
いいことも起こるもんだ。
帰り道、散歩がてら買い物に。
幹線道路をゆっくり眺めつつ、
「あの車はカッコいい。」「かっこ悪い。」など考えていた。
鉄の川を流れゆく船は、赤青黄により制御される。
目的地、1000円崩しが名目のお買い物に気づかされたコイツは
料理酒を手に取った。5キロの無洗米を取った。高菜を取った。
ポイントカードを掲げ、金額を払いあげた・・・。
つり銭を貰い帰宅の道を歩みだした。
パンッ
「うわっ。」
肩の力が抜け、前に押し出された。
振り返るとカバンが横たわり輪が悲鳴を上げていた。
肩ひもとカバンを連結する輪が伸びた。
彼を抱え帰路に戻り、癒しを求め座りつく。
予告
昨日の夜、全てをなくして絶望の縁に立っていた。
今日の昼、命を的に夢買う銭を拾った。
明日の朝、ちゃちな信義とちっぽけな良心が瓦礫の街に金を撒く。
ここは就職が作ったパンドラの箱。質を問わなきゃなんでもある。
次回「幻影」
病んだ魂は、戦いに安息を求める。
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