輪。 | ブログ中華はじめました。

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アナログ少年が21世紀の日本にゆるく挑むお話。

「夢は曲げないぞ。」

午前中、嫌なことが起こり視野が下へ下へ。(下へ下)←!

ぎらついた太陽の光を浴びて、

円形の鉄の物体が光を反射させ叫んでいる。

手に取れば、物体には穴が開いていて50という文字が刻まれていた。

銭だ。



いいことも起こるもんだ。





帰り道、散歩がてら買い物に。

幹線道路をゆっくり眺めつつ、

「あの車はカッコいい。」「かっこ悪い。」など考えていた。

鉄の川を流れゆく船は、赤青黄により制御される。



目的地、1000円崩しが名目のお買い物に気づかされたコイツは

料理酒を手に取った。5キロの無洗米を取った。高菜を取った。

ポイントカードを掲げ、金額を払いあげた・・・。


つり銭を貰い帰宅の道を歩みだした。


パンッ

「うわっ。」

肩の力が抜け、前に押し出された。

振り返るとカバンが横たわり輪が悲鳴を上げていた。



肩ひもとカバンを連結する輪が伸びた。






彼を抱え帰路に戻り、癒しを求め座りつく。




予告

昨日の夜、全てをなくして絶望の縁に立っていた。

今日の昼、命を的に夢買う銭を拾った。

明日の朝、ちゃちな信義とちっぽけな良心が瓦礫の街に金を撒く。

ここは就職が作ったパンドラの箱。質を問わなきゃなんでもある。

次回「幻影」

病んだ魂は、戦いに安息を求める。




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