タロウが記憶を失い去っていく最終回。
結局、この世界の諸々については
何一つ解決しないまま終わってしまった。
何やら大団円ならぬ大団縁で評判がいいようなんだけど。
タロウを除く各キャラは
一応ハッピーな感じだけどね。
タロウの“使命”が終わり、
記憶をリセットして生き直すってことなんだけど、
果たしてタロウが為すべきこととは何だったのか。
ドンブラザーズ自体、固定メンバーじゃないのは
過去の先代鬼とか先代猿で実証済み。
まさか“親分”も固定じゃないとは。
この世界では
真のヒーローはこうして代替わりするってのを見せることで
介人のことも同時に説明してるのかね。
ゼンカイジャーの世界からやって来て
一通りの役割を果たした結果が今の介人で、
新しい人生を生きていると。
個人的な好みで言うと
こういう計算なしの行き当たりばったり風なのは好きじゃない。
あれだけ風呂敷を広げたら
それを華麗に畳んで欲しい。
こっちが“やられた”と思える伏線回収。
いや、まさかあれが伏線だったのかって展開。
残念ながらこの作品ではね。
しかし、
この先脳人はタロウを放置するんだろうかね。
ソノナやソノヤ以上の刺客は
もうあっちの世界にいないのか。
って、そういう“辻褄”はどうでもいいんだろうね。
もっぱらタロウの“心情”に寄り添うのが今作。
何も解決しなくてもそれでいいわけだ。
やっぱり
往年の少年ジャンプみたいな
強大な敵に立ち向かう
“努力”“友情”“勝利”って王道パターンが観たいね。
きっとそういう作品を際立たせるための超変化球作品。
それがドンブラザーズだったのだろう。
50年近い長い歴史の中では
こんな作品があってもいいのかなぁ…。

