http://www.gundam.jp/tv/index.html
NHKで
『未来少年コナン』の再放送が始まって
MXでは『赤毛のアン』。
70年代末期の
いわゆる第2次アニメブームで
制作された“名作”に触れる機会があったものだから
ここはやっぱり観ておかなきゃいけないと思い立って
『機動戦士ガンダム』(ファーストガンダム)全43話を
約1週間かけて完全制覇した。
オンエア当時は高校生だった。
開始早々からガンダムにどはまり。
毎週欠かさずに観ていたね。
ガンダム以前の
ザンボット3、ダイターン3もずっと観てきたから
特別ガンダムだからと見始めたわけでもない。
いわば“オタク”だったからってこと。
2020年になって
改めて見直したら
初恋のあの子はこんなにも“醜女”だったのかと
いささか愕然としてしまった。
当時はリアルだと思っていた設定やストーリーも
思いのほか“杜撰”。
制作体制は明らかに“貧弱”で
当時の水準で見ても
作品のクオリティは高いとは言えなかったと思う。
まあ、巨大ロボットアニメだと思えば
何もリアリティを求める必要もないし
それこそ重箱の隅をつつくのは“野暮”ってもの。
おもちゃ屋がメインスポンサーだったんだから
それこそ商品の都合が最優先だったことは想像に難くない。
いろいろな制約の中で
出来上がった昔の作品を
今の基準でうんぬんするのは
本来間違っている気はするんだけどね。
鉄棒の月面宙返り(ツカハラ)ができた当時の衝撃は
今その技を見ても全然伝わらないのと同じようなもので。
短期間で観終わったから初めて意識したことは
あの世界の時間で
わずか3か月ちょっとの期間の話だったのねってこと。
いわゆる“1年戦争”の終盤に起こった
結果としてニュータイプの独立愚連隊となる
ホワイトベースとガンダム“開花”のストーリー。
世界観というか
国家観があまりにも前時代的。
未来のお話のはずなのに、
優生思想に凝り固まった軍人が
全人類の半数を死に至らしめてなお
世界を牛耳ろうってね。
男性観・女性観もかなり古臭い。
一応戦後世代が作ってるはずなのに、
やたらと男らしさ女らしさを強調してくる。
で、決定的なのは
SFのセンスが足りないこと。
モビルスーツ(ガンダム)が
陸海空に宇宙でも使えるとか、
ホワイトベースが地球と宇宙を行き来するとか。
ま、これこそスポンサーの都合で
致し方ないんだろうが。
シリーズの中盤では
やたらと“合体”シーンがあるのも
おもちゃ屋さんのたっての希望に違いない。
“ニュータイプ”って設定も
ネーミングはともかく決して新しくはないって言うのかな。
キャラクターの描写や台詞が凝っているってのも、
いささか買い被ったご意見って気が。
それほど深みがあるとは思えなかったし、
シャアのキャラなんて、
単なる勿体付けのいちびりって感じ。
作画レベルもばらつきがひどい。
いわゆる“作画崩壊”の回も散見される。
この手のテレビシリーズって
1話2話あたりは大概水準以上の回が多いんだけど
ガンダムはいかにも“手”が足りてない風だ。
とまあ、大人になって観ると
いやってほど“粗”を感じちゃうんだけどね。
そういう意味では
思い出は思い出として
美しいまま残しておいた方がよかったのかもしれない。
この作品以降
アニメの流れが変わったわけだし、
ガンダムのシリーズは
今日まで連綿と続いている。
日本のアニメ史に燦然と輝く
エポックメイキングな作品。
続く80年代は
アニメ映画の成熟期。
映画ドラえもんが始まり
ジブリ作品も。
ガイナックスの映画も80年代から。
これを読んでるかもしれない若い人は
“歴史”を知るって意味でなら
観る価値があるかもしれないが、
大きな期待は決してしちゃダメかな。
おじさんたちの思い出の中で極度に美化された作品。
それが“ファーストガンダム”って気がするね。


