久しぶりにカメラ機体を購入しました。たまたま暇潰しに立ち寄った家電量販店で目に留まったわけですが、とっさにこれはヤバイと思いました。
フジフィルムはX100Fを手放したのを最後に距離を置いていたのですが、理由の一つが価格の高騰が激しすぎたためです。今更レンズ集める気もないし興味はゼロだったのですが、これは一目惚れで手が出ました。決して安くはない（むしろこの性能なら高い気もする）が手が届く価格だったしコンデジなのでレンズに手を出す心配がなかったので遊び用で買いました。
コンセプトはフィルムカメラの楽しさをデジカメでということです。少し前にPENTAXが「17」で本格的なフィルムカメラ復刻させてましたけど、魅力はありますが現像を考えると今更と思っていましたが、これはデジカメです。デジカメでフィルムを楽しもうということです。
まだあまり使っていないのですが気付いた点を書いてみます。
（１）フィルムカメラはスマホやデジカメと違って現像するまで何がどう写っているか分かりません。当然フィルムを全枚数使い切らなければ現像に出せません。それをデジカメでやろうということです。フィルムモードにすると背面液晶には写真を撮っても映像は出ません。３６枚撮らないと表示されないという仕様です。昔のカメラ小僧のノスタルジックに訴える機能でした。使ってみていいか悪いかは微妙。
（２）フィルム巻き上げレバーが最高。フィルムカメラにあってデジカメにないのがこのレバー。一枚ごとにレバーを巻き上げる感覚は何十年かぶりの快感です。ただ、もっとギリギリギリ…という昔ながらの音を再現して欲しかった。
（３）フォルムはクラシックで背面はフィルムを入れた時の一部が見える小窓のようなものが見えますが、実はこの小窓までタッチ液晶で芸が細かいです。フィルムシミュレーションのアイコンが元々フィルムパッケージを模しているのでここで切り替えるのが楽しいです。X-Pro3を彷彿とさせるこの小窓の存在は大きい。
（４）不満点としては手振れ補正がないこと。ハーフカメラなので使い勝手の問題。SNSが縦画角なのでもしかしたら使い勝手が良いカメラになる可能性があります。
（５）雰囲気がイマイチ安っぽい。チェキの高級機みたいな感じで重量感もないし、ところどころプラスチッキーな気もするのが残念。画質は1700万画素で良くも悪くもなくどっちつかずで微妙な感じ。レンズ周りなどもフジらしく凝っていますがレンズフィルターは付けられない感じがしました。それなりに高いのに何となく写ルンです感があるのは何故か。
（６）シャッター音は小さく音量調整はなし。これ結構残念で人込みでシャッター音聞こえないです。デジカメですがフィルムをイメージしているからか動作がもっさりしてますのでシャッター切れてるのかどうかわからないのは致命的でした。ホットシューも電子部分はなく使い道がイマイチ見いだせない。私はGoProのミニ照明を付けています（フラッシュは内臓なので必要ない）。
（７）細かい「設定」はできませんので、普段持ち歩いてパチパチ撮り歩く用と考えて難しいことを考えないで済むのでよいでしょう。軽いし小さいし利点です。悪い点も多いが撮るのが楽しいという加点もあり全体評価はかなり気に入ってます。
X-E5など魅力的な機体も出現するようですが、価格帯が違うしコンセプト的には唯一無二のX-halfは１台持っていてもいいかなという一品の気がしました。お遊び系の域なのかもしれませんが、これで2400万画素・手振れ補正・レンズ交換式で本格的なデジカメに仕上げてくれたらすごそうですけど。
もうカメラは買わないと決めていたのだけど、１年以上買わずに頑張ったんですがね、フィルム世代からしたらこれは魅力あり過ぎました。
ちなみにデジカメ世代の方は本当のフィルムカメラを買った方が新鮮でいいかもしれませんよ（PENTAX17とか実は興味ありありなんですよね）。
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