近年世間を賑わせているChatGPTの導入が自治体や企業でも導入されているそうです。それにより、少し前から将来的になくなる職種が話題になっていましたが「仕事がなくなる」という未来もすぐそこまできているような気がします。また、AIに仕事をとられるだけでなくChatGPTを使うことによってAIが学習を進めてしまい、人間には制御の効かない領域まで成長してしまうということが起こるかもしれません。少し大袈裟な書き方をしてしまい不安になられた方もいらっしゃるかもしれませんが、ChatGPTとは何か、注意しなくてはならない点は何か、を知っておけば、怖いことなどありません。…と私は思っています。
まず、ChatGPTとは、従来は検索エンジンにかけて検索していたことをチャット形式で回答してくれるAIツールです。特筆すべき点は、計算などのシンプルなものから文章作成、ソースコードの作成、作詞・作曲などの難しいお願いにも対応してくれて、そしてそれはまるで人間が書いたような自然な文章で返してくれるというところにあります。このような精度の高い文章を作成できるのは、インターネットにある様々な文章を分析して回答を作成する、という仕組みにあります。つまり、危険性として考えられるのは、ChatGPTの正確性と情報漏洩です。仕事で使用する場合、特にこの二つには注意すべきであるといわれています。
仕組みからも分かるように、インターネット上の情報をAIは学習しているので、そもそもの情報が誤っている可能性があることを忘れてはいけません(ユーチューバーによる試験的な動画も多々出回っていますがこれらを見る限りまだまだ正確とは言い難いレベルだと見受けられます)。それだけでなく、偏見を含んでいる可能性もあり、倫理的な問題を発生してしまうという懸念もあります。また、その場合の責任元は誰になるのか、という問題も出てきます。そして、企業や自治体の情報の秘密にしておくべき情報などを入力すると、意図せず漏洩してしまうという可能性もあります。これは、AIの人間味を加える方法として人間のフィードバックを反映する学習システムを採用しているためです。つまり、ChatGPTに質問をするだけでインターネット上に載せないから大丈夫、ということではないということです。
実際にChatGPTの導入を検討している自治体のガイドラインにも、「必ず根拠や裏付けを確認する」、「納税情報や福祉サービスの利用情報などは入力を禁止する」といった基準を設ける見込みだといいます。
科学の発展とともに便利な時代になっていっているような気がしていますが、その変化とともに私たちも思考しなくてはいけません。人間にとって仕事を便利にするAIも、使い方によっては脅威になり得ることを、これからの時代、意識して使用して欲しいと思います。
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