各地に出張して感じるの大都市圏の中国人観光客の多さでしょう。仙台・名古屋・大阪は中国語が街中に話されていて、ここは日本なのかさえ錯覚するほどの人出である。新宿や秋葉原も同じようなものだが、大坂道頓堀はとくに凄かったですね。キャリーバックをごろごろ転がすアジア系の方々、明らかに日本人観光客とは異なる。いわゆる爆買いと言われる土産品をどっさり持って歩いている。大きな旅行バックを道端で開けて何か詰めていたが、中をふと見るとバックの中身は購入した商品でぎっしりという光景は何度も見た。
道頓堀のドラッグストアは店員も中国人の方ばかりで、中国語が話せなければ採用されないのではないかと思うほど、特定のスキル保持者の雇用の創出に貢献していると思う。屋台のラーメン屋さんの店員から、喫茶店のパートと思われるおばちゃん、交番のおまわりさんなど、日本人でありながら中国語を駆使して会話している光景に驚いた。ホテル産業も盛況で、アパホテルのように観光客ブームに乗って一気に業績拡大の企業もあり、人材不足が危惧されています。需要があって儲かって、だけれども人材が居ないということになれば当然、過剰労働は世にはびこってくるわけで、この状況が日本にとって嬉しいのか、日本人労働者にとって悲しいことなのかよくわからなくなってきますね(少なくとも物が売れているわけだから経営者にとっては嬉しい時代なのだと思いますが…)。
しかし、この光景は80年代に日本がバブル時代だった時と非常に似ていますね。海外旅行でブランド品から不動産からを無尽蔵に買い漁っていた時代、外国人から日本人バッシングされるほど金に糸目をつけずにやりたい放題の時代はありました。好景気に沸く中国人を見ていると、日本がバブルだったあの当時の日本人も海外の人からみるとこんな風に写っていたのかと重ねて思いを馳せてしまいます。ただ、今の中国バブルもいずれは破綻するときは来るのでしょうから、その時の反動が日本の特にホテル業や飲食や小売店といったサービス業の雇用関係に大きく影響する気がしてなりません。日本から中国人がピタッと姿を消した時のことを考えると、いまの日本の盛況も一気に衰退しそうな気がしています。今の日本の景気上昇傾向(特に小売り・サービス・観光関連産業)は中国人によってもたらされている部分も大いにあるので、中国景気次第ではいつ不景気になるかわからないので怖いですね。仕事柄、“景気と雇用”についていつも考えされられている身なので、国内景気=海外の好景気も関係しているのだということを出張で全国各地を見ているとつくづく実感しました。
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