第224話「自由と規則」 | OFFiSTA オフィスタ・ブログ

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はたらく女性/育児とお仕事がメイン・コンセプトのハケン会社オフィスタです。
ここでは派遣のお仕事についてハケン会社の立場から日々思ったこと・感じたことを綴ってみるWeeklyコラムです。

 毎朝起きるのがつらい、自分の好きな時に出社して自分のやりたいことだけやって過ごせたらどんなに楽だろうかとみなさんは思ったことはありませんか?サラリーマンもOLも定時があって決められた業務と職責があって、もっと自由に好き勝手に生きたいなと考えたことはありませんか?実は、自由出勤制で、ある程度自由にお仕事をしても構わないという夢のようなお仕事は相当数存在します。規則がなく自由な社風をモットーとする会社はこの時代のニーズを反映してか増えてきています。IT関連等は昔から自由度は高かったのですが、最近では全くの自由制を導入する会社もあります。


 もちろん誰もが是非就業したいと応募は殺到しますが、結論からいいますと定着率は低い傾向にあります。上司に「私は何をしたらよいのでしょうか?」と尋ねたところ「自由に好きに考えて行動していいよ」と返ってくる。「明日は何時に出社すればいいのでしょうか?」と尋ねれば「朝でも昼でも夜でもいいよ」と返ってくる。万事が全てそんな感じだとほぼ全員の者が1年未満で「規則がなさすぎて何をしたらよいのかわからない、自分で考えて自由にやって良いと言われても何をして良いのかわからない、上司の指示の下で決められた時間内で業務を遂行する方がよっぽど楽だ。」と口をそろえて言います。

もうお分かりだと思いますが、人間というのは規則があって拘束があって指示があった方が楽なのです。“自由=自分で考える“ことこそ苦しみなのです。サラリーマン・OLなんて毎日ルーチンワークでつまらないな~と思うかもしれませんが、ある意味で楽だからこそのないものねだりだと言うことです。そういえば漫画「コブラ」の冒頭で『スリルに満ち溢れた生活をしているときは平凡な毎日を望み、平凡な生活を送っているときはスリルに満ち溢れたスリリングな毎日を望む、人間なんて勝手なものだ』というようなセリフを思い出します。

選挙のニュースが大半の今日この頃ですが、今回の衆院選には14もの政党が存在するとのこと。TV番組で、政党が増えるのは良いことなのか悪いことなのかという議題の中でこんなことを言っていました。『ある心理学の研究家が、様々な味わいの20種類のジャムを揃える店と、シンプルな6種類だけのジャムしか置いていない店とどちらが売れるか実験したことがあるそうです。結果は6種類だけしか置いていない店の方が売れるとのこと。人間は多くの選択肢の中から選べといわれると困惑する。シンプルなものほど考えなくても良いので楽に感じる。』・・・なるほど、かつての二大政党の時の方が有権者にとってわかりやすかった。14政党の中から1つを選べと言うのは確かに有権者が困惑しているようだ(それ以前に14政党の特徴を全て把握している有権者自体少ないのではないかとさえ思う)。


 規則がなく自由な仕事(会社)というのはあらゆる意味で選択肢が多種多様にあるということを指します。選択肢がありすぎるのも迷惑なもので、自由でありすぎるのも困るのが人間の性というもの。誰もが羨む自由な会社で何をしても良い仕事なのに長続きする人が少ない。会社・組織というのは規則があって拘束されて業務指示があることが幸せだということをもっと多くのサラリーマン・OLに知ってもらいたいと思い書いてみました。単調でルールにがんじがらめの毎日でつまらないと思っているかもしれませんが、その毎日こそ実は人間にとって心地よい日々だということを忘れないようにしましょう。


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