第182話「一般常識」 | OFFiSTA オフィスタ・ブログ

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ここでは派遣のお仕事についてハケン会社の立場から日々思ったこと・感じたことを綴ってみるWeeklyコラムです。

かねてより“一般常識”って何だろうと考えています。辞書では“常識”とは「一般の社会人が共通にもつ、またもつべき普通の知識・意見や判断力」ということが書かれていて、この判断力がなかったり、欠けている振る舞いのことを“非常識“というらしいです。少なくとも辞書に”一般常識“というワードはないようです。一般とか普通という言葉が曖昧であるために実態が見えてこないのですが、果たして社会人は一般常識なるものを普通有しているのでしょうか。

感性であったり環境・境遇で意見や判断は異なりますし、社会人といっても試験を受けて社会人になったわけではなく年齢が来れば自然と社会人とみなされますので、その常識の基準はどこなのか、これもまた一般常識で言うところの“社会人なら持っている基準“なのでしょうね。

仕事柄、通常の方よりも多くの人と接する機会があるのが人材派遣会社です。それだけに一般常識って何なのか、ふと考えることがあります。私は自分では一般常識を有していると思っていますが、では自分の考える一般常識と違う回答をする方は非常識なのか?それとも実は考え方の違う自分の方こそが非常識人なのでは?そんな風に考えてしまうことがあります。

社会一般に共通に持つべきものが一般常識だというのならば何故回答や意見に差異が出るのでしょうか。つまりどちらか一方が一般常識を有していないという証明になります。


おそらく一般常識なんてものを有している人はこの世に一人も居ないのだと思います。ただ、誰もが「自分は一般常識を有している」と全員が思い込んでいるだけのことなのではないでしょうか。こう考えるとこの謎が面白いように解けていきます。


 一般常識がなければ社会で通用しないという恐怖が生み出した安全圏が“一般常識”の正体で、ここに誰もが逃げたいと思うのは当然で、自分は安全エリア圏内に避難していると誰もが思い込んでいるだけなのかもしれません。一方で異才とか天才といわれる人間は一般常識にとらわれない人とか奇人変人とか表現されることも多いことから、自由な発想・想像力というのは常識の枠に納まってしまったら生まれにくいものなのかもしれません。一般常識とは安全圏である代わりに何かを制限されてしまう狭い箱のようなものなのかもしれませんね。一般常識と個性は紙一重、どちらも人間にとってとても大事なものだからこそ普段何気なく使っている“一般常識”って何だろうって考えてしまいます。オフィスタでも何度も議論になっていることなのですが、こんなくだらないことを時間を費やして考えてしまうこと自体一般常識がないんでしょうかね・・・。


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