どの企業でもデータ・ベース(DB)なるものを所有していると思います。
例えばお客さまの顧客データ、住所録、販売実績などなど数え上げたらきりがないくらいDBは各企業で保有しています。大切な記録を一元管理するものをDBといいますが、議事録のように単に記録を留めるためだけのものではなく、それを活用することによって有益利便を図るものを指します。例えば顧客住所録はお客様の住所や電話番号を記録するだけではなく、そのデータを基に資料を送付したり新製品をお知らせしたりと様々な場面で活用されます。
一般事務のお仕事ですと様々なDBの管理に携わることが多いと思います。DBの最大の特徴は「更新」するという点で議事録などの単なる記録簿とは異なります。このことからDBを上手に管理するためのポイントを考えてみます。
①膨大な量のデータを一度壊してしまうと復旧は困難であることを認識すること。
(「壊してしまう」というのはデータを消してしまったりということだけではありません。後になっておかしいと気付いたときにはその原因追及に係る労力は大変なものです。)
②こまめな更新作業をいかに怠らずに繰り返せるかどうか。常に最新で正確なDBを保有するためにはこれに尽きると思います。ついつい後回しにしてしまったがために、後日の記憶が曖昧で思い出せなかったり、この部分は修正・更新したのだったか記憶が曖昧になってしまった、等の事例はこの例です。膨大な量のDBを頭の中に逐一覚えておけるわけもありませんし、そのためのDBなのですから、常に必要な際には後回しにせずすぐに更新することが重要です。
③DBは極力スッキリわかりやすいものが良い。DBというとあれもこれも色々なデータを詰め込もうとしがちですが、項目などは必要最小限度のものが理想です。あれもこれも詰め込みすぎなDBは「ついつい更新を怠りがち」の事態を招きかねません。「このデータは最新のものになっているのかどうか?」と疑いだすようではそのDBは遅かれ早かれ放り出される運命だと思います。5年後10年後先も見越して作られたDBはこまめな更新作業が易しく結果、長続きして安心有益に使えます。
④DBは個人情報の宝庫なので取り扱い厳重注意ということはみなさまもご存じの通りですが、壊れて放り出されたDBは得てして管理もずさんになります。常に生きたDBこそが自然と個人情報徹底につながっているのです。
特に社内の複数人が使用するDBは壊れやすく、またそれを復旧するのも気が遠くなるようなときもあります。デリケートなDBといかに上手に付き合うかは「根気」かもしれません。
会社でも自宅でもDBは身の回りの至る所に存在しています。頭ではわかっていても実際に運用してみると、とても難しいのですが、完璧で最新で膨大なDBという財産を保有するのは心強いものですよ。