あなたのその一声は部下にとっての救い | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

あなたのその一声は部下にとっての救い

カウンセリングサービスの北さとしです。

「仕事の心理学」は山田耕治カウンセラーすのせさちこカウンセラー

伊藤顕市カウンセラー、私の4名で隔週にてお届けさせて頂きます。

 

最近、仕事で懸案を抱えていて少し悩んでいました。

しかし、「周りも忙しそうだし、なかなか相談できそうにないなぁ。声も

掛けづらいし、自分で答えを出していくしかないか。」そんなふうに思い

ながらも、妙案が思い浮かばず、日は1日1日と過ぎていくばかり。

そして気持ちも焦る一方でした。 何とか相談する時間を作ることができれば

良いのですが、 周りの人たちのスケジュールもぎっしりで、「とても時間

なんてとってもらえそうにないなぁ…。こりゃだめだわ。」 先日も朝から

そんな憂鬱な気持ちで、自分の席であれこれと考え込んでいました。私自身、

ある程度はその仕事に関して、自分の経験もあったので進め方については

私なりの考えがあったものの、 あまり前例の少ない仕事だったので確信が

持てない部分もあり、少しばかり自信が持てず不安を感じていたところで

した。しかしながら、なかなかそれを話すこともできず、時間ばかりが経過

していると言う状態だったのです。

 

☆ 頼ることができない人

     =自分でなんとかしなければと考えている

私の場合は、周りの人たちとは違い、少し特殊な仕事を任されていました。

だから、仮に相談を持ちかけたとしても、周りの人たちにとっては答えようの

ないものも非常に多いんですね (と私が思っています)。だから、どうしても

私の発想としては「周りをあてにすることはできないなぁ」となってしまう

わけです。そこでは、「 他人はあてにできない。結局自分の力でなんとか

しなければどうにもならない。」と言う状態にいることになります。 悪い

意味での自立の状態ですね。

 

☆ 頼ることができない=相手を信頼していない

特殊な仕事であるが故に、他の人たちの経験値は全然参考にもならなければ、通用もしないと私は思っていました。「周りの人たちには、自分を助ける力

なんてあるはずがない」と言う具合に。周りの人たちを全然あてにして

いない、つまり誰も信頼していないと言う状態になっていると言うこと

なんですよね。

 

☆ 周りの人たちを信頼していない=一人ぼっち、孤独

誰も信頼していないと言う事は、周りに誰かがいたとしてもいないのと同じ。

だから、自分しかいないと言うことになります。つまり一人ぼっち。周りに

色々な能力を持った人たちがいるのに、本人からは一人ぼっちの世界にしか

映らないんですね(最もそういう世界を作り出しているのは、自分自身の意識

なわけですが)。周りの人たちとつながりが切れたような感覚=分離感 を

感じているわけです。

 

一人ぼっち、孤独になると意識はどんどん内側へ 

誰も自分を助けられないと思う分だけ、その問題は誰にも扱えない、自分でも

どうにも、解決しようがない問題に変わっていってしまいます(本人からは

そういう風に見えると言うことです)。病気に例えるならば、治療法が確立

していない不治の病みたいなものですね。なんとも心細く不安ですよね(私

が不安なだけですね[泣])。 もっとも、理屈で考えれば、たかが仕事の

中の一部分に過ぎない問題で何か解決策はあると考えるのが自然かも

しれませんが、感情がそこまで追いつきません。「誰か、助けてー」 と

言える人は良いのですが、言えない人はここで結構苦しみます。 

こんなことばかり考えているから意識もどんどん内側に向いてゆき、 

おそらく、周囲から見れば引きこもり状態に映ってしまうわけですね。

 

だからこそ他人からの声掛けは本人にとっては救い

私の場合は、この状態から脱出できたのは、そこへ通り掛かった上司から

最近調子どうですか?」と言う感じで、声をかけられたことがきっかけ

でした。立ち話程度ではありましたが、5分ほど今の仕事の状態と自分が

抱えている問題について話した上で困っている点について相談することが

できました。もちろん最終的に答えは自分で出さなければいけなかった

のですが、話すことで気持ちはスッキリ。ストレスは1人で抱えるものでは

なく、誰かと共有してもらうことが一番なのかもしれません。

 

分離感からの脱出の近道はストレスを共有してもらうこと 

1人で問題を抱え込んでいるときは、その人の世界には誰もいません。

自分だけ。でも誰かに聞いてもらう事で、受け止めてもらえたと言う体験は、

その人にとって、一人ぼっちだった世界にもう1人の人間が現れると言うこと

を意味していると思うんです。つまり、その人にとって、世界には自分以外

にも誰かがいて孤独と言う感覚がかなり緩和されると言う事かと思います。

 

☆部下の目線と上司の目線、 声かけしてあげることの大切さ 

部下の目線にたてば「助けてほしい。 だけど、無理かな?」 と周りを信頼

できないでいる場合があります。 だからこそ、逆に上司の目線に立った

場合、「最近調子どう?」と言う声かけは、 声をかける側にとって些細な

ことであっても、 かけられた側は全く違うように受け止めていることもある

と思います。上司にとっては相談を受けたと言う事だけかもしれませんが、

部下にとってはそれ以上にストレスを共有してもらうと言う大きなギフト

そこにはあるのかもしれません。

 

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

 

次回は伊藤顕市カウンセラーが担当いたします。お楽しみに!

 

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