言えずに我慢して、後からイライラしちゃうとき | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

言えずに我慢して、後からイライラしちゃうとき

 

 

こんにちは。 カウンセリングサービスの中谷恵美です。

毎週土曜日は「イキイキハッピーライフ」というテーマで 青山リナにしだしおまえじまようこ、中谷恵美が週替わりでお届けいたします。 

 

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みなさんは、言いたいことを言えずに我慢したまま、あとで気持ちがモヤモヤした経験はありますか。

例えば、相手に失礼な態度をとられて、その場では受け流した。でも、家に帰ってから、そのことを思い出し、なんで何も言わなかったんだろうかとふつふつとした怒りが湧いてくる。
イライラするのもいやだけど、今さら言い返すこともできない。
そんなとき、気持ちをどうケアしていますか。
相手とはどんなコミュニケーションを取りますか。


時間が経ってから、怒りが湧いてくるのは、争いを好まない平和主義の方に多いようです。場の空気を読む協調性があり、誰かと揉めるよりも自分が一歩退くことを自然と選ぶ。相手を尊重できることは温かい人間関係を築くのに大切な力ですね。
一方で、「自分は我慢して相手に譲る」パターンが行き過ぎると、自分の気持ちを押さえ込んでしまいます。

安心しているときには、心の奥にあった感情があがってきやすいもの。人前では気が張っていて、感じる余裕がなかった感情も、1人になったタイミングで湧いてきたりします。
なので、我慢がたまっている分だけ、後になって思い出し、その時感じきれなかった怒りや痛み、悲しみなどを感じて、モヤモヤしまうのです。

では、後から出てきた気持ちにどう対処したらいいのでしょうか。

まずは、自分の不快感に気づくこと。
その場の空気を壊さないようにしていると、自分が感じていることを後回しにしやすいです。
思い出してイライラするのは、過去に我慢していた気持ちを見つけるチャンスです。「こんな気持ちを感じたくない」と蓋をせず、自分が感じている気持ちを素直に見つめてみましょう。

怒りとは「助けを求める」サインという見方があります。
自分の中でわかってほしくて、大切にしてほしくて、でもその思いを上手に表現できないときに怒りとして感じます。
もしイライラしているとしたら、それはあなたの心からの助けてというサインかもしれません。

スルーしてきた気持ちを自分で見つけてあげて、受け止めてあげるだけでも、ほっと楽になります。自分では受け止めきれないときには、暖かく受け入れてくれそうな人に話をしてみるのも良いでしょう。

感情を受け止めていくと、心にゆとりができて、新しい視点で物事をみていくこともできるようになります。

私たちは「あの人のせいで不快になった」「相手に傷つけられた」と感じることがあります。
でも、出来事はきっかけにすぎません。
不快スイッチを押したのは相手だけど、そのスイッチを作ったのは自分なんですね。

例えば、最近の私の思い出しイライラは、友人から変なあだ名をつけられたことです。最初は名前に敬称をつけて呼んでいたのが、何度か話すうちに、名前をもじったあだ名で呼ぶようになりました。
その場ではたいしたことないと流していたのですが、何度も呼ばれるうちに、嫌だなと思うようになりました。

気持ち悪い。馴れ馴れしい。
でも、親しみを込めて愛称のつもりなのかな。悪気はないのかもしれない。ここで怒るのも大人気ないのかな。
嫌だと思う部分と相手を擁護する部分が葛藤しました。

そこで、「なぜ自分はこんなにモヤモヤしているのか?」って考えてみました。
すると「他の人には敬称をつけているのに、私にはつけてない。」「なんだか、私だけ、馬鹿にされてるみたい。」って感じていたことに気づきました。

イライラした理由を探り、「なぜ嫌なのか」がはっきりすると、「本当は自分は何を望んでいたのか」も見えてきます。
私の望みは「馬鹿にしないでほしい」→「敬意をもって接してほしい」だったんです。

そして、相手にも怒っているけど、嫌なことを嫌だと言えない自分に対しても怒っていることに気づきました。

「相手に反発すると事態が悪くなる」「どうせ言ってもわかってくれない」「相手を不快にさせたらどうしよう」そんな恐れから、私は衝突を避けて、自分の意見はだまっていました。
言わなければ、相手には伝わらなままなので、困った状況は続くでしょう。

我慢し続けながら相手と接するのは嫌だと思った私は、自分の思いを大切にするためにもコミュニケーションしようと思いました。

もし、言えるとしたら、どんな言葉をかけてみたいか。

相手と衝突したくもないですし「その呼び方バカにされてるみたいで嫌です!やめてください!」と批判するのは避けたい。
だったら、お願いする表現なら、相手も受け取りやすいかもしれない。「〇〇しないで!」という表現ではなくて、「●●してほしい」と伝えてみようか。

相手がお願いを受け入れてくれるはわからない。でも、私がその呼び方が好きじゃないと知ってもらうことには意味があると思いました。
伝え方を考えて、練習したりして、次同じようなシチュエーションになったときに言えるように準備をしました。

そして、また同じようにあだ名で呼ばれたときに、「名前は普通に呼んでもらった方がうれしいです」と伝えたんです。
そしたら、「ごめんなさい」といってすぐに修正してくれました。
呼び方という具体的で簡単なことだったから、うまくいったのかもしれません。でも、私にとっては自分の意思を伝える一つの成功体験になりました。

我慢した後でイライラしちゃうときには、素直にその気持ちをうけとめてあげましょう。
そして、余裕があれば「なんでそう感じたのか?」「私は何を望んでいるのかな?」「言えるとしたらどんなことを表現したいのかな?」と考えを深めてみましょう。
私たちが望むのは、自分も我慢しなくていいし、相手も我慢しなくていい、お互いに心地いい関係。
相手に譲れるほどの優しさがあるからこそ、相手を大切にしながら、自分の思いを伝えるコミュニケーションもできると思うのです。
 

 

お読みいただきありがとうございました。 

来週はにしだしおカウンセラーがお届けします♪ 

 

お楽しみに。

 

 

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