パートナーシップによくある間違った愛情 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

パートナーシップによくある間違った愛情

こんにちは カウンセラーの蒲谷芳久です。

毎週金曜日「恋と仕事のライフプロデュース」は佐藤まゆみカウンセラー櫻井朱実カウンセラー斎藤佑麿カウンセラー、それと私、蒲谷芳久の4人でお届けしています。

 

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今日は『パートナーシップによくある間違った愛情』というテーマで書いてみたいと思います。

 

相手の方の『心の鎧』を解いてパートナーシップを築いていくためには、力づくでは無理なものでしょう。
こちらの言い分だけを伝えようとしたり、相手の非を責め立てるほど心を閉ざすものです。

とはいえ、従順にやさしいだけでもダメなんですよね。

「それは私にはできません」
「私は、こう思うのです」

ノーと言うべきところはきちんと伝えること。
そして、愛すべき『美しい心』には敬意をもってイエスと伝える。
ほんとうの思いやりとは、そういうものではないでしょうか。

相手の方の悪い態度に傷つき、しかし、それでも愛している。
だから、どう対応したらいいのか悩むわけですけども、ここで大切になってくることは、心の痛みに向き合い、自分自身の力(魅力)に転換していくことです。

感じる痛みは、そこから逃げようとすると『怒り』に変わります。
しかし、受け入れると力に変わります。
その力は私たちに元々あったものなのですが痛みに隠れて今まで使えなかったのです。

今まで無力に感じていた自分にも力があると気づいてきますと、従順であることだけが愛情ではないとわかってきます。
自分に向き合う強さが、真に人を思う力、思いやりの源になるということです。

目指すのは強さのあるやさしさであり、やさしさのある強さ。
それは自分の痛みを受け入れ、相手を理解することによって手にできるものです。

もしかしたら、相手の方の『頑なさ』の意味するものは『失望や諦め』なのかもしれません。
ほんとうは誰もが愛されることを待っていて、でもそこに何か失望があって、自分の力だけではどうにもならなくなっていたりすることはよくあることです。
としたら、こちらのする対応の方向性は見えてきます。
それは繕った偽りの自分で対応するのではなく、ほんとう自分(本来的な自己)の力を生かして対応していくこと。

力強さだけではダメ。
やさしさだけでもダメ。

真に人の心を打つのは、染み入るようにして伝わる揺るぎない強さに裏付けされた思いやりのようです。


蒲谷芳久

 

 

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次週は斎藤佑麿カウンセラーの担当となります。

どうぞお楽しみに!