心に愛が溢れたら、それが真実 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

心に愛が溢れたら、それが真実

みなさん、こんにちは、
カウンセリングサービスのなかやしのぶです。

 



【恋と仕事の心理学】毎週水曜日は「素敵な恋の育て方」というテーマで、
品田沙織、東条正貴、中山塁、なかやしのぶの4人が交代でお届けしています。

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私の息子の沐浴を、母はだいぶ手伝ってくれました。
もう十数年前のことです。

息子は、私の1人目の子どもです。
妊娠も、出産も、子育ても、何もかもが全部はじめてのことでした。
母はそんな私を気に掛けて、産前から産後合わせて2カ月程、ずっと側にいてくれました。今思えば、あの時ほど母を独り占めしたことはなかったし、随分と母に愛された貴重な時間でした。

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沐浴とは、お湯をためたベビーバスに、赤ちゃんを入れて、洗ってあげることです。
首の座らない赤ちゃんの頭と首を片手に乗せて、お湯が入らないように親指と小指で赤ちゃんの耳をおさえたり、赤ちゃんの脇の下に手を入れて、口や鼻にお湯がつかないように背中を向けたり、そのやり方には少々コツがあります。
当たり前ですが、もう片方の手は洗うために使うので、お湯の中で赤ちゃんを支えるのは片手で行います。

私は、この沐浴が苦手でした。
ふわふわで、ふにゃふにゃのやわらかい裸の赤ちゃんを、どのくらいの力で触ったらいいのか、痛くないのか、傷つかないのか、その加減がよくわからなかったのもあったし、お湯の中に落っことしてしまいそうで怖くてたまりませんでした。

妊婦さんの教室でも、産後病院でも沐浴を教えてもらったのに、自宅でやってみようとすると全然上手にできませんでした。
ほぼやったことないのだから当たり前なんだけど、びびって、怖々するものだから、赤ちゃんは泣くし、その泣き声に私が焦るしで、見かねた母が沐浴をしてくれることになりました。
それからほとんど、母が息子の沐浴をしてくれて、私は隣で見ていました。

なぜか最近、息子の沐浴をしていた母をよく思い出します。
赤ちゃんが気持ちよさそうに目を閉じて、口を尖らせると、母は愛おしそうに赤ちゃんの顔を見て、真似して口を尖らせました。
「あー気持ちいいね」「気持ちよさそうな顔してねー」「かわいいわねぇ」なんて言いながら、母はとってもやさしい顔をしていました。

以前は、息子の沐浴は母がしてくれた、あたたかな、いい思い出というだけでした。
でも最近は、その光景を思い出すたびに、あの時のやさしい母の顔や声は、赤ちゃんの時に私が貰ったものだった
と思えるんです。母は私を、愛おしそうに見てくれたし、気持ちよさそうな私を見て、母はやさしくなれた、幸せだったんだと思えるんですね。

今、老人ホームで暮らす母に、「お母さんは、私が生まれて幸せだったの?」と聞いてみても、娘の私のことを理解することができません。だから実際のところ、本当のことは何にもわかりません。
だけど私の心は、息子を沐浴して愛おしそうにしていた母を思い出すと愛が溢れてきます。母が愛おしくて、涙がこみ上げてきます。
本当のことがわからなくても、私はそれでいいと思います。私の心に愛が溢れる、それが私の真実だと思うんです。
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あなたが、愛を感じられますように。
あなたが、しあわせでありますように。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

 

 

なかや しのぶ

カウンセリングサービス所属カウンセラー/東京地区担当
夫、息子、娘と4人暮らし。
自身が夫婦の危機を乗り越えた経験から、夫婦関係修復、男女関係の問題を得意とする。
子育てや介護、家族、自分自身についての相談も多い。
親しみやすく安心できるカウンセリングと好評、「声に癒される」「話していて元気になった」と声をいただいている。

 

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