『心が喜ぶお金の使い方』

こんにちは。カウンセリングサービスの中谷恵美です。

毎週土曜日は「イキイキハッピーライフ」というテーマで青山リナ、にしだしお、まえじまようこ、中谷恵美が週替わりでお届けいたします。

＊＊＊

今日はお金について、私が学んだことを書いてみます。

私はずっとお金が貯まらないことが悩みでした。仕事はしていて、報酬は出ますから、お金はあるはずなのです。でも、月末には手元にはほぼお金が残りません。（ちなみにズボラなので、家計簿は続いたことがありません。）
「なぜこんなにお金が足りないのか？」と悩んでいました。
もっと稼がなければと転職をしたこともあります。でも、働けども、結果、やっぱりお金は手元に残らないのです。

お金と感情は密接に結びついているもの。
何のためにお金を使うのか。
何を感じたくてお金を使っているのか。
感情の動きに着目すると、いろいろなことが見えてきます。

人によって、お金を通じて感じることはさまざまですが、私の場合は、ネガティブな気持ちから逃げるために、お金を使っていました。
知識やスキルをつけるために勉強にお金をかけたり。頑張ったご褒美にボーナスでバッグやアクセサリーを買ったり。でも、資格も高価なブランド品も、手に入れたひとときは満足するけれど、すぐに色褪せました。
ストレスの発散に、甘いものやお酒に散財することもありました。それも、食べたり飲んでる間は一瞬気持ちが満たされますが、また次の日には別のものがほしくなります。

何もしていないと、空っぽな感じがして、落ち着かない。

私はずっと自分の「虚しさ」を埋め合わせる目的でお金を使っていたのです。
私の「虚しさ」を作り出していたのは無価値感です。
無価値感とは、自分には何もないという感覚。自分の価値が見えない状態です。

無価値感があると、価値がない自分と比較して、周りのものは価値があるようにみえます。価値がありそうなものを身につけたら、自分も価値があると感じられるかもしれない。
でも、無価値な自分が手に入れたものは、やっぱり価値がないように感じて、手に入れたとたん興味がなくなってしまうんです。そして、また別のものを追いかけます。価値がないと感じているのは自分の心なので、物質的な何かで埋めようとしても、完璧には埋まらないんです。

この無価値感を癒していくには、自分の至らなさを許したり、自分の価値や魅力を認めたり、自分を受け入れる力を養うのも一つの手です。また、自分以外の他者の良い評価を受け取って、癒されていくこともあるでしょう。

お金に関する取り組みでいえば、「お金を使えて嬉しい！」という体験を積み重ねていくことが、効果がありました。
「無価値感」「虚しさ」「不安」などのネガティブな気持ちからお金を使うのではなくて、「嬉しい」「楽しい」「安心」などのポジティブな気持ちのためにお金を使う体験を増やしていくのです。

とはいえ、最初は、何をすることが楽しいのか？何が自分の喜びにつながるのか？分からないことも少なくありません。

そんなときは、「今月、私を喜ばせてくれたお金の使い方はなんだろう？」って振り返って見てください。

私は毎月の終わりに、この質問を自分にして、自分のお金の使い方を振り返る時間をとっています。

出てくる内容はその時々で変わります。
・朝の目覚めに飲むコーヒー　→ ほっとできた♪
・友達にプレゼントしたクッキー　→ 喜んでもらえて嬉しい
・仕事で必要なパソコン　→ 動作が早くなって楽！
・夕食のためにかった食材　→ 自分好みの味で作れて美味しかった　
・万年筆がよくにじむ薄い紙質のノート　→書き心地が気持ちいい
・新しく買った漫画　→ ストーリーもセリフも最高！感動した！

何にお金を使うえばいいのか正解はありません。
「安心したかった」「快適さがほしかった」「ドキドキしたかった」など、お金を通じて「ほしかった気持ち」に気づくための質問です。

続けていると自分が好きなもの、大切にしたい価値観に気づきます。
私の場合は、おしゃれな洋服よりも、着心地の良い服の方が幸せ度が大きいなって発見しました。高いものを買う＝もったいないと思っていたのが、この気持ちよさを味わえるのだから、その金額分の価値があると思ったり、自分なりのものさしが持てるようになっていきました。

「好き」「大切」といった自分の感覚を大切にしていくことは、自分を大切にすることにもつながります。自分の喜びをひとつひとつ確認していくと、心が満たされていくんですね。

お金を通じて「嬉しい」「楽しい」「安心」などを味わう時間が増えると、お金がないという不満が、お金を使えることへの感謝になっていきました。以前よりもずっとお金を大切にできている感じがします。

私を喜ばせてくれるお金の使い方はなんだろう？
あなたの心が喜ぶお金の使い方をぜひ探ってみてくださいね。