もらえなかったものは、一番欲しかったもの | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

もらえなかったものは、一番欲しかったもの

 

みなさん、こんにちは、カウンセリングサービス町村ゆきです。


毎週水曜日は「素敵な愛の育て方」というテーマで、

東条正貴中山塁なかやしのぶと、町村ゆきの4人が交替でお届けします。

 

 

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例えば、もっと連絡の頻度を多くしてほしいとか、もっと私のことを気にかけて欲しいとか、パートナーに対して分かって欲しい気持ちがある。

でも、自分の気持ちを相手に伝えようとすると、同時に、

どうせ分かってもらえない…。
どうせ言っても無駄…。

って気持ちになってしまって、自分の気持ちを飲み込んでしまう。

彼の負担にならないように、こっちは気遣いや我慢をたくさんしているのに、彼は私の気持ちに全然気づいてくれない。

そんな彼を見ていると、自分だけが我慢をしているみたいでイライラする。

我慢に我慢を重ねて自分の気持ちを飲み込んできたけど、やがて怒りが限界に達し、彼に自分の不満をぶつけてしまった…。


これは、昔の私がよくやっていたパートナーシップのパターンでもあります。

私の場合、相手が変わっても、我慢をするスタイルは変わらずに毎回このようなことを繰り返していました。

分かって欲しい気持ちを我慢して、最終的には爆発する。

皆さんの中にも、爆発の大きさや頻度は違えど、パートナーに対して我慢をしすぎて、自分の不満や怒りをぶつけてしまうという方もいるのではないでしょうか。


別に我慢や気遣いをしてって頼まれたわけでは無いんです。

自分だって本当は怒りたくないし、彼と仲良くしたいって思っているんです。

それなのに、彼に嫌味を言ってしまったり、キレてしまったりして上手く行かない。


どうしてこうなってしまうのでしょうか。


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分かって欲しい気持ちって、分かってもらえなかった過去の痛みとくっついていることが多いなって思います。


こんなに頑張ったけど、認めてもらえなかった。とか、
たくさん我慢したけど、見てもらえなかった。とか、


〇〇したけど、もらえなかったって痛みです。

多くは、子供時代に親との関係で作られたものだったりします。


私たちは小さい頃から親のことを一生懸命に理解しようとします。

それは、親を助けたいとか、親に褒めてもらいたいとか、お父さんやお母さんが大好きって思いがあるからです。

でも、親がいつも大変そうだったり、忙しそうだったり、お父さんとお母さんがいつも怒っていたりすると、そんな親の都合や親の様子を見て、私の気持ちは言っちゃいけないんだなって幼いながらにも学びます。


そうして、自分の分かって欲しい気持ちを諦めて我慢をするんです。

やがて、自分の中の「こうして欲しい」という欲求を感じただけで、「どうせもらえない」という痛みが生じるので、欲しいという気持ちを持った自分に対しても罪悪感や嫌悪感を感じてしまい、自分自身とますます離れていこうとします。


こういった経験をされてきた方ほど、見てもらえないことがどれだけ辛いことなのか、分かってもらえないことがどれだけ悲しいことなのかを知っているので、


大人になってパートナーシップを持つと、相手に辛い思いや悲しい思いをさせないようにって、相手の気持ちを理解しようとして、自分の気持ちはどんどんと後回しにしてしまうんですね。


本当に、愛が大きくて優しいんです。


でも、どれだけ相手を理解しようと頑張っても、我慢をし続けていれば自分の分かって欲しい気持ちは一向に満たされることはありません。

大切な人だから愛したいって思ってきたのにもかかわらず、我慢という愛し方ではやがて限界を迎え、怒りに任せて相手を責めてしまい、望んでもいない結果がやってきたりすることもあるんです。


そんな優しい方が我慢をやめていくにはどうしたらいいのでしょうか。


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それは、子供の頃の分かって欲しかった気持ちに、今の私が気づいてあげることなのかなって思います。


たくさん我慢をしてきたこと。
分かってあげようとしてきたこと。
自分一人で何とかしようとしてきたこと。
頑張り続けてきたこと。


これらは子供の頃から当たり前にやってきたことなので、自分にとっては当たり前すぎてなかなか気づくことが出来ません。

でも、簡単なことでは無かったはずです。

どうせ見てもらえない、どうせ分かってもらえないって痛みを抱えながらも、親や大切な人を一生懸命愛そうとした自分のことを、大人の今の私がちゃんと見て、ちゃんと分かってあげる。

その子は今も頑張り続けているかもしれないし、傷ついて痛みでいっぱいになっているかもしれないし、もう未来に絶望しているかもしれません。


でも、そんな自分に言葉をかけてあげられるとしたら、この子に寄り添えるとしたら、なんて言ってあげたいでしょうか。

その言葉こそが、この子が一番欲しかったものなのかもしれません。

その言葉こそが、あなたがもう一度自分の「欲しい」を叶えてあげるために必要な言葉なのかもしれません。


私も昔、あの頃の自分に何度も声をかけてあげたことがあるんです。

 

今これを書いていて、その時に言ってあげた言葉を思い出しました。


「ごめんね、気づいてあげられなかったよ」
「ずっと頑張ってくれてありがとう」
「もう、我慢しなくて大丈夫だよ」


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私たちは自分の気持ちを、親でもなくパートナーでもなく、実は自分自身に分かってもらいたいと思っています。

なぜなら、分かって欲しいという気持ちの中身は、全部自分の感情だからです。

寂しいも、悲しいも、嬉しいも、恥ずかしいも全部です。



自分はどうしたいのか?、本当は何が欲しかったのか?が見えれば、自分との繋がりを取り戻していくことは出来ます。


自分と繋がっているという安心感があれば、パートナーを信頼することも出来るし、ありのままの素直な気持ちをパートナーに伝えていくことだって出来るようになっていきます。


あなたがパートナーを愛したいように、パートナーもまた、あなたを愛したいと思っているのではないでしょうか。


大切な人だからこそ我慢や怒りを使うのではなく、そのままの素直な気持ちでコミュニケーションしていってくださいね。



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今日はもう一つ皆さまにお伝えしたいことがございます。

これまで水曜日の「素敵な愛の育て方」のメンバーとして、2年近く担当させていただきましたが、今回の執筆をもって卒業することになりました。

最初は、伝えたいことが上手に書けなくて悩んでいた私でしたが、読んでくださる皆さまがいてくださったお陰で、こうして続けていくこと出来ました。

卒業に伴い、私は来月からカウンセリングサービスのもう一つのアメブロ「恋愛テクニック」に移動します。

よろしければそちらもお読みいただければ幸いです。


なお、来月からは新メンバーとして、情熱とユーモアと美しさを兼ねそなえた魅力いっぱいの品田沙織カウンセラーを迎えて、更にパワーアップした「素敵な愛の育て方」をお送りいたしますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


皆さま、本当にありがとうございました。

 

 

来週は、東条正貴カウンセラーです。
どうぞお楽しみに!

 

 

 

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