なかったことにしている気持ちはありませんか? | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

なかったことにしている気持ちはありませんか?


こんにちは。 カウンセリングサービスの高梨弥生です。

毎週金曜日は“恋と仕事のライフプロデュース”をテーマに 佐藤まゆみ櫻井朱実蒲谷芳久と私・高梨弥生の4人でお届けしています。

 

今週はリクエストいただきましたブログを案内させていただきます。

 

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理由がわからない、納得できないことがあって
どうして?
なぜ?
どこからこうなった?
と、理由探しをグルグル考え続けてしまうとき
もしかしたら、あなたに必要なのは正確な理由を知る事ではない、という場合もあるかもしれません。



ある日急に上司の態度が変わり、露骨に私を避けるようになった。
自分では、何も言ったりしたりした覚えがない。
どうして??
関係改善の努力がしたくても、理由がわからないから手も足も出ない。



仲良くしていた友人が、突然攻撃的な態度をとって
私が悪いかのように言いふらされていた
何か気に障ることをした?と聞いても返事もくれない



これらは、私自身や友人たちの体験を、例文としてまとめたものです。
特定の出来事ではなくて、「あるある」話だと思って下さいね。


このような時、相手はどうしてそういう態度になったのかと
考え込んでしまうことがあると思います。


特に「急に変わった」という場合は
何が引き金になったのか
もしかしたら自分がなにかまずいことを言ったりしたりしたのではないかと
理由を考えてしまいますよね。


退職やお別れなど、関係が終わってしまって
もうできることはないと分かっていても
考え続けてしまうこともあります。


なんであれ「理由がわからない」ときというのは
とっても気持ちの座り心地が悪くて
現実を受け入れ拒否したい、イヤ~な気持がずっと続く感じですね。


良い出来事であっても、理由がわからなければ気持ち悪く感じてしまったことがありませんか?
急に優しくされたり良い評価をもらったりしたら
「なにかウラがあるんじゃないか?」と
思い当たる理由がなくて信じるのに時間がかかった
なんていう経験の方もおられるのではないかと思います。


因果、つまり原因と結果に一貫性がないと落ち着かないので
理不尽な状況になったときに「なぜ?どうして?」が気になるのはムリもないことだと思います。


でもその「どうして?」は
ひょっとしたら
どうして!
だったりしませんか?


はじめはただただびっくりして
純粋な「問い」なのだと思いますが
改善しようと努力している気持ちが相手に届かなければ
「どうして?」という言葉には
だんだんと「怒り」の気持ちが含まれてきてはいないでしょうか。


でも
何ごとにも理由はあるのですけれども
その理由とは、あなたではないかもしれないのです。


相手の勝手な理由で取った態度かもしれないのです。
(相手の解釈の中では、あなたのせい、ということになっていても。)


相手さん本人にとっては切実な理由でしょう。
嫉妬だったり、投影だったり
コンプレックスだったり、親密感への怖れだったりするかもしれませんが
でも、仮にそうだとしてもそれは相手の事情です。


相手の心には
あなたが働きかけることができる領域もありますが
それができない領域もあります。


あなたは、まず一番に
あなたの心の味方をしてあげていいはずです。


「ひどいよ、傷つくよ」
「一人で決めつけるなんて」
「腹立つーー」


あなたの心は「どうして」という言葉に乗せて
こんな意味を発していませんか?


和を貴ぶ日本に住む私たちは
怒りを言葉や態度に出して表現することを抑えるあまり
心の中の怒りの感情を認めることまで抑えてしまうときがあります。


腹を立てていることに気付いてしまったら
怒りのやり場がなくて苦しいだろうと思うと
「怒ってなどいませんよ。ただ、どうしてなんだろうって思ってね。」
と婉曲な感じ方にすり替えてしまっているのかもしれません。


怒りを怒りとして認めていない間は
怒りの感情を処理することができないので
いつまでも考え続けてしんどくなってしまいます。


また、怒りは本当の感情ではなく
その下にある別の感情が形を変えて現れている(二次感情)ので
怒りを無視していると、本当の感情も抑圧されてしまいます。


落ち着いて自分の気持ちを点検してみたとき
もしも「どうして?」の言葉に怒りのエネルギーが乗っているようだったら
怒りを一度しっかり受け止めてあげると良いでしょう。


怒りを感じたら歯止めが効かなくなりそうで怖かったら
「怒りの感情に居場所をあげる」ことをイメージしてみてください。

***

今回のお話は、別の角度から語るとまた違う解釈をする場合もあるでしょう。
「アカウンタビリティ」の論点から語ると
「人のせいじゃないよ」という点に重きを置くときもあると思いますが
心理学は、あなたが幸せになるためにいろんな方法で考えてみよう、というツールなので
場面・局面が違うと一見逆に見えるようなことを言います。
ああ言えばこう言う、ああでもないこうでもない、と
一歩一歩進んでいきます。


ですので、起きた出来事の理由をていねいに探すことが必要な段階もあります。


何とかして良い関係を築きなおしたいと思ったら
相手を理解して許すことで
自分から与える接し方をしていくことが求められるときもありますが


まず自分の気持ちが救われていなくちゃ
「与える」なんてできなくて
「犠牲」になってしまいます。


そのためにも

まずあなたの心の中でなかったことになっている気持ちがないかどうか
見てあげてくださいね。


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