「あなたは大切な存在」と伝える技術 | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

「あなたは大切な存在」と伝える技術

 

こんにちは!

カウンセリングサービスのすのせさちこです。

 

毎週月曜日「仕事の心理学」のコーナーは、山田耕治カウンセラー大西三千男カウンセラーと私すのせが隔週でお届けしています。

どうぞよろしくお願いします。

 

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皆さんは「ユマニチュード」ってご存知ですか?

私もつい最近、地元紙で知った言葉なのですが、「これは仕事でもプライペートでも良好な対人関係を築くために有効ではないか」と思ったので、ご紹介します。

 

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●ユマニチュードとは

 

ユマニチュードとは、フランスの2人の体育学専門家イヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティが開発したケアの技法。

 

認知症のケアの一つだが、認知症の人や高齢者に限らず、ケアを必要とするすべての人に向けた、知覚・感覚・言語による包括的コミュニケーションに基づいたケア技法。

 

ユマニチュードには「見る」「話す」「触れる」「立つ」という4つの柱があり、この柱を同時に複数組み合わせて行うことで、ケアを受けている人に対して「あなたは私にとって大切な存在です」と伝えるための技術。

 

(参照:日本ユマニチュード学会ホームページ)

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認知症の方とのコミュニケーションは難しく感じている方も多いと思いますが、ユマニチュードをもってすれば互いに絆で結ばれ、認め合うことが可能なのです。

 

「あなたは私にとって大切な存在」と自分の存在を尊重されて、嫌な気持ちになる人はいないと思います。

自分の存在を尊重されることで、尊重してくれた相手に対して信用が生まれ、信頼していくのです。

 

「あなたは私にとって大切な存在」と相手に届くように伝える技術がユマニチュードなのです。

 

では具体的にどうするか、4つの柱について見ていきましょう。

 

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●「見る」技術

例えば、同じ目の高さで見ることで、「平等な存在であること」を相手に伝えています。

近くから見ることで、「親しい関係であること」、正面から見ることで「相手に対して正直であること」を伝えています。

近くから水平に、正面から長い間、瞳と瞳を合わせるという見方は、愛情を表現します。

 

被災地で、天皇陛下がひざまづいて被災者と目線を合わせてお話しされる姿は、まさにユマニチュードに則っていると言えるでしょう。

 

相手の目線より高い位置から見下ろすように見ると、そんなつもりはなくても「私のほうがあなたより強い(偉い)」というメッセージになってしまうことがあります。

 

見る高さ、距離、角度によって伝わるメッセージがこれだけ変わるのには驚きですよね。

 

どうしても相手を見下ろす位置になる場合は、「高いところから失礼します」と一言添えると良いでしょう。

 

●「話す」技術

低めの声は「安定した関係」を、大きすぎない声は「おだやかな状況」を、前向きな言葉を選ぶことで「心地よい状態」を実現することができます。

 

話し方次第で、相手を穏やかで心地よい状態にするのですから、良い関係を築きたい相手には、低めの大きすぎない声で、前向きな言葉を選んで話してみましょう。

 

ケアの場では、ケアする側が無言の状況は「あなたは存在していない」という否定的なメッセージになるので、無言の相手とコミュニケーションをとり続けるために一つ一つの動作を前向きな言葉で実況する「オートフィードバック」という手法を用いるそうです。

 

私が通っている歯医者で、「表面を磨いていきますね」「歯石を取りますね」と一つ一つ声をかけてくださるのですが、体を委ねているだけにこの声かけが安心しますし、「大事に扱われている」と感じます。

 

「声かけをする」「状況を説明する」というのは、面倒かもしれませんが、相手を安心させ、尊重することにつながるので、大事にしていきたいですね。

 

●「触れる」技術

広い面積で、柔らかく、ゆっくり触れることで、優しさ、愛情を表現します。

反対につかんだり、指先で触れると、強制力や攻撃性を相手に感じさせてしまいます。

 

触れる場所や順序も重要で、敏感ではないところ(肩や背中など)から触れ始め、次第に敏感な場所(手や顔など)に進むと「相手と大切に思っている」ことが伝わります。

 

これはケアの場だけでなく、パートナーや友人との関係を深めたい時に使える技術だと思います。

 

今はコロナの影響で触れることもままなりませんが、優しさや愛を伝えるふれあいは大事にしていきたいですね。

 

●「立つ」技術

人は立つことによって体の様々な生理機能が十分に働くようにできています。

また、立つことは「人間らしさ」の表出でもあります。

 

ユマニチュードを開発したジネスト氏は「1日合計20分立つ時間を作れば、立つ能力は保たれ、寝たきりになることを防げる」と提唱しています。

 

デスクワークで座りっぱなしの方は、意識して「立つ時間」を作りましょう。

 

(参照:日本ユマニチュード学会ホームページ)

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「見る」「話す」「触れる」「立つ」といった行動は、普段何気なくやっていると思います。

ユマニチュードの技術を取り入れ、互いに「あなたは大切な存在」と伝え合えると素敵ですよね。

そんなユマニチュードの輪が広がりますように!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

次週は、大西三千男カウンセラーがお届けします。

お楽しみに♪

 

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