「好きだよ」が言えない男性の気持ち | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

「好きだよ」が言えない男性の気持ち

中山塁

 

こんにちは、カウンセリングサービスの中山塁です。

 

毎週水曜日は「素敵な愛の育て方」というテーマで、
東条正貴、私・中山塁、高見綾、の3人が交替でお届けしております。

 

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カウンセリングではよく女性の皆さんから、
彼の気持ちが分からない・見えなくて不安だというお話を伺います。
それはとても辛いことですよね。

その原因のひとつに、彼が自分の気持ちを伝えてくれないというものがあります。

私も男ですから、気持ちを伝えるのが苦手な男性がいたり、
「好きだよ」とか「かわいいよ」とか、
そんなの絶対に言えないという人がいるのも知っています。

そういう友人に、彼女から「私のこと好き?」とか、
「かわいいって言ってみて」と言われたとき、どうするの?と聞いてみると、
はぐらかしたり、答えないって言うんです。

ええ、まあその気持ちは分かるんですけれどね。

でもそれじゃあ、彼女は不安なままなんじゃない?と言うと、
「分かっちゃいるけど、不器用だから言えないんだよねー」とのこと。

そんな感じなんですが、では実際のところ男心ってどうなんでしょうか?
「私のこと、どう思ってるの?」みたいな事を言われた時の男性の感覚、
女性の皆さんは知りたくないでしょうか?
ということで一例ではありますが、今回はそんなお話をしてみたいと思います。

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まあ、私もかつては「好きだよ」とか「かわいいよ」と伝えられない男でした。
なぜ伝えられなかったのかといえば、
ものすごく単純に言えば、「恥ずかしかった」からなんです。

照れちゃうんですよ。
そして、その照れている自分を見られるのが嫌だったんですよね。
この“嫌”のレベルは、恥はかきたくない!というレベルに近いものです。

そして、どうやらこの恥のような感覚は、
ずっと昔に味わった感情の名残のような気もするんですよね。

それは私の場合でいえば、小学生時代(30年くらい前)の頃でしょうか。

小学生にもなってくると、何となく好きな子って出来たりすると思うんですよね。
ただ純粋に「かわいいから」とか「かっこいいから」とか、そんな理由ですね。
そしてやっぱり私にも好きな子がいましたが、それは誰にも内緒にしていました。

内緒にしたかったのは、
本人に私の真実の気持ちを知られちゃったら、とても恥ずかしいから。
でも何より一番の理由は、
周りから“からかわれてしまう”のがすごくすごく嫌だったからなんです。

幸いにして私にはそこまで酷い体験はありませんが、
クラスの中には、友人の裏切り(^^;)で想い人をバラされてしまう子もいました。

そうなると、

男子:「みんな知ってるかー?アイツ、隣の組のA子が好きなんだってよー!」
女子:「ウソー!でもA子は迷惑だって言ってるよ?」
男子:「なあなあ、お前、A子のこと好きなん?どこがいいの?」

・・・というような怒涛の冷やかしと、大勢からの好奇の目に晒されるのです。
噂もあっという間に広まったりしたものでした。

自分の真実の気持ちをからかわれるのですから、とても屈辱的ですよね。

男の子は感情を受け入れるのが苦手ですから、私の記憶では、
そこで「ああ、好きだけど何か?」と言えるほどの猛者はおりませんでしたね。

よって、そこではほとんどの男子が「違げーよ!」とか「嫌いだし!」と、
そうした噂の火消しをするがごとく否定していたように思います。

ですから、その昔の男子にとって恋愛というジャンルは、
自分の気持ちを知られることで、“冷やかし”や“からかい”を受けるもの、
そんなリスクを背負っているジャンルだったのかもしれません。

このお話は少し極端な例ですが、多かれ少なかれ我々男子は、
色恋の面で様々な“からかい”を受けてきたことがあったのだと思います。

***

とはいえ、大人になってくると皆、普通に恋愛をして、
晴れてお付き合いに至るカップルもたくさん出てくるんですよね。
そこで過去(上記)の痛手が癒される男子もいれば、
癒されず、屈辱感に敏感かつデリケートなままの男子もいるのです。

そんなデリケート男子が自分の気持ちを素直に伝えようと思っても、
かつてのイヤ~な気持ちが出てきてしまい、口をつぐんでしまったりする訳です。

自分の(特にピュアな)気持ちを利用されて、
冷やかされたり、からかわれたりされたくない!

こうして彼等は、自分の気持ちを屈辱的に扱われることを恐れるがあまり、
自分の想いを伝えることの素晴らしさを忘れてしまったのです。

ですから、女性の皆さんが彼の気持ちを知ろうとして、

「私のこと好き?」とか「かわいいって言ってみてよ」とか訊くことは、彼からすれば“冷やかし”や“からかい”を受けているように感じる場合もあるのです。

下手をすれば、バカにされているくらいの認識にもなったりしますから、

あなたを無視したり、暴言を吐いちゃったりもするんですよね・・・。

「好きじゃない」から、好きと言わない。
「かわいいと思っていない」から、かわいいと言わない。

そうではなく、男性はイジられていると感じているから言いたくないんです。
自分にとって本当に大切な気持ちを“おもちゃ”にされたくないんですよ。

そして、気持ちを言葉にしない男性側にも言い分はあると思います。
それは、以前(付き合ったとき)に一度ちゃんと伝えたからとか、
他の方法で愛情を示しているからとか、いろいろあると思うんですね。

男性は言葉で伝える愛より、行動で示した愛の方をちゃんと評価して欲しいと
考えている方も少なくないようです。

***

でもそれを発見するのは、女性だと少し難しいのかもしれません。
なぜなら女性が欲しい愛情のカタチと男性が与えたい愛情のカタチって、
ちょっと(だいぶ?)ズレていたりしますからね。

そんな彼の愛の注ぎ方を知っておくためにも、

そしてそれをしっかりと受け止めてあげるためにも、

男性心理を学んでみるのって、とても良いことだと思いますよ。

 

お読みいただきありがとうございました。
来週は高見綾カウンセラーです♪お楽しみに!

 

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