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仕事の中で感じる問題って

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こんにちは。カウンセリングサービスの山根しんいちです。

毎週月曜日に、山田耕治カウンセラーと隔週交代で、「仕事の心理学」をテーマにお届けしています。

今回のテーマは、「仕事の中で感じる問題って」です。

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わたしたちはこころの中にさまざまな問題を抱えています。

あなたが仕事を通して社会に接している、あるいは接しようとしている人である場合は、仕事に関連する物事の中でそのさまざまな問題を感じることも多いと思います。

心理的な側面から見ると、なぜそんな風になっているのかというところにいくつかの要素があります。

1)人間という種族に属しているわたしたちは生き延びるために社会というものを形作ってきた。
2)わたしたちのこころは抱えている問題を解決したいという方向に向かう傾向がある。

まず1)について。わたしたち人間一人一人は、生存という観点ではとても弱い生き物です。突然ジャングルの奥地にひとりぼっちになってしまったとしたら、猛獣に出会えば簡単に餌食になってしまうでしょうし、何か毒を持っている植物を食べてしまったりしたら終わりです。アラスカの極寒の地に十分な衣服もなく放置されたら、すぐに凍え死んでしまうでしょう。

そんなわたしたちが種を保存して繁栄してこれたのはなぜかというと、社会というものを形作ることでお互いに助け合いながら生きてきたということがあります。

そのおかげで、身体が快適な環境で毎日を過ごせるように、家があり、衣服があり、食べ物があります。それらをお金というものを通して手に入れることができる。

そんな社会というものの中で生きてこれているということは、裏を返せば、そういう社会とうまく馴染めない時に、わたしたちは無意識的には死の恐怖にさらされることになるわけです。なので、社会とうまく関われるということが、一般的にはわたしたちのこころの中ですごく大切なことになってします。

次に、2)です。わたしたちのこころは生まれてから成長してくる中で、さまざまなことで傷つきます。お母さんやお父さんに愛されている実感がないと傷つき。自分がやりたいことがうまくできないと傷つき。友達の中で仲良く遊べないと傷つき。そんなたくさんの傷を抱えて成長していくわけです。そういう中で、成人してからはこころは無意識的にそれらの傷を癒そうという方向に向かいます。

どういうことかというと、まず過去に隠して埋めてきた傷みをもう一度感じるような物事に意識が向きます。

例えば、お父さんからすごく力づくで強要されるようなことが多かった。そこに愛されている感じを感じられなくて、こころの中の傷になっていた。

すると、こころの中でお父さんのイメージに近いような、上司、先生など自分よりも上で力を持っているような存在の人との関係の中で、同じようにいろいろなことを強要されている感じがして、それを辛く思ってしまうというようなことが起こります。

これは辛いことですが、こころの中でなぜそういうところに意識が向くかというと、無意識的にその辛い経験を乗り越えたいという思いが働くからなのです。

仕事の中であれこれと上司から強要されているように感じている。でも、その関係性の中から、実は上司があなたを憎んでいるからそういうことをされているのではなく、そこに何か愛を感じられることがあったとします。すると、お父さんとの関係の中でも、実は愛されていなかったのではなかったのかも。そんな感覚があなたのこころの中に芽生えることで、一つ傷を乗り越えることができるわけです。

わたしたちはこころの中でそういうことをやっています。

こういったことに一生をかけていると言ってもいいくらいです。

でも、そんな辛い思いをする時間がずっと長く続くなんて。できることならもっと短くして、楽しい時間、安らぐ時間をたくさん持てた方がいいですよね。

そんな思いを持った人たちが、心理学を発展させてきたと言ってもいいと思います。

こころの問題を専門的な角度から見て、癒しを加速させ、辛い時間を少しでも短くし、人生を楽しめる時間を長くしてもらえるといい。わたしもこころの問題の専門家の一人として、そんな思いを日々感じています。

では、また次回をお楽しみに。

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