母親とのコミュニケーション~お母さんを許せないあなたへ(3)~ | 恋と仕事の心理学@カウンセリングサービス

母親とのコミュニケーション~お母さんを許せないあなたへ(3)~

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こんにちは。
カウンセリングサービスの鈴木美穂です。

火曜日の「うまくいくコミュニケーション」は小倉健太郎 カウンセラー樋掛豪 カウンセラー、吉村ひろえ カウンセラーの4人で担当しています。



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前回まで、お母さんの無意識の中の思いをお伝えしてきました。


「母親とのコミュニケーション~お母さんを許せないあなたへ(1)~」

1)長女に対する思い
2)第二子に対する思い
3)母親が娘と姉妹の位置に入ってしまう。


「母親とのコミュニケーション~お母さんを許せないあなたへ(2)~」

4)母親の中の競争意識について
5)娘を分身のように感じてしまう。
5)娘を分身のように感じてしまう。


無意識の中には、実に様々な思いが存在するという事なのです。
それも自覚する事なく。
困っちゃいますね。


その被害をなぜ、自分が受けなければならないの?
そのせいで、苦しい思いがたくさんあった。
辛い事ばかりだった。

どうしてくれるの!!と叫びたくなってしまうかもしれません。


けれど、お母さんもしたくてしていた訳ではありません。
いろいろな事情から、気がつくとしてしまっているのです。
やめようと思っても、やめられない事もあります。
まったく、無意識にやってしまっている事もあるのです。


人の心の無意識領域は90パーセント以上を占めているという説があります。
なんだか人間って、無意識の操り人形みたいだなあと感じる事もあります。
それほど、無意識の力は強い場合があるのです。

じゃあ、どうしようもないじゃない、という気分にもなりますね。

けれど、顕在意識もしっかり存在している事も確かです。


今回は、お母さんの態度によって、生きづらさを抱えてしまった時の対処法をお伝えしますね。


【母親の影響からの脱出法 】


1)母親の思いを理解する。


母親の無意識の中には、いろいろな思いが存在します。
それによって、子どもにつらく当たったり、理不尽な態度を取ったりしてしまいます。


今まで、ご説明した、母親の思いを理解するようにしてみましょう。

そうすると、母親のあなたに対する態度は、あなたが悪かったせいではない事がわかります。


母親の機嫌が悪かったり、理不尽だったり、母親の期待に応えられないと、子どもは自分が
悪いと思い込んでしまいます。
その思いは、心の深いところで、大人になっても続き、それが辛くて、母親を責め続けてしまう事があります。
自分は悪いと思い続けている事を、母親に理解してもらい、謝ってもらう事で解消しようとする心の動きがあるのです。

母親を許せないのは、実は、自分を許せないからとも考えられます。


母親の心を理解し、自分が悪いわけではなかったと思う事で、自分を許す事ができ、心は少し楽になります。


2)感情を吐き出す。


いくら母親の心を理解して、自分は悪くなかったんだと思っても、小さい頃感じていた感情が残っている場合があります。
子ども時代は長いですし、子どもにとって、お母さんの存在は大きいので、とても、たくさんの感情を抑えてしまっていたりします。


淋しい。悲しい。つらい。もっと、愛してほしい。かまってほしい。

ひどいじゃない。大嫌い。でも、大好き。


全部感じていたのでは、生きて行けないので、抑圧してしまいます。

そして、感情は感じないと消えないで、溜まってしまうようなのです。


お母さんに対するいろいろな感情を感じてみて下さい。
どんな感情を感じてもいいんだよ、と自分に許可を出しながら。


心の中で、つぶやいてみる。

静かな場所で、目を瞑り、子ども時代を思い浮かべながら、感じていた事を思い出す。


紙に書く事も効果があります。
お母さんへの思いを、思い切り書いてみて下さい。
今の自分の思い、子どもの頃感じた気持ち。

言葉も字もなんでもOKです。
書きなぐるような感じでもいいですし、罵るような言葉が出て来てもかまいません。
人間は聖人君子ではありませんし、幼い子供が辛い思いをした時にそういう言葉が出てきても仕方がないと考えられます。
何も制限をしないで、思い切り書いて下さいね。


また、子どもの頃の自分と書く事によって会話をするという方法もあります。
たとえば、「あんな事言われて、辛いよねえ」とか。
そうすると、頭の中に子どもの頃の自分の言葉が思い浮かぶかもしれません。
「うん、とっても、つらい。悲しい。お母さんはわかってくれない」とか。


会話形式が難しいようでしたら、子どもの頃の自分に手紙を書く感じにしてもいいかもしれません。


書く事によって、いろいろな思いが引き出されてくるので、全部書いてみて下さいね。

自分でも気がつかなかった思いが出て来る事もあります。


溜まった感情を吐き出してしまうと、もやもやした気分がすっきりしたりします。


このように、自分の感情を感じようとすると、悪い夢を見るようになったり、朝起きる事が辛くなったりする事もあります。


起きている時は、意識によって、嫌な感情は感じないように抑圧されています。
けれど、眠っている間や起き掛けは、意識の力が薄れるので、抑圧された感情が出て来やすくなるのです。
悪い夢を見る事は悪い事だと思わないで、溜まった感情が出ているんだなと考えて下さいね。


子どもの頃、抑圧された感情は期間が長いだけにかなりあって、ある程度、出てしまうのに、数か月かかる場合もあります。

悪い夢を見た時は、溜まった感情が自然に放出されて、だんだん減って行っているんだなと思って下さいね。


3)自分を労う。


お母さんの事情で、いろいろ大変な目にあってきたわけてす。
それでも、がんばって、がんばって、我慢したり、期待に応えようとしたり、自分だけの力で問題を解決したりして、ここまで来たのだと思います。


そんな自分を認めて、労いましょう。

「私は、えらい。良く頑張った」
と言ってあげましょう。

子どもの頃の自分を思い浮かべて、抱きしめてあげましょう。
そして、「あなたは、悪い子じゃないよ。よくがんばったね。良くがまんしたね」
と伝えてあげて下さいね。

その子は、どんな顔で、あなたを見ているでしょう。


4)休養を取る。


あなたは、ずっと、お母さんの事で、翻弄されて来ました。
今まだ、お母さんを許せなくて、そんな自分を責めていて、へとへとなのかもしれません。

しばらく、お母さんの事は置いておいて、自分が楽だとか、楽しいとか感じる事をやってみては、いかがでしょう。


自分の楽しみをお母さんの事が解決するまで、お預けにする必要はありません。

今、何をしても、すぐには、お母さんは変わりません。


少し、お母さん問題から離れて、ご自分の生活を楽しんてみてはどうでしょう。
お母さんから、心が少し離れて、隙間ができると、余裕が生まれて、気持ちも変わるかもしれません。


ずっと、がんばってきた自分に、たっぷりご褒美をあげて下さいね。




今回はお母さんの心を理解する事で、自分が悪いわけではなかった事に気づいて、自分の心に
寄り添ってみるという事をお伝えしました。


次回は前に進むための具体的なアプローチについて、書いてみたいと思います。



5月31日は小倉健太郎 カウンセラーが担当いたします。

お楽しみに。


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