人から、「田原さんは、よく脱サラしたねえ」とか、「勇気があるねえ」と言われます・・・。
その声の主の多くが,実際には「脱サラ」という対岸に行った人ではない
サラリーマンの当本人であるという事実を鑑みると、
「脱サラ」に対する憧れや、少しの妬みがあるのかもしれません。
「脱サラも結構大変ですよ」と私が言うと、何となく安心した表情を浮かべ、「そうですよね~」
「やっぱりサラリーマンがいいですよね~」と。
なので、私はあえて反論はせず、人にも決して脱サラを進めたりはしません。
2007年の8月に脱サラをして、ちょうど丸8年が経過しました。
もちろん、苦しい時もたくさんあります。孤独を感じることもしばしば。
でも、自分自身はこの道を選んだことに満足し、大きな幸せを感じています。
そして、この道を選択することに同意してくれた妻や家族、周囲の人々にも
大変感謝をしております。
あれから、8年。
著書も(2冊)出版し、憧れだった大学の教壇にも立っています。
いくつかの企業の顧問としての活動もしております。
前職(JTB)ともパートナーとして一緒に仕事が出来ています。
家族との時間も格段に増えました。
以前なら、年間3000キロを走ることも、少年野球のコーチを引き受けることも
叶わなかったことでしょう。
雇用の流動化が叫ばれていますが、企業側の論理だけでなく
働く側の視点からも、素晴らしい生き方
(脱サラだけでなく、他社への転職も含めた、多様な働き方は)だと実感しています。
なので、迷った末に、脱サラを自ら決心した人には、私は必ず言います。
「対岸から見る景色は、素晴らしいよ」と。