梅雨明け前ですが蝉も鳴き始め、気温も高くもう真夏の気配が漂っています。暑い時期はジュースなど冷たいものが強化子として効果を発揮するので、有効に使っていきたいですね(^^♪ 

 

 ABAでのセラピーで初期に取り組む「動作模倣」ですが、大人の動きを真似することはその後ろいろな場面で利用する基礎的なスキルなので、しっかりと身につけておきたいです。 
こうして~!

 

 この動作模倣に最初は苦戦しつつも無事獲得に至ったKくん。「こうしてー」で片手を挙げる練習から始めましたが、始めた頃は手が上がらない無反応の状態でした。手を取ってプロンプト(手助け)する、タッチをする感じで釣ってみるなどいくつか試しましたが、なかなか進みませんでした。 
 

 できるようになった切っ掛けは「逆模倣」です。Kくんは椅子に座っているときに足を上げるので、それをセラピストが真似て「じょうずー!」とすかさず褒めて強化しました。それを何度か繰り返し、「こうしてー」という指示にすり替えました。 
 

 やがてKくんは「大人がやった動作と同じことをすると褒められる」と分かった様子で、片足を上げる以外の動作(バンザイ、ほっぺに触る、立つなど)も次々とできるようになっていきました。見ていたお母さんは大喜びで、お母さんが喜んで褒めてくれるからKくんもニコニコしながら取り組むという、とても良い雰囲気になりました(*^^*) 

 

 動作模倣は手を挙げる、拍手などが代表的ですが、必ずこれらの動作から始めなければいけないわけではありません。子どもがすでにやっている動作を大人が真似て、それを逆転していく方法でKくんのように上手くいくことがあります。 
 

 大事なのは偶然のタイミングであってもできたときに思いっきり褒めてお菓子やおもちゃで強化することです。基礎となるスキルを確立するため、強化を惜しまずしっかり取り組んでいきましょう!