大人の手をとって欲しい者のところへ連れて行くクレーン行動は自閉症のお子さんによく見られます。一方で、多くの子が一歳前にできるようになる指差しはなかなか難しかったり、長い期間がかかったりします。指差しが出ないことは自閉症スペクトラムの指標のひとつでもあります。
 

 K君もそんな重度のお子さんです。週に1,2回を遠方から母が交互に通ってこられています。当初は、奇声とかんしゃくが大きく、もちろん意味ある発語もありませんでしたがクレーン行動はありました、要求が強いので先日この指差しを教えました。
 

 今回は彼が大好きな、iPadとお菓子を使いました。プレイルームの中央に座らせてから、棚の上に置いて「こうして」と言ってその方向を目指して腕を伸ばして指差しをさせます、動作模倣ですね。最初は手差しでしたが、これで十分です。挙げれたらすかさずそとって渡します、、、繰り返していくと、しばらくして指差しの形もまねてくれるようになりました!!
 

 しかし、指差しの先と対象物の結びつきが弱くて形だけを真似ています。少しずれている時もあったり、視線もいまいちです。そこで、床の上に置いたり、棚も左上から正面、右上の棚という風に場所を変えながらやってみます。視線は、セラピストがK君の眼球の前から指でスーッとiPadまで糸を引くように示してあげたらしっかりしてきました。


 そして、すごーい、体の向きを変えずに腕をコントロールして正確に指差しができるようにななったのです!!(^^)/  この間、約40分、、お母さんとセラピストでの共同訓練でした。

                   

 

やったね、K君。もう、大人の手を取らなくても欲しい物が手にできるね♪♪

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