645Zの解像力
今回の沖縄ロケには、重量級の645セットを持参してみた。わかっちゃいるけど、レンズ群込み込みだと重すぎる荷物だ。最近は石垣ロケが多く、沖縄本島の上陸は年に2回ほど。この所残波岬が撮りたくてウズウズしていた所だ。季節柄天気はあまり期待していなかったが、いざ晴れるとあの「残波ブルー」が撮りたくて、即現地入りをはたす。今回の持参レンズ群は、オールズームで28-45,45-85,80-150,150-300と広角から望遠までをカバー。しかしこれが135のシステムだと24-70,70-200の2本で事がたるが645に成るとズーム幅が2倍しかないので、4本を用意する事となる。実に部が悪い。しかし重い分、部の悪い分、そこから出て来る画はそれらを凌駕すると言っても過言ではない。当然撮る為の知識や準備は必要だが、それらの準備が出来ているならば、今までにない感動を授かる事間違い無し。このカメラのイメージセンサーは3344と言われ、フルザイズの1.7倍の受光面積を持つ。当然ボケの量も多くなり、また、解像度が増えると、その分ブレも増える。今までのセオリーで50mmのレンズならば1/50以上で切りなさい、と言う言葉があるが、このセンサーの場合は、私的には50mmならば1/150で切りたいと思う。そう、焦点距離×3が妥当だ。ボケの量が増えると共にパンフォーカスを狙うと、当然F値も増える事となる。するとシャッタースピードもその分早くなり、手持ち条件としてはかなり厳しくなる。三脚ありきのこのカメラ、しかし手持ちで撮る事も十分可能だ。モードにTAvと言う大変便利な選択肢があり、高感度が優れているこの機材ではISOを上げても十分な画を写す事が可能だ。何時もの如く露出を決め、シャッター速度を×3で設定するとISOが決まる。次に露出補正をかけてやると、手持ち撮影が十分可能だ。但し、手ぶれ、被写体ブレは絶対にあってはならない。次にRAW現像は、やはり出来るだけ解像度の高いモニターで行う事が必要である。4K若しくは5Kのモニターで実際にレタッチを行うが、高解像度の画故に修正が難しくもあり楽でもある。ややこしい表現だが、出来すぎている画はあまり触る事がない。但し彩度が少し低いカメラなので、その辺りはきっちりと調整する必要がある。今後はこの機材で撮る機会が増えると思うが、この体積と重量さえクリア出来れば最高だと思う。