blogを書けと言われたので「8弦と6弦ギター用Helix/HXSTOMPプリセット」の話。
blogを書けと言われたので「8弦と6弦ギター用Helix/HXSTOMPプリセット」の話です。
ていうかー、スタッフから「楽器ネタ でも いいからBlogは沢山書け」って言われましたー。だから楽器ネタでござんす。
おっと。元に戻そう。
昨今、多弦ギターは一般的な楽器になりました。
かのスティーブ・ヴァイが7弦ギターをIbanezから出し「誰にでも買えます、演奏できますよ」と提示してから長い時間を経て、遂に市民権を得た、ってぇ感じですかねェ。
現在楽器市場に溢れる多弦ギター用リグなんぞを目にしていると、隔世の感すら覚えます。
しかし、ネット及び周辺の声を聞く限り「多弦ギターの音作りはどうすればいいのか」なんて悩みは尽きないようです。
7弦ならまだ6弦に近いので、これまでのセッティングを応用できるような。
8弦以上になると6弦とは別物になるので、考え方を変えなくてはなりません。
ということで、機材に明るくないわたくしが、体感したことをベースにちょいとセッテイング案を書いてみようと思います。
短い上、しっちゃかめっちゃかな内容になりますし、全く参考になりませんが、御容赦を。
そもそも、どうして。
そもそも、多弦ギター、殊に8弦以上になった場合、どのような理由でセッティングが難しくなるのか。どうしてこれまでの6弦セッティングが通用しなくなるのか。
まずはこれらについて考えてみましょう。
まず〈8弦以上の多弦ギターは6弦とは別物の楽器である〉。
これなんです。
6弦で通用していたミュートや他の奏法が通用しないことも多く、これまでの弾き方では対応できない点が多々あります。それこそ初期は脳が混乱しました(これに関していえば、脳を8弦仕様に切り替えることでクリアできます)、
更に楽器の構造がベースギターへ近付くためか、サウンド特性もベースに引っ張られていくようです。この辺りは各メーカーが対策を練って「多弦ギターはベースギターではない。あくまでもギターとして作り上げる」ようになっています。ありがたや。
お陰様(?)で7弦の音程感は6弦の延長線上っぽいですし、8弦もきちんと分離してくれます。7~8弦を短音やコードにも用いても、きちんと成立しますもんね!
―― しかし。
それでも6弦のセッティングだと合わないことも多く起こるのです。
理由は多分、7~8弦の太さと、各周波数帯域への影響。
逆に言えば、この二つをどうにかすればよいと言えます。
否。しないといけないのですッ。
実アンプでの8弦。
リハスタの大型アンプ、或いは自宅用の小さな出力のアンプ。
どちらを使うときでも、8弦だとちょっとだけコツが必要になります。
まず大事なのは「Bassを下げない」こと。
意外ですが、これがポイントっす。
多弦ギターなのだから、低域を削れば分離の良いサウンド、ボワつかないサウンドになるだろう、なんて考えていた時期もありましたが、これが逆効果でした。
Bassをある程度上げてやらないと、音から芯が失われます。
あとはMiddleは12時方向。トレブルは適宜調整。あればPresenceで微調整するとよいはずです。また、実アンプの場合はゲインを12時方向を基本に始めた方がよいかもしれません。
これらはクリーン系でもハイゲイン系でも同じです。
例えば「クリーンクランチ系アンプで強く弾くと軽く歪む」ようにしたいなら、ゲインを12時、(チャンネル)ボリュームも同じく12時に設定し、音出しをしながらこの二つを弄ります。
ゲインを下げつつ、ボリュームを上げるとクリーンへ。逆だとクランチ方向へ変化します。これは6弦でも同じですが、8弦の場合は7~8弦の歪み具合をみなくてはなりません。そこにご注意下さい。
ハイゲイン系も12時方向からゲイン調整を始めます。
実アンプの場合、個人的にブースターなどは繋ぎません。アンプのみで音を設定するようにしています。ただし、アンプ側にブースターなどの機能があるなら、それも活用します。
実アンプ、それもフルチューブの場合だと割合ゲインを上げ目にしても大丈夫でした。とは言えフル状態だと歪ませすぎになるケースも……。
もしアンプの手前にブースターやオーバードライブ、ディストーションを置くのなら、エフェクターとの兼ね合いを見ながらゲインの上げ下げをしましょう。
いよいよHelix/HXSTOMPでの8弦。
えーっと。まずはこちらを。
わたくしの場合、基本はハイゲインアンプでプリセットを作ります。
アンプ本体のきめ細かい歪みが欲しいからです。
で、ポイントは三つ。
・ハイゲインアンプで、ゲインを抑える
・Bassは4から5周辺まで上げる
・TrebleとPresenceで最終調整
こんな感じ。ただし、前段にブースターを噛ますことが前提のものです。
7~8弦の太いゲージだと歪みやすい(?)ので、ゲインは上げすぎないようにしましょう。加えて、ゲインアップ過多だと今度は1~6弦の分離が少々悪くなることもありますので、その対策も含んでいます。
また、実機アンプより一部を除いてパラメータを若干下げ目に設定します。例外はTrebleとPresenceで、この二つだけは数値を多めにします(現物合わせで)。
ブースターはディストーションではなく、ゲインを下げたオーバードライブかブースターに。このようにアンプ前段にブースターを置くと音に張りが出ます。なくても結構好みの音まで持って行けますが、おまじない的に置いちゃう癖ができました。
また、キャビネットですが、こちらの最重要パラメータはマイクです。
マイクを変えるだけでかなり出音が変化するのでいろいろお試し下さい。
キャビの後に置いたEQは味付けです。
8弦をギターらしく鳴らすには、ギターの美味しい周波数帯を持ち上げてあげることです。ただ、アンプのパラメータで上げると若干思った方向に行かないときがあるので、こうして最終的な調整としてEQを加えます。いわゆるミッドブースター的な感じ?
各楽器の美味しい周波数帯に関して、ネットで検索すると具体的数値が出てきますので、是非参考にして下さい。
どのハイゲインアンプを選んでもこんな風にセッティングしておりますが、実際の所〈使う8弦でかなり音が変わる〉こと、そして選んだアンプヘッド/キャビネットブロックでパラメータの聞きが違うケースが多々あるので、やはり現物合わせがベストです。
おまけの6弦。
6弦も基本は同じです。
8弦と違うのはゲイン量でしょうか。
7~8弦がないので、多少上げちゃっても大丈夫なんです。と言っても5.0以下くらいなんですけどね。やはり上げすぎ禁物です。
またこのアンプモデリング(Line 6 Oblivion)にはPresenceがありません。
そこでブースターパラメータ数値をを少し上げることにしました。もちろんPresenceと同じ効果ではありませんが、全体的に増幅されるので丁度良い加減になるはず。
で、8弦も6弦も歪み量は〈外部ボリュームペダルでゲイン量変化がきちんと分かる程度〉にするよう、心がけています。
アンプだろうがエフェクト追加だろうが、多めにゲインアップしたら気持ちよい音が出るんですよね。それこそザクザクとしたミュートリフとか、軽く弾くだけで音が出るとか、長いサステインとか、本当にナイス。
代わりにどのギターを使おうが、どういう弾き方をしようが、似た音しか出なくなりまして……。おまけに8弦だと予想もしないようなタッチノイズが乗ることもありました。これはミュートが下手なだけなのでしょう。が、やはり弾きづらさを感じます。
やはり、ゲインを上げすぎると余り良い効果が出ない……過ぎたるは及ばざるがごとし、なのでしょう。
現在は常々ゲインは控えめに、がパターンになりました。
ギターに搭載されるピックアップのハイパワー化が進んでいますから、アンプ側でそこまで歪ませなくても良くなっているのかも知れません(もちろん、ローパワーなピックアップも存在しますが)。
ひとつ申せば、現代のテクニカル系多弦ギタリストが行うHelix/HXSTOMPの音作りだと、様々なエフェクトブロックや効果、スナップショットを用いています。テクノロジーの恩恵を最大限に活かし、現場で良い音を出している、と言っても過言ではないでしょう。
プロに学ぶ。
ということで。
Helix/HXSTOMPで多弦ギターのプリセットを作る参考は、わたくしのようなド素人ではなく、その道のプロが公開している動画などを参照するのが良いはず。ここまで書いたことを全否定しておりますが、真実。悲しい。
他にも沢山ありますから、是非探してみて下さい。
これからの8弦用プリセット。
ハイゲイン系アンプを使って8弦用プリセットを組んできました。
と同時に、以前からクリーン系8弦プリセットも作っています。
Fenderのアンプモデリングをメインに、コンプレッサーやコーラス、ディレイ、リバーブを加えたものです。6弦用として作ったものをベースに、8弦用への微調整を始めました。
基本的なパラメータはハイゲイン系と似ています。
ただ、コンプレッサーやコーラス、リバーブなどは基本オフに設定。
アンプ+キャビ、そしてディレイ。時々薄くコーラスやコンプをかける程度が実に気持ちよく弾けるように感じたからです。
っていうかー、エフェクツやアンプ知識がないからシンプルにしか組めないだけともいう。なんてこったい!
それでもトライ&エラーでいろいろプリセットを試していく所存なり。
だってHelix/HXSTOMP+HX EDITって便利ですもんね。
近々8弦用プリセットの話をもうひとつくらいアップするかも。
内容はご多分に漏れず役立ちませんし、期待はしないように!(ビシィッ!)
よし、20分ちょいで書いた! 頑張った!
こんな感じで、ひとつ。