blogを書けと言われたので「HXSTOMPでDual Amp」の話。

 

 blogを書けと言われたので「HXSTOMPでDual Amp」の話です。


 HXSTOMPでDual Amp。 平たく言えば、二つのアンプブロックを同時に使って音を出すことです。 プロギタリストがよく行うもので〈二種類のキャラクターのアンプを同時に鳴らしてミックス。それぞれの美味しいところを活かして出力する〉という豪勢な使い方。 実機で真似するにはなかなかハードルが高いものですよね。 そもそもリハスタやハコに実アンプを二台持ち込むには非常に苦労します。 大体、ギタープロセッサ、それもHXSTOMPを使う理由は「できるだけ機材を減らして身軽にしたいから」なのですよ。わたくしの場合。 わざわざ荷物を、それもアンプを二台とか!
 ……で。
 その機材を減らすためのギタープロセッサでは、デュアルアンプが簡単に再現出来ます。モデリングアンプを二種類組み合わせてルーティングするだけですから。ブロック数に制限があるHXSTOMPですが、もちろんデュアルアンプが可能です。
 ちょっと説明してみましょう。

 

 

 

 まずはプリセットを組む。

 

 まず、基本となるプリセットを組みます。

 

 ※基本的なルーティング。

 

 普段よく使うルーティングです。

 ブースター、アンプヘッド、ディレイ、キャビネット、EQになります。

 これで5つのブロックを消費しました。

 

 アンプヘッドは置いただけ。初期設定そのままのパラメータです。

 他は変更します。ディレイやEQは任意の数値に、キャビはマイクを変えました。

 

 

 

 もうひとつアンプを置く。

 

  ここへアンプを増やします。

 

 ※アンプを増やす前に、先に置いたアンプをオフにしておく。

 

 マーシャル系にしてみました。

 ここで注意するのは、二台目のアンプを置く前に一台目のアンプはオフにしておくこと。オン状態のアンプを直列で置くと……一台目で作られたシグナルを二台目が更に増幅するのでとんでもなくノイジーな音が飛びだしてきます。もう耳を塞ぎたくなるくらいの。

 だから、二台目のアンプを置く前に一台目のアンプはオフにしておくのです。

 

 その後、パラレルパスで分岐させます。

 

 ※こうして、こう。

 

 パラレルパスは分岐するだけでオーケーです。

 AルートとBルート、入出力が両方同じバランスになっていますので。

 

 

 

 

 これで大丈夫です。

 

 

 ※二つのアンプをオン。

 

 アンプを両方オンにすると、ミックスされたシグナルがキャビへ入ります。

 サウンド的には、各種エフェクツ+両方のアンプの音が混ざり合った状態です。

 弾いてみて、具合を見てみましょう。

 

 お! なんだか良い感じ。

 でも、もう少し違う音にしたい。そこで片方のアンプを変えることにしました。

 

 

 

 アンプを変える。

 

 変えるのはどちらにしましょうか。

 マーシャル? FRIEDMAN BE-100?

 組み合わせ的に、これはこれでよいのですけどねー。

 そうだ! マーシャルを変えて、クリーンのアンプにしてみましょう。

 

 

 ※クリーン系。

 

 歪んだFRIEDMAN BE-100に対し、クリーン系のアンプをミックスします。

 違うサウンドキャラクターが混ざり合って、これはなかなかよいのでは!

 

 

 

 

 アンプのオン/オフ。

 

 ここで二つのアンプのオン/オフを設定します。

 

 

 ※フットスイッチそれぞれに。

 

 フットスイッチ1と2にアンプのオン/オフを割り当てます。

 これで必要なときに好きな方のアンプのオン/オフを切り替えることができるようになりました。

 

 スイッチ1のみオンで、歪み。

 スイッチ2のみオンで、クリーン。

 両方オンでミックス(両方オフだと、当然ながらアンプを二つともスルー)。

 

 スイッチ3にディレイを割り当てれば、任意にディレイ音のオン/オフも可能です。

 当然、スナップショットも使えますので、パラメータ変化まで加えられますよ。

 

 ただ、ぶっちゃけますと片側のアンプをオフにしても、結果的に二つのアンプを通ったシグナルになります。AルートとBルートそれぞれシグナルが100パーセント通る設定になっていますから。当然、アンプ単体サウンドとは若干違う音になります。

 シグナルカット用に、それぞれのアンプ直後にボリュームペダルブロックを置いて各種設定する方法もあります。※ただし、スナップショットを使い〈それぞれのボリュームペダルをクローズ=シグナルオフ状態をチョイスできるようにした〉状態なら、完全にA/Bルート切り替えが出来るはずです。HXAtompだとブロック数制限があるので厳しいですが。

 ボリュームペダルブロックを活用した例はこちら。

 

 

 

 あ、この辺り、わたくしはあんまり気にしない。というかアンプ単体サウンドが欲しけりゃ別に組んだプリセットを使います。デュアルアンプもメインで使わないもんなぁ(わあ、台無しコメント)。

 

 

 どうしてキャビネットをひとつにしたのか。

 

 

 今回はキャビをひとつにしました。

 二つのアンプサウンドはそこへ集約される形です。

 

 新キャビネットは消費DSP量が下がっています。だからブロック数が許せばキャビの追加も可能です。

 では、どうしてそれをしなかったのか。

 単純に、キャビひとつで鳴らしたときにどうなるんだろうなぁという興味からです。

 ぶっちゃけ極端に違うサウンドキャラクターのアンプをミックスしたいのなら、キャビネットも2つにしたほうがよいのですが……。

 その場合のルーティングは〈それぞれのアンプの直後にキャビを置いて、ミックス後のキャビはなしにする。或いはAMP+CABブロックにして、ミックス後にキャビを置かない〉パターンでよいはずです。キャビは直列で置かない方が良いと思います。はい。

 

 

 

 気軽に組み合わせを楽しむ。

 

 

 ここまでご覧になってお気づきでしょう。

 ギタープロセッサだと、全てが楽!

 あと、組み合わせやルーティングに関して、かなり自由にテストできます。

 クランチ系+クランチ系、ハイゲイン+ハイゲイン、クリーン+クリーンの同系統の組み合わせから、クリーン+ハイゲインなどの両極端な組み合わせまで、何をやっても怒られませんもの。

 難しく考えるより、まず試してみることをお勧めします。

 あ! もちろん使用ギターでかなり出音が変わるので、そこも加味してプリセットを組んでみて下さいね。

 

 で、何故突然デュアルアンプなのか。

 それは先日2月22日で2が並んでいたから。

 2=二つ。……Dual。

 うわあ、単純。そして2月22日に公開しないセンスのなさ。

 大変申し訳ないとしか言いようがないぞッ!

 

 そんな暴露をして今回は締め。