blogを書けと言われたので「Helix 3.70 追加アンプ Voltage を使う」の話。

 

 blogを書けと言われたので「Helix 3.70 追加アンプ Voltage を使う」の話です。

 

 年末もさし迫るこの時期。

 いや、お仕事(いろいろあるんすよ)中なのに! 

 LINE6 HXSTOMPでプリセットを組んで気分転換……。

 

 今回のテーマは「Helix3.70で追加されたアンプ群から〈Voltage〉を使うぞ!」

 いやね、モニタースピーカーとかリアルアンプとかにLINE6 HelixやHXSTOMPをぶっ込んで弾くのもよいのですが、たまにはモニターヘッドフォンで音作りをしてみたいなぁと思い立ちまして、NE!

 

 個人的な見解ですが、HelixやHXSTOMP(他、アンプ実機のヘッドフォン端子付きのやつ含む)をヘッドフォンでモニターするのは苦手なんです。何故かと言えばトレブリーなサウンドに感じるせい。あと、これも個人的理由ですが、ヘッドフォンで両耳を塞ぎたくない。

 

 とは言え、HelixやHXSTOMPはヘッドフォンでモニタリングすることで真夜中でも音作りが可能という点「も」売りじゃないですか?

 苦手だからって避けちゃ駄目なんですよ、きっと。

 それにヘッドフォンが使えるなら、基本セットアップ(ギター、ギターケーブル、HXSTOMP、ヘッドフォン)だけで、どんなところでも音作りが可能になりますからね!

 うん。一応、対策として左耳のみヘッドフォンを当てて、右耳は解放しておくことにしました。これで大丈夫、なはず。なんでそんなに耳を塞ぎたくないかは、今んとこヒミツ。

 

 

 Catalystモデリングから。

 

 

 はい。トップのタイトルでネタバレしてますが、一応。

 なんていうんですかね。

 ネットで見る現代的ギタリスト、えーっとバーサタイルスタイル? のギタリストとかネオソウルギタリストの皆さんが奏でるサウンドって、めっさよいじゃないですか。

 

 

  ※マーク・レッティエリ! かっけえ。

 

 

 クリーン、クランチサウンドでテクニカルプレイだったり、軽やかなストラミングぶちかましたり。テレポコチャキチャキポーン! って感じでうーん。よい。至極よい。

 

 こういうサウンドをHelix3.70で追加された〈Catalystモデリング〉で作ってみたい、というところが出発点になっています。

 一例としてLINE6 HelixやHXSTOMPのファクトリープリセットが入っている「John Nathan Cordy」のサウンドをご紹介。

 クリーンからクランチ、リードトーンまで網羅したプリセットになっています。

「じゃじゃじゃじゃ、じゃあこのプリセットまんま使えばいいんじゃないかぁ?」って突っ込みがきそうですが、残念。アンプモデリングがGSG100 なんだな、これが。

 だから参考になっても、このままだと使えないのです。

 

 

 

 あ。わたくし、ギタートーンはゴリゴリのメタルサウンドも大好物ですが、こういったサウンドも大好物なんですわね。あ! あとガスリー・ゴーヴァンやジャック・タマラート(サマラート)みたいな極上トーン、ナンボあってもええですよね。

 

 ところで今回目指すのは「クリーンからクランチ、ギター側ボリューム/ピックアップセレクトのコントロールやピッキングの強弱で歪み/トーンが変わるプリセットをCatalystモデリングで組むこと」です。

 ただしスナップショットには頼らないぞ! ギャギイ!

 どうしてスナップショットを採用しないかと言えば、上記の通りギター側のコントロールやピッキングの強弱だけでどれくらい出音に変化を加えられるかが試したいから。

 Helixに入っている従来のアンプモデリングの殆どは、ギター側コントロールに対し素直に反応してくれます。だからこそ、新規追加のCatalystモデリングでもテストしておこうと思い立ったからであります。

 

 当然ながらテーマに沿うため〈Line 6 Clarity(Clean)/Line 6 Aristocrat(Boutique)/Line 6 Carillon(Chime) /Line 6 Voltage(Crunch)〉の4つからチョイスすることにしました。

 おっと伝え遅れましたが、今回は〈素のA+Cブロックをポンと置いて、理想に近いサウンドを出したものを採用、そこから僅かな柄に手直しをする〉ルールです。遅いよ、ルール開示が。

 

 まままま。そんな感じで始めます。

 当初はAristocratで決まりだろうなぁと決め打ちしてプリセットを組み始めましたが、これが意外と難しい。Aristocratは存外歪んでますから、Gainを下げるなどの措置が必要になりました。そしてBoostするとファズっぽい感じも出てくるような。

 CarillonもCarillonでよいのですが、もうちょい他の使い方がしたいかなぁと。

 

 最終的にVoltageに決定しました。

 このVoltageはAMP+CABブロック初期設定で置いただけで良い感じのサウンドが出てきます。キャビネットが12インチ×4発なのが功を奏しているのかもしれません。

 

 ともかく、Voltage、君に決めた!

 

 

 各種パラメータをいじる。

 

 ってことでパラメータ。

 その前に遅ればせながら、使用ギターのご紹介。

 Caparison Dellingerにしてみました。

 ピックアップレイアウトがHSHであることと、コイルタップ機能が付いているからです(ネック側ピックアップはシングルサイズハムで、Caparisonオリジナルモデルですよ)。

 ミッドローが効いていて、パワフルなサウンドが出てくるギターですが、クリーン・クランチにも相性がよいとわたくしは思います。

 

 ※このコ。

 

 ※ヘッド側はブレードタイプハムで、センターはシングルコイル。どちらもCaparisonオリジナルモデル。

 

 Dellingerを使いつつ、ボリュームとピックアップセレクト、コイルタップの組み合わせを様々な形で試しながらパラメータを弄ります。

 これがスナップショットに頼らない音作りに大事な点かも。

 

 各種ブロックは必要最低限とし、シンプルにするのもテーマです。

 DIST A+C Delay Reverb の4つにしてみました。

 ギター側コントロールでどれくらいトーン変化するか、も大事ですから。

 

 ということで最初はアンプ。

 元々のパラメータで十分よい音でしたが、BASSとPresenceは若干上げました。

 代わりにTrebleは僅かに削ります。

 Gainは初期値のまま。Boostはかけません。Offです。

 さっきも書きましたが、Catalystモデリングのクリーンからクランチ系は単にBoostを上げていくとファズっぽい歪みになるような気がします。あ。アンプのゲインパラメータを上げた後だと、スムーズな歪みになるかも。面白いポイントです。

 そう。Boostは他のEQやGainとの兼ね合いで振り幅が出てくるパラメータです。

 Boostをエクスプレッションペダルにアサインするとリアルタイム制御できて面白いかも。

 でも今回はHXSTOMPのみでやっているので、スルーで。

 

 ※Voltageアンプモデリングのパラメータ。

 

 

 次はキャビネットになります。

 これも初期設定のままでよいのですが、マイクを変えてみました。

 ここはその日の気分で入れ替えてしまうかも知れません。

 

 ※マイクのみ変更。

 

 ディストーションブロックですが、常時かけっぱなしにするのでブースターモデリングを入れてみました。でもしっくりこない。なんだかブーミーだぞ。

 ブースターよりオーバードライブの方が結果的によかったです。

 特にKLON CENTAUR! Gainを少々削ると歪み過ぎませんし、ギター側ボリュームの具合で調整もし易いですねー。すげえ。

 もちろんTS系や他のオーバードライブもお勧めしたいところです。お好みで変更してみると楽しい! 激歪ディストーションを置くのはやってないですが、ライブなどでブルージーな曲からハードロックやヘヴィメタルプレイへ切り替える際に踏む、って前提して置くのもアリ?

 

 

 ※KLON CENTAURは、悩んだときにとても便利。

 

 メインのトーンはこれで決定しました。

 後は味付け用エフェクトです。

 Delayは鉄板ですから、入れます。パラメータはこんな感じにしました。

 フットスイッチでOn/Off切り替え可能に設定しておきます。

 Offにした瞬間、ディレイ音が切れないよう、TrailsはOnで。

 

 

 ※Delayを切ったときのため、Trailsはオンに。

 

 

 あとはリバーブをカマしておきます。

 こちらもフットスイッチで切り替え可能+Trails On。

 ちょっとした味付けなのでこれくらいで。

 

 ※リバーブは薄めに。

 

 

 結果。

 

 良い感じになったんじゃないかなぁ。と思いました。

 ギター側ボリュームを7~8にすると、クリーンに近い感じ。10にするとクランチになります。

 この10にしたときのクランチですが、低音弦側の響きが良い意味で粗い感じかも?

 コイルタップしてネック側/センターピックアップをミックスしつつ、ギター側ボリュームで歪み量を変えていくのも好きです。

 

 全体のトーンはピッキングの強弱にかなり左右されます。

 フルボリュームでも軽く弾くとクリーンに、少し強めに弾くとクランチに。

 強く弾いてベンドさせたときのホットな感じもきちんとサウンドに反映されます。

 こういうトーンは上手い人が弾くと素晴らしいサウンドになるんだろうなぁ。残念ながらわたくしはド下手なので……。やんぬるかな。

 

 必要に応じてDelayやReverbをOffにします。更にオーバードライブもOffにしておいて、リード的なフレージングする際だけOnにしたらいいかもしんない。

 

 

 

 使いやすいぞ、Catalystモデリング。

 

 

 いやー、新追加のCatalystモデリングはとても使いやすいですね。

 弄るパラメータもそこまで多くないですし。わたくしのような機材に疎いタイプだと〈調整するパラメータが少なければ少ないほどよい〉わけです。

 そしてその厳選されたパラメータだとしても、パターンによってはアンプキャラクターが変わるほどの変化があるのはなかなか楽しいと思います。

 HelixやHXSTOMPを導入後、まずCatalystモデリングを触って! とお勧めしたくらい。クリーンから激歪まで全て揃いますし、なんせよいサウンドですからね。

 基本トーンを作り込んだ後、必要なエフェクツを足していくと、あっという間に自分なりのプリセットが組めてしまうと思います。

 

 もちろん、これまでにHelix/HXSTOMPを使ってきた皆様もCatalystモデリングを試す価値はあります。

 

 

 現在、上記リンクのような形様々な形でレビュー動画が出ているので、是非参照下さい。

 あ。もちろんCatalystモデリング以外、これまでにあった他のアンプモデリングもよいものが沢山ありますので、誤解なきよう(わたくしのメインアンプは別にあります)。

 

 と、ここまで書いて何ですが、CatalystモデリングのAristocrat。

 Gainを下げ目にしたら結構理想の音に近かったです……。

 ギター側ボリュームを下げたときもアリなサウンドでした。

 因みにGainを下げると出音の音量も比例して下がりますので、そこは要調整です。

 あとはBassとMiddleを添加して、Boost関連を弄って、オーバードライブ関連を揃えたらよさげ。この辺りは繋いだギターでかなり変わってくるのでそこは注意して下さい。

 

 おっと。ヘッドホンでの音作り。

 こちらもよかったですよ。ただし、ボリューム具合で受ける感覚が変わるので、そこは注意して下さい。そして出来れば味付けのないモニターヘッドホンがよいです。

 そしてヘッドホンで決定した音をモニタースピーカーから鳴らしてもよい感じでした。大音量でモニタースピーカーが鳴らせないときにモニターヘッドホンでの音作り。アリだと思います。

 

 しかし楽しいなぁ、Helix3.70……。