Blogを書けと言われたので「あれ? 3.70 になって音変わったよね?」の話。

 

 

 Blogを書けと言われたので「あれ? 3.70 になって音変わったよね?」の話。
 12月初回もLINE6ネタで。 原稿書いたり、資料読んだり、取材したりのお仕事モードだと、並列思考の隙間に別の思考、或いは遊びに関することが這入り込んでくるのです。 人間は並列思考を自然しておりますから、こういう体験をされた方は多いと思います。 それをアウトプットしてしまえ! ってことでBlogに書いちゃう。 そもそもスタッフからは「沢山Blog更新をしなさい。楽器ネタでもいいから」と言われていてですね。ならば楽器やゲーム、野外を転がり回っている話の中から、サクサクっと書けそうなのはとチョイスした結果がLINE6ネタです。 仕事の合間だとしても負担にならないっちゃーならない。言い訳終了! とはいえ、古事記関連、12月は一本くらい書きたいなぁ。
 ってことでいきます。

 

 

 

 3.70以前のプリセットに「?」。

 

 チョイ前にHelix3.70アップデートが来ました。

 いろいろ騒いでblogに書いたので、その辺りは割愛……っていうか、以下の動画も参照下さい。こちらはLINE6Japan公式動画で、阿部学氏が解説しているものです。

 

 

 

 凄い勢いで暴言を吐くと「Catalystモデリングと新規エフェクターの素晴らしさ。はい。Marshallとかありますけれども、3.70ファームウェアアップデートをぶちかましたら、まずはCatalystモデリングを試すべし」って感じ。

 Catalystモデリングはクリーンからハイゲインまで、5タイプのアンプモデリングを網羅しているので、これが使いやすい上によいサウンドです。

 そして新規エフェクターは使い易いものから、面白い効果を得られるものが増えました。オーバードライブやリバーブは言わずもがな、任意なタイミングにフィードバックを得られるFeedbackerがお勧め。極小さい音でもフィードバックしちゃいますし、そのバリエーションも豊富ですし。ステージ上でもDAWでギターを録っているときでも、ここだ! ってところで狙ったフィードバックを起こせるのは武器になると思います。

 とかいいつつ、Catalystモデリングメインのプリセットはまだきちんと組んでないという罠。何故ならブロックを置いてEQを少し弄るだけでよい音になるから。微調整はあんまり要らない、

追い込まなくてよい、そんな感じですので放置中なんです。

 

 それより大事なのはメインプリセットでして。

 アップデート後、自分が組んだメインプリセットの個別バックアップを復帰させました。

 

 

Tips!:プリセット個別バックアップとは、ファームウェアアップデート時に行う全体バックアップではなく〈HXEDITのUserPresetをパソコンのデスクトップ上へドラッグ&ドロップしたもの〉である。例えば、Preset1から4のうち、個別に2と3をパックアップしておきたいのならそれらをドラッグ&ドロップする。こうして作成した〈Preset単体のファイル〉はアップデート後にHX EDITを立ち上げ、任意のPreset保存領域へドラッグ&ドロップすることでインポートできる。このファイルはLINE6公式のカスタムトーンなどで配布される形式と同じである。

 

 

ただ気をつけるべきはこの方式でバックアップしたプリセットは「プリセット個別データである」という点であろう。Helix及びHXSTOMPの全体設定/各種設定は保存されていないことを留意すべきである。個別バックアップ+個別インポートなどに関して、自己責任で行って頂きたい。

 

 復活したメインプリセットを弾く前に、他の設定やフェイバリット関連をやり直します。

 ここ大事。

 ファクトリーリセット後は各種設定ごと初期化されているので、フェイバリットなんて綺麗さっぱりなくなっているわけです。

 この辺りはHX EDITを使い、PC上でやっちゃうと楽ですよ。

 

 その後、うわああいとCatalystモデリングで遊んだ後に自作プリセットを全てチェックしたのですが……あれ? なんだか音が変わっている?

 そんな疑問を抱きましたが、すでにHelixもHXSTOMPも3.70にしているので比較できないわけです。しまった、片方以前のバージョンで残しておけば良かった。

 あ。もちろんこれまでのアップデートでも同様な印象を持ちましたよ?

 でも今回は特に変化を感じました。なんでだろうか?

 

 この「変わった」ですが、いい音になった、が半分。

 もう半分は意図していない変化だったのです。

 この辺りはXでの「いい音になった!」というご報告以前の話でして……。

 いい音になった報告、の前にいろいろありまして、それに関して書いていこうと思います。

 

 

 

 トレブリー?

 

 

 はい。自作メインプリセットを入れた直後の話です。

 プリセット全体がややトレブリーになっていました。

 いや、トレブリーっていうのかな。

 低周波帯域より高周波帯が目立つようになっている?

 もしや以前のバージョンでバックアップした自作プリセットをそのままインポートしても、完全に元の音にならないの?

 

 そこで「自作プリセットのパラメータをメモし、そのまま別に同じブロック構成で作り直します。

 次にメモしていたパラメータをそのまま入れ直してみました。

 が! やはりトレブリー。

 

 うーん、困った。

 

 

 

 

 ほいたら、微調整じゃい。

 

 

 仕方ないので、自作メインプリセットの微調整を始めます。

 正直な話、キャビ&マイクが問題だろう思っていましたので、まずそこから……。って、これ、総当たりしないと駄目な奴じゃん。

 ある程度絞ってやらないと時間が掛かります。

 クリーンプリセットは12インチ×2発のキャビを。

 歪みプリセット(6弦/8弦用それぞれ)は12インチ×4発キャビを。

 それぞれシングルで。これで随分楽になりました。

 

 後はそれぞれのキャビを置いてパラメータを変えていくだけです。 

 だけです、って言ってもワタクシには基本的な知識がないのが困りもの。

 

 キャビパラメータは

・マイク → キャビから出る音をとらえるマイクの種類

・マイク距離 → マイクとキャビの距離

・マイクの角度 → キャビに対するマイク角度

・マイクの位置 → キャビのスピーカーに対するマイク位置

・ローカット → 低周波帯のカット

・ハイカット → 高周波帯のカット

・レベル → 出音の音量レベルをブーストかカット

 になるのかな?

 

 

 ※キャビネット各種とパラメータ各種。

 

 音作りが上手な方は、ローとハイカットを使っています(わたくしは両方ともカット機能オフにしています。なんとなく)。

 参考にすべきはそういう方々&ファクトリープリセットのパラメータです。

 チェックしてみることをお勧めします。

 

 あと、マイク距離とマイクの位置も音に影響が大きいですよね。

 近づけると「音が大きめになり、輪郭がハッキリ」しますし、スピーカー中央に寄せれば「音のエッジと高域帯が目立つ」ように感じますから。

 

 でも、一番影響するのは「キャビをシングルにするか、デュアルにするか」と「キャビの種類とマイクをどうするか」です。

 基本的なサウンド傾向を掴まないと、他のパラメータを弄るのが場当たり的になって面倒になっちゃいますもんね。

 

 だもんで、上に書いたようにシングルのキャビに決め、後は各種キャビを置いてはマイクを全種類試すということを繰り返します。

 やはりクリーンに使っているFender系にはFender系の組み合わせでした。

 歪み系は三つに絞りましたが、それでもぞれぞれ良い感じだったのでフェイバリットブロックにしておいて、それぞれを比較しながら調整することに。

 ……キャビもマイクも意外なのになりましたけれども。これまで使ったことないやつ

 

 

 

 

 大事なこと。

 

 プリセットを組む際、大事なことがあります。

 それは「調整に使うギターも重視すること」

 

 HelixやHXSTOMPの面白いところは、繋ぐギターの個性がそのまま出るところです。

 そもそもデジタル機材なのですから、楽器は単なる入力トリガー扱いでいいはずなんですよ。デジタルで音を処理するギターの特性や個性は最低限で良いはず。

 ところがHelixはギターごとに違うサウンドになります。

 ギター本体の個性が出る、っていうのかなぁ。それこそ実機のアンプで弾いたときの印象にかなり近いです(もちろん実機アンプ、それもフルチューブと全く同じじゃないですよ? わたし、ニブちんな耳だけどさあ)。

 それこそ、あるギターだと

「このコはミュート刻みするとズクズクする。低音が効いている」

 別のギターだと

「こちらのコはパンと目立つ音が出る。リード向け」

 また他のギターだと

「クリーンで弾いたときの膨らみがよい」

 そんでもってあっちのギターだと

「ミックスポジションでストラミングすると気持ちよい」

 など、そんな感覚がまんま再現されるというのか……。

 

 なので、プリセット作成時にはメインで使っているギターを使って調整することをお勧めします。基本となるサウンドをメインギターで作り上げておけばそれが基準になりますし、後は楽器を差し替えたときにそれぞれの個性も出やすくなりますもの。

 わたくしの場合、6弦メインと8弦メインでそれぞれのメインプリセットを作ってしまいます。

 そこからディレイ用プリセットなどのバリエーション展開をさせるのです。

 

 とかいいつつ、デジタル機材なんだからギターごとにプリセットを作る、ってのも手なんですけどね。出てくる音の画一化という点ではベターな選択になるとと思います。

 が、同一プリセットでギターだけ変えたときの「出音が違う」感覚は好きなので、敢えて6弦用、8弦用それぞれのプリセットを用意するくらいに留めちゃいます。

 ここだけの話、8弦で6弦プリセットを使うのもなかなか楽しいっす。

 8弦プリセットでバックを録ったあと、プリセットだけ6弦用に変えてアドリブやリードを……みたいな使い方も、これが良い感じ。

 ですが、逆に8弦用で6弦用プリセットを弾くとちょい合わないかなあ。

 なんとなく、自分の好みの音ってありますから、そこに引っかかりますので。

 

 好みの音? え? あんたが?(しずかちゃん風)

 

 

 

 

 

 そこんとこを踏まえて。

 

 

 えーっと。好みの音。

 わたくしが目指す歪んだギターの音は「中低域が豊かでありつつ、高域も出ている状態」

 音の重心、ピークが中低域寄りである感じかもしれません。

 ある種のドンシャリサウンドになるのかもしれませんが、僅かに中域も重視した状態です。

 当然、クリーンも似た傾向になります。

 

 そこを目指してアンプなどで大元の音を作ったら、キャビを選んで、各種パラメータを微調整していく手順を踏んでいきます。

 まあここで多少楽したい気持ちもあって、6弦用と8弦用を同じキャビ+パラメータにしてフェイバリット化したかったのですが、どうしても駄目でした。

 それぞれの特性に合わせないとよくなかったんですねえ。とほー。

 なので6弦用キャビと8弦用キャビに分けてファイバリットにセーブ。

 で、Catalystモデリングにこれを使ったら全くもって「合わない!」展開が。

 いやー、面白いデスネ。

 

 あ。あとアウトプット環境も大切。

 この辺りはLINE6でも説明されています。

 

 

 

 ぶっちゃけ、プロじゃないんだからヘッドホンだろうが、安価なモニタースピーカーだろうが、いいんですよ。楽しく弾ける音が出るなら。

 とはいえ、モニタースピーカーでも種類が変わるとかなり変化しますからねぇ。

 拘れる環境にいらっしゃるのなら、拘ったほうがナイスです。

 え? わたくし?

 拘って……ないでゲス。鳴ればいいじゃん? 的な環境です。

 なのにこんな偉そうに「好みの音が」ぁとかよく言えたもんだ。

 

 

 

 3.70は楽しい。

 

 

 Helix3.70にファームウェアアップデートしてから、これまでと違うプリセットの組み方をしないといけなくなりました。これを「面倒」ととるか「更なるグッドサウンドが得られる」と考えるか。

 

 わたくしは「面倒くさーい&楽しい」でした。

 いや、ほら、前に作ったプリセットそのままを移植すればいいだけと思っていたら、結局出音が変わってしまっていて、叩き台にしかならなかったでしょ?

 楽するためにやったことが、実はそうでもなかったのは面倒くささに直結しますもの。

 でも、ある程度音が決まってくると、ギターやベースを弾くのが楽しくなってくるのも事実。

 

 で、大体メインプリセットが固めた後、3.70から追加されたCatalystモデリングとエフェクタを使った全く新しいプリセットを仮に組んでから鳴らしまくるのもワクワクします。

 Marshallモデリングに関してはまだこれから試しますが、リハスタとかで鳴らすMarshallのモデルじゃないから、実機に音と比べられない/分からないのが困りもの。

 だとしてもまあMarshallってだけでトキメキはある!

 

 アップデートの度、こういう気持ちにさせてくれるLINE6はエライ!

 感謝しかねーでげすよ。ホンマ。