忌怪島〈小説版〉発売されました。
忌怪島〈小説版〉(竹書房:刊)、発売されました。
全て関係各位のお陰様です。
そして、お手にとって下さった方々には感謝しか御座いません。
改めまして、本当にありがとう御座います。
せっかくなのでblogに何か……と思いましたが、書くことがない……ッ。
さて。何を書きましょうか。
あ。そうだ。
島の話。
忌怪島ってことで、島の話をしましょう。
そうです。
日本の島々の話です。
日本そのものが島国と言いますし、神話では「大八洲」「八島国・八洲国(夜斯麻久爾)で、尊称となっています。
美しい言葉ですね。
当然の如く、この島国・日本には大小沢山の島々があります。
それこそ、観光名所になっている島から無人島まで様々です。
そもそも島とは何でしょうか?
「周囲が水で囲まれた陸地で、大陸以外のもの」
「ある仲間内・なわ張りなど、他から区別されてまとまったもの」
となっています。まあ下のは「ワシらのシマでなんしよんなら?」的な島ですが。
周囲が水で囲まれた、大陸以外のものが島、が地形的な意味で島となります。
島へ。
地球へ…… 的な見出しになりました。
私もいろいろな島々へ足を運んだことがあります。
仕事が大半ですが、時にはちょっとした偶然で訪れることもしばしばです。
それこそ南の島から日本海の島、海外など様々。
時には海を泳いで無人島へ。あ。対岸にあるような小さな島ですけれどもね。
どこも「島」という地形条件と共に、それぞれが特徴的な文化を形成しています。
今でこそ情報は光の速さで伝わりますが、昔日にはかなり遅れて到達するわけです。
だから、島々には古代の貴重な文化が形を変えずに眠っていることもあります。
加えて、沖ノ島のように「神宿る島」「海の正倉院」と称されるほど古代の遺物・遺構が残っている島も存在します。もし島ではなかったら、そして敬われていなかったら数々の遺物・遺構は残らなかったかもしれません。
そう言えば上記の沖ノ島で思い出しました。
隠岐の島など、〈オキ〉という名前の島は他にもありますが、「(海の)沖にある」島、が語源のようです。
それだけではなく、島には化石やレアな地質などが存在することもあり、研究者には夢のような場所になっています。
日本の島々は実に素晴らしいものだと感じます。
島の文化。
各島には特徴的で貴重な文化が残されている、と前述しました。
ちょっと調べればゴロゴロ出てきます。島の文化が注目されている証拠なのでしょう。
島の文化に関して、雑に言えば「位置と海流」などがその形成の一因になります。
周辺の国々からの影響を受ける理由ですから。
また歴史を紐解くと「島に伝統文化が根付いた理由」も浮かび上がってくるでしょう。
ただ、個人的になのですが「○○の文化は□□の影響下にあって、似ている」ということは簡単に言えないときがあります。
この「○○が□□の影響下」は、固有の文化や信仰があった島に、後からやってきたものが様々な理由で根付いたパターンが多いみたいなんですね。
このような場合、じっくりとその島のことを深く調べていくと「ここにしかない」「原初の灯火」のような何かを発見できます。
何でもかんでも「○○のナントカは□□の影響」と論じる前に、本質を見る。
これが島の文化の根本へ至る第一歩になるのかも。
島の不思議譚。
島々を訪れると、現地の方から不思議な話を伺うことがあります。
また、島から出て他の土地で暮らす方が教えて下さることもあります。
更に、島へ訪問した人々からもそういった談話を耳にすることもあるのです。
「あの島の砂浜でキャンプをしたときだけれども」なんて。
島だけど、或いは、島だからこそ。
そんな話が多いと思います。
実はこれまで幾つか島のことを書き記したことがあります。
が、書いても世に出ていない島の話も多いです。結構なページ数あるなあ。
島の不思議譚として幾つか書き足せば、一冊半くらいはいけるかも。
では、軽くジャブ的な情報を。えっと。じゃあ。これ。
〈あたいがお、こまけぇときお、うっがあっとこの川ン近くぢ、ガタロをみたが〉
※あたしが小さいときに、我が家があるところ側を流れる川の近くで、ガタロを見たんだよね。
ある島から移り住んできた方からこんな風に伺いました。
ガタロとは〈ガタロ→ガワタロ→カワタロウ〉で、これらは河童さんを意味します。
日本全国、河童さん目撃譚やそれに類する伝承がてんこ盛りで存在します。
ところが、このような河童さん目撃譚を細かく分けていくと「河童さんじゃないような気がする」ものも多いのです。
で、このときの話ですが「それ、ケンムンじゃないですか?」となりまして。
ケンムンは河童さんに似ていると言われますが、実は違うんですよね。
現在、調査中です。
これら島の不思議譚を全貌を公開出来るとよいのですが。
読んでみたい方、いらっしゃるでしょうか。
美しき島々へ。
日本にある様々な島々へ、足を運んでみることをお勧めします。
絶景と価値ある文化、美味しいもの、そして人々の魅力がてんこ盛りです。
美しき島々へ、皆さんも。是非。
久田樹生事務所Musth 久田樹生