blogを書けと言われたので「プリセットを組み直すぞ!」の話。

 

 

 

 LINE6 Helix & HXStomp を使っています。
 フルチューブ/ソリッドステートアンプ+キャビネット(12インチ×1とか×2)は所有していますが、ちょっと弾きに便利なのがLINE6ギタープロセッサです。
 なんせ、極小の音で大ボリュームにしたアンプサウンドが出せますからね。
 あとスイッチポンですぐに音が出せるのがとてもよろしい。

 PCと連携させると多様な使い方も可能になりますし。
 ……とまあ、そんな話は繰り返してきましたのでこの辺りで。

 

 

 

 今回は8弦と6弦のプリセットを組み直す。

 

 

 最近まで使っていたプリセットは、以前からチマチマ6弦&8弦用に組んだものです。
 バージョン3.50になって刷新されたキャビネットブロックに差し替えも行いました。
 この新キャビネットが非常に素晴らしいので、それだけでグレードアップ!
 音の密度や解像度が上がったような感じです。
 いいじゃんいいじゃん、スゲーじゃん! ってことでそのまま以前のプリセットは消去せず、実験的なものを別に組んでは消しておりましたよ。だって何だかしっくりこないから。

 だから元のプリセットをメインに戻したりして。

 そんなメインプリセットを鳴らしていて気付きました。
「……あれ? 低域がぼやけてる? 高域と中域がスポイルされてる?」
 特に8弦ギターと6弦変則ダウンチューニングを使っているときが顕著です。
 コードワークだとそこまで目立ちませんが、単音や他の弾き方だとハッキリします。
 特に7~8弦の音程感がかなり削られているというのか。
 これまでは気付いていなかったなー! って驚きました。

 

 

 

 理由を考える。

 

 不満点が生じる理由を考えてみつつ、幾つかブロックを弄ってみます。
 ここでハッキリしたのは

1)ブースター代わりのディストーションブロックに問題
2)キャビネットブロックのチョイスと設定に問題


 この二つです。
 それぞれについて説明します。

 

 

 

 ディストーションブロック。

 

 

 ディストーションブロックはプリセットの頭に置きます。
 ギターシグナルを整える+味付けの役割、所謂ブースターだからです。
 ブースターを使う理由は、アンプヘッドとキャビブロックのみで音作りを決定した後の微調整、でしょうか。
 一部のモデルを覗き、基本は〈まずゲインをゼロで置いてみる〉ようにしています。
 ブースター/ディストーションモデル毎に味付けの方向性が違うので結構面白いですよ。

 ただし、アンプヘッド+キャビブロックの基本構成に対し、かなり影響を及ぼすエフェクツです。選び方によってはアンプの美味しい部分を削り落とすこともあります。

 なので要注意なのです。

 私の場合、ハイゲインアンプをメインプリセットに使っていますので、ガッツリディストーション的やジェント向けオーバードライブじゃなくてもいい、と決め打ち……したいのですが、それもまた面白くないので、LINE6に入っているディストーションブロックを上から順に試しました。
 要するに ブロックを置く → ゲインをゼロにして弾く → 或いはゲインを上げたり、他のパラメータを弄ったり、を繰り返すのです。
 これである程度絞りこむことができました。
〈Scream 808(Ibanez TS808 Tube Screamer)
〈Pillars OD(Earthquaker Devices Plumes distortion)〉
〈Minotaur(Klon Centaur)※ゲインを少し上げる〉

 この辺りが好みかな、と。


 当然、Brit Plexi JumpのようなMarshallアンプとDas Benzin Leadなどのハイゲインタイプのアンプだと、それぞれ選ぶべきディストーションは変わりますから、合わせてチョイスしていかないといけません。この辺りはギター含めて現物合わせしていくのがポイントです。
 因みにシングルコイルピックアップギターにMarshall、ここにファズをカマして、ボリュームで調整する音は大好物。張りのあるクリーンからエグいファズサウンドまで楽しめます。

 


 ※ってことでアンプヘッドとキャビを仮置き。

 

 ※試した結果、君に決めたッ!

 

 ※ゲインはゼロです。

 

 

 キャビネットブロック。

 

 キャビネットブロック。これが難敵です。
 プリセットを組むときに重要度が高い、と言えましょうか。
 結構悩まれる向きも多いかと思います。
 正直、私も困りました。
 攻略法ではないのですが、以下の二つを軸にチョイスをして見ると楽かも知れません。

1)3.50より追加されたキャビネットを上から順に置いてみる
2)置いたらマイクを全種類、順に試す


 他のパラメータはここでは無視します。
 まず概略でよいので「キャビ+マイクの音」を知るためです。

 もちろん後に微調整しますから、まずかこの1と2を中心に考えましょう。


 キャビ20×マイク12なので単純に考えると〈240通り〉の組み合わせになりますね。
 それが面倒なら、スピーカーのサイズと搭載数である程度絞ると良いかも。
 一応傾向を書いてみます。

スピーカー口径が小さいと高音が目立ち、大きいと低音が強調される。
・スピーカー数が増えると音圧と低音(音のレンジ)が増える。
・キャビをDualにすると、音と圧が大きくなる。


 もの凄く雑ですが、こんな感じに捉えて下さい。
 また、元のモデル名を検索してみて、どんなキャビネットか調べるのもあり。
 そうやって選んだキャビネットに対し、マイクを全種類試してみます。
 その中から「これだ!」というのを決めたら、後は微調整です。

 

 ※12インチ×4発。

 

 ※しかし低域が出過ぎな気がするので、12インチ×2発からチョイス。

 

 ※新キャビ用マイクはこれ。それぞれキャラクターが違う。

 

 新プリセットの探求は続く。

 

 

 こうやって決めたプリセットは8弦&変則ダウンチューニング用。
 6弦用レギュラーチューニングだと、また別のプリセットが必要になります。
 滑らかで甘く、音圧が欲しいなら好きなアンプに「Minotaur+12インチ×4発」とか。トレブリーになりすぎないキャビをチョイス、ってことですね。
 また「○○風サウンド」を目指すなら、該当ギタリストの機材を調べ上げて配置し、調整を繰り返すなどが必要になります(LINE6のモデリングは実機にかなり近いという話もありますから、出発点として設定するのがベターです。当然、使用ギターのキャラクターにかなり影響されますから、そこも加味しつつ)。

 今が良い音、と思っても明日には変わっているかも知れません。
 そのときどきでブロックを入れ替え、調整するのが楽なのがデジタル機材。
 いろいろ試すのが吉でございます。
 ってことで締め。

 


 

 ※Line 6 2204 Mod、良い感じ。

  〈ホットロッド仕様のMarshall JCM 800をベースにしたLine 6オリジナル〉とか。

  ぶっちゃけると80~90年代のHHR/HM辺りの音? 

  とは言えオールマイティーな感じもします。今度はこのアンプヘッドを試そうかなあ。

  LINE6オリジナルシリーズも要チェックですよ。

  ――で、このエントリーで組んだプリセットは再度変更中です。

  思い込みで決めていたパラメータ設定を思い切って変更しています。

  実機の癖に近い、という考えすら横に置いてみました。

  なので、ガラリと変わった部分が多いのです。