「オーガニック」と聞けば、
なんとなく安心、安全、体に良さそう——。
多くの消費者はそう感じる。
しかし、実際の市場を見渡せば、
「有機」よりも「国産原料」に
こだわる人の方が圧倒的に多いのではないか、
と私は感じている。
提案したときのことだ。
私は
「有機でなくても、すべてを国産原料で
統一すれば、むしろ付加価値は高まり、
それなりの高価格帯でもヒットする」
と主張した。
なぜなら、消費者の多くは「産地」に
信頼を寄せるからだ。
「国産」という言葉には、安心感と
応援する気持ちが込められている。
だが、その企業は別の道を選んだ。
海外産の有機原料を使い、
「オーガニック高級品」として
世に出したのだ。
結果はどうだったか。
いうまでもなく販売は伸び悩んだ。
有機という響きに価値を見出すのは
一部の熱心な層に限られ、
一般市場では「海外産」という言葉が
むしろ購買をためらわせたのだ。
オーガニックは大切だ。
しかし「国産である」という強みを
軽視してはいけない。
どちらが本当に消費者の心を動かすのか。
それを見誤った時、商品の未来は
大きく変わってしまう。
今振り返れば、この経験は一つの教訓だ。
「本当の付加価値とは何か」を、
私たちはもっと冷静に見極める
必要があるのだろう。

