ハーレー好き社労士「キャプテン ヒデ」@横浜のブログ

ハーレー好き社労士「キャプテン ヒデ」@横浜のブログ

労務トラブルや人事問題を実務経験をもとに解説する【人の専門家】のハーレー好き社労士「キャプテン ヒデ」が、人事で起こりうるトラブルを解説します。



ご訪問いただきありがとうございます



「ハーレー社労士」こと、「ハーレー好きの社労士 キャプテン ヒデです。



横浜の社会保険労務士、桐生英美のブログです。



労務管理や職場トラブルについて、実務経験をもとに解説しています。



労務トラブルや労働基準監督署対応、



人事制度づくりなど、



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経営と法令のバランスを大切にしながら、



中小企業の労務管理をサポートしています。



ハーレー社労士

キャプテンヒデ


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採用力育成アドバイザリー







桐生社会保険労務士事務所






バイクで巡る判例聖地巡礼①
東芝柳町工場事件の現場へ行ってみた

「東芝柳町工場事件」。

社会保険労務士なら、一度は勉強する判例だと思います。

私もこれまで、講習などで何度も説明してきました。

有期契約社員の雇止めを考えるときに出てくる、有名な判例です。

でも先日、ふと思いました。

「ところで、柳町工場って、どこにあったんだ?」

調べてみたら、川崎でした。

横浜からなら近い。

それなら、

ハーレーで行ってみよう(笑)

ということで、早朝の散歩ツーリングです。

東芝柳町工場があった場所へ

着いたのは、川崎市幸区柳町。

もちろん、今は「東芝柳町工場」という工場はありません。

現在は、キヤノン川崎事業所になっています。



判例集では何度も見てきた「東芝柳町工場」。

でも、その場所に実際に来たのは初めてです。

なんだか不思議でした。

「ああ、ここだったのか」

という感じです。

ここで、判例の話を少しだけ

東芝柳町工場事件では、2か月契約の臨時工として働いていた人たちが、契約更新を何度も繰り返した後、会社から更新を拒否されました。

そこで問題になったのが、

「期間満了なんだから、それで終わりなのか?」

という点です。

最高裁は、更新の実態などによっては、

「期間が決まっている契約だから、満了したら当然終了」

とは単純にはいえない、という考え方を示しました。

この考え方は、現在の労働契約法19条にもつながっています。

細かい法律の話をすると長くなるので、今回はこのくらいにしておきます(笑)。

50年以上前の話が、今も残っている

社労士の仕事をしていると、

「有期契約だから、次は更新しなければいいですよね」

という話が出ることがあります。

でも、実際には、

これまで何回更新してきたのか。

更新のとき、会社はどう説明してきたのか。

本人は、これからも働けると思うような状況だったのか。

そんなことも関係してきます。

50年以上前に、この川崎の工場で起きた出来事が、今の雇止めの考え方につながっている。

そう思うと、判例も少し違って見えます。

せっかくなので、もう一つの東芝へ

柳町を見たあと、そのまま川崎駅西口へ。

昔、東芝堀川町工場があった場所です。


今はラゾーナ川崎などがある場所です。

こちらは、私は工場があった頃を覚えています。

今の川崎駅西口しか知らない人には、ちょっと想像しにくいかもしれません。

昔は、駅のすぐ近くに大きな工場がありました。

今は商業施設やマンションが並んでいます。

本当に変わりました。

東芝の堀川町工場跡地が現在のラゾーナ川崎の開発につながったことは、三井不動産の公式資料でも確認できます。

判例は残る。現場は変わる。

「東芝柳町工場事件」という名前は、これからも労働法の本に残るでしょう。

でも、工場はもうありません。

街も変わりました。

判例だけ読んでいると、

「有期契約の反復更新と雇止め」

という法律の話です。

でも実際に行ってみると、

ここに工場があって、

ここで人が働いていて、

その中で起きた出来事が裁判になったんだな、と。

当たり前のことですが、少し見え方が変わります。

判例は残る。現場は変わる。

このシリーズ、思ったより面白いかもしれません(笑)。

そして、この日の散歩ツーリングはまだ続きます。

次は川崎区夜光へ。

日本食塩製造事件の現場を見に行きます。

こちらは、また少し違った景色でした。

続きます。

 

今日もありがとうございます。
人事トラブルを整理する「人の専門家」元ハーレー社労士
ハーレー好きの社労士 キャプテン ヒデです。

中小企業が採用ミスマッチを防ぐシンプルな方法

採用について経営者の方から相談を受けると、よく次のような声を聞きます。

「面接で何を見ればよいか分からない」
「良さそうな人を採用したのに、すぐ辞めてしまった」
「採用基準がはっきりしていない」

人手不足の時代ではありますが、採用がうまくいっている会社には共通点があります。

それは

採用基準が明確である

ということです。

採用基準というと難しく感じるかもしれませんが、実務では

3つの視点

で整理すると非常に分かりやすくなります。

採用基準は3つの視点で考える

採用基準は次の3つに整理できます。

①スキル
②行動特性
③価値観

この3つを整理するだけで、採用の精度は大きく向上します。

①スキル(仕事をするための能力)

まず一つ目は

スキル

です。

スキルとは

・業務経験
・専門知識
・資格
・技術

など、仕事を遂行するための能力です。

例えば

営業職であれば

・営業経験
・コミュニケーション能力
・提案力

などが該当します。

ただし、中小企業の場合、

スキルだけで採用を判断するのは危険

です。

なぜなら、スキルは入社後に伸ばすこともできるからです。

②行動特性(仕事の進め方)

二つ目は

行動特性

です。

行動特性とは

・仕事への姿勢
・行動パターン
・問題への向き合い方

などです。

例えば

・行動力がある
・責任感がある
・主体的に動く
・チームで協力できる

といった特徴です。

実務では、この行動特性が

仕事の成果に大きく影響

します。

そのため面接では

「これまでどのように仕事を進めてきたか」

など、具体的な行動を確認することが重要です。

③価値観(会社との相性)

三つ目は

価値観

です。

価値観とは

・仕事に対する考え方
・会社の理念への共感
・働き方の考え方

などです。

実は、中小企業ではこの

価値観の一致

が非常に重要になります。

例えば

ある会社では

・スピード重視
・チャレンジを歓迎
・自主性を尊重

という文化があります。

この会社に

・慎重に判断するタイプ
・指示待ちのタイプ

の人が入社すると、
能力があっても働きにくい可能性があります。

つまり

優秀な人=会社に合う人

とは限らないのです。

採用基準を決めておくメリット

採用基準を整理しておくと、次のメリットがあります。

①面接判断がブレない
②採用ミスマッチが減る
③社内で採用基準を共有できる

特に中小企業では

「社長の感覚」

だけで採用を判断しているケースも少なくありません。

しかし、採用基準を整理することで

採用判断の精度

が高まります。

採用には法律上の注意点もある

採用活動には法律上のルールもあります。

厚生労働省が示している

公正な採用選考

では

・本籍
・家族構成
・宗教
・思想信条

など、業務と関係のない事項を採用基準にしてはいけないとされています。

また採用後のトラブルを防ぐためには、労働条件を明確にすることも重要です。

労働基準法第15条では

労働条件の明示

が義務付けられており

・賃金
・労働時間
・契約期間

などを明確にする必要があります。

さらに、採用後に

「思っていた人材と違った」

という理由だけで解雇することは難しく、

労働契約法第16条では

解雇は客観的合理性と社会通念上の相当性が必要

とされています。

そのため

採用段階での見極め

が非常に重要になります。

経営者の皆様へ

もし

・面接で何を見ればよいか分からない
・採用しても人が辞めてしまう
・採用基準が曖昧

という悩みがある場合は、

採用基準を

①スキル
②行動特性
③価値観

の3つに整理してみてください。

この整理だけでも、採用の精度は大きく変わります。

私の事務所では

・採用基準の整理
・採用面接の設計
・人事制度づくり

などについて、中小企業の経営者の方のサポートを行っています。

人事労務の現場では、
同じような問題がさまざまな会社で起きています。

・問題社員への対応
・採用トラブル
・労基署調査への対応

などでお困りの際は、
個別の状況を踏まえて整理することもできます。

必要な場合はお気軽にご相談ください。

※本記事は、実際の経験をもとに内容を再構成した記録であり、
特定の個人・企業・事案への助言や判断を示すものではありません。

バイクで美術館巡りを始めて気づいたこと

岡本太郎美術館で感じた「古くならない個性」

今日もありがとうございます。

人事トラブルを整理する「人の専門家」
ハーレー好きの社会保険労務士
キャプテン ヒデです。

最近、ハーレーで美術館を巡ることが少しずつ増えてきました。

以前のツーリングといえば、

峠を走る。
景色を見る。
美味しいものを食べる。

そんな楽しみ方が中心でした。

もちろん今でも好きです。

ただ、ここ数年はそれに加えて、美術館へ立ち寄ることが増えました。

今年の3月には、川崎市にある岡本太郎美術館へ行ってきました。

改装休館に入る前に、一度行っておきたいと思ったからです。

実は私は、子どもの頃から岡本太郎という存在が気になっていました。

テレビで見た顔。
独特の言葉。
そして何より作品の迫力。

正直に言うと、当時は作品の意味など分かりません。

ただ、

「なんだかすごい人だな」

という印象だけは強く残っていました。

大人になり、人事や労務の仕事に携わるようになり、改めて作品を見てみると、子どもの頃とは違う発見があります。

今回展示されていた作品を見ていて感じたのは、

「全く古くない」

ということでした。

岡本太郎が活躍したのは今から何十年も前です。

しかし作品を見ても、

昭和っぽい
昔っぽい
古臭い

という感覚がほとんどありません。

むしろ、

「今見ても新しい」

と感じる作品が多くありました。

なぜだろう。

帰り道、そんなことを考えながらバイクを走らせていました。

私なりに思ったのは、

流行を追いかけていなかったからではないか、

ということです。

岡本太郎は、

誰かに合わせようとしていたわけでもなく、
流行に乗ろうとしていたわけでもなく、

自分が表現したいものを徹底的に追求した人だったのではないでしょうか。

だから時代が変わっても古くならない。

そんな気がしました。

実はこれは、会社経営や人事にも少し似ていると思います。

人事制度にも流行があります。

採用手法にも流行があります。

働き方にも流行があります。

もちろん新しい情報を取り入れることは大切です。

しかし、

「他社がやっているから」

「流行っているから」

だけで導入した制度は、意外と長続きしません。

一方で、

自社はどんな会社なのか。

どんな人に来てほしいのか。

社員にどう成長してほしいのか。

そんな軸を持って作られた制度や仕組みは、時間が経っても色あせにくいように思います。

岡本太郎の作品を見ながら、

そんなことを考えていました。

バイクで美術館へ行くようになったのは、ここ数年です。

茨城の美術館。

山梨で開催されていた山下清展。

ホキ美術館。

キース・ヘリング美術館。

そして今回の岡本太郎美術館。

若い頃は、正直なところ美術館にはあまり興味がありませんでした。

しかし年齢を重ねるにつれて、

「なぜこの人の作品は今も残っているのだろう」

と考えることが面白くなってきました。

ツーリングというと、

どこまで走ったか。

何キロ走ったか。

そんな話になりがちです。

もちろんそれも楽しい。

ただ最近は、

美術館で作品を眺めながら考え事をする時間も、同じくらい楽しいと感じています。

これからも、バイクで美術館巡りを続けていこうと思います。

そして、そこで感じたことを、少しずつこのブログでもご紹介していきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
キャプテン ヒデ
社会保険労務士・人事コンサルタント
ハーレー歴23年・ライフタイム10万マイル達成
 

「給与は上げたんです。それでも若手社員が辞めてしまうんです」

最近、経営者の方からこのような相談を受けることがあります。

人手不足が続く中で、採用や定着のために給与水準を見直す会社は増えています。
初任給を上げる。
手当を増やす。
賞与を見直す。

どれも大切な対応です。

ただ、実務で多くの会社を見ていると、給与を上げたからといって、社員が必ず定着するわけではありません。

もちろん、給与は重要です。
生活を支える大前提ですし、給与が低すぎれば採用も定着も難しくなります。

しかし、社員がその会社で長く働き続けるかどうかは、給与だけで決まるものではありません。

今回は、中小企業の労務相談の現場で感じる、
「給与と人材定着の関係」
について整理してみます。

 給与は「働くための前提条件」

人が働く理由を考えたとき、多くの方がまず思い浮かべるのは、やはり給与です。

「生活のため」
「家族を支えるため」
「将来に備えるため」

これは当然のことです。

そのため、給与水準が同業他社や地域相場と比べて明らかに低い場合、人材定着以前の問題になります。

いくら職場の雰囲気が良くても、生活に不安がある給与水準では、社員は安心して働き続けることができません。

ですから、まず会社としては、給与の適正水準を確認する必要があります。

ただし、ここで注意したいのは、給与はあくまで**「働くための前提条件」**だということです。

給与が一定の水準に達していれば、それだけで社員が満足し続けるわけではありません。

むしろ、給与だけを理由に入社した社員は、さらに高い給与を提示する会社が現れたときに、転職を考えやすくなります。

つまり、給与は大切ですが、給与だけで社員をつなぎ止めることには限界があるのです。

採用市場では給与競争が起きている

近年の採用市場では、人手不足を背景に、給与水準の引き上げが目立っています。

新卒採用でも中途採用でも、以前より高い給与を提示しなければ応募が集まりにくい、という声を聞くことがあります。

大手企業では初任給を大幅に引き上げる動きもあり、中小企業にとっては採用面で厳しい状況が続いています。

この流れ自体は、今後も簡単には止まらないでしょう。

ただ、中小企業が大手企業と同じ土俵で給与競争を続けることには限界があります。

もちろん、低い給与のままでよいという意味ではありません。
相場に合った処遇を整えることは必要です。

しかし、給与だけで勝負しようとすると、資金力のある会社に対抗するのは簡単ではありません。

だからこそ、中小企業は給与以外の部分で、
「この会社で働き続けたい」
と思ってもらえる職場づくりが重要になります。

社員が辞める理由は、給与だけではない

退職理由を聞くと、表向きは「一身上の都合」とされることが多いです。

しかし、実際にはその背景に、さまざまな不満が隠れていることがあります。

例えば、次のようなケースです。

* 上司に相談しづらい
* 評価の基準が分からない
* 頑張っても見てもらえていないと感じる
* 職場の人間関係が悪い
* 仕事の意味や将来像が見えない
* 入社前に聞いていた話と実態が違う

給与に不満がある場合もあります。
しかし、それだけが原因とは限りません。

むしろ、給与は不満の一つであって、本当の原因は職場環境や上司との関係、評価への納得感にあることも少なくありません。

例えば、ある社員が退職を申し出たとします。

会社としては、
「給与が不満だったのだろうか」
と考えるかもしれません。

ところが、実際には、

「相談しても上司が話を聞いてくれなかった」
「仕事を任されるだけで、評価されている実感がなかった」
「この会社で成長できるイメージが持てなかった」

ということが背景にある場合もあります。

このような場合、給与だけを上げても根本的な解決にはなりません。

給与を上げても辞める会社に共通すること

給与を見直しているのに人が辞める会社には、いくつか共通点があります。

もちろん、すべての会社に当てはまるわけではありません。
ただ、実務上、次のような状態になっている会社では、定着に課題が出やすいと感じます。

1. 評価の基準があいまい

社員は、自分の仕事がどのように評価されているのかをよく見ています。

「何をすれば評価されるのか」
「なぜこの給与なのか」
「昇給や賞与はどう決まっているのか」

こうした基準があいまいだと、社員は不公平感を持ちやすくなります。

特に中小企業では、経営者や上司の感覚で評価が決まっているように見えてしまうことがあります。

実際にはきちんと考えて評価していたとしても、その考え方が社員に伝わっていなければ、不満につながります。

給与を上げること自体は大切です。
しかし、なぜ上がったのか、今後どうすればさらに評価されるのかが分からなければ、社員の納得感は高まりません。

2. 上司との関係に問題がある

社員の定着には、直属の上司との関係が大きく影響します。

給与が高くても、上司が威圧的だったり、相談しづらかったり、日常的な声かけがなかったりすると、社員は職場に居づらさを感じます。

反対に、給与だけを見ると他社より少し低い場合でも、上司がきちんと話を聞き、成長を支援してくれる職場では、社員が定着することもあります。

ここで大切なのは、単に「仲が良い職場」を作ることではありません。

必要なのは、上司が部下に対して、

* 期待する役割を伝える
* 困っていることを確認する
* 仕事ぶりを見てフィードバックする
* 注意すべきことは適切に指導する

という基本的な関わりを続けることです。

最近は、パワハラを恐れて、部下に注意や指導をしづらいという管理職も増えています。

しかし、何も言わないことが、結果的に部下の成長を妨げたり、職場の不満を広げたりすることもあります。

人材定着のためには、管理職が適切に関わる力を持つことが重要です。

3. 仕事の意味や将来像が伝わっていない

社員は、給与だけでなく、自分の仕事に意味を感じられるかどうかも重視します。

「この仕事は何のためにあるのか」
「自分の仕事が誰の役に立っているのか」
「この会社で働くことで、どのように成長できるのか」

こうしたことが見えないと、仕事は単なる作業になってしまいます。

特に若手社員の場合、給与だけでなく、成長実感や将来への見通しを重視する傾向があります。

もちろん、会社が社員一人ひとりに完璧なキャリアプランを用意することは簡単ではありません。

しかし、日常の中で、

「この仕事はお客様のこういう部分に役立っている」
「この経験は次の仕事につながる」
「今はここを身につけてほしい」

と伝えるだけでも、社員の受け止め方は変わります。

仕事の意味を伝えることは、特別な制度がなくても始められる定着対策です。

中小企業がまず確認したい3つのポイント

では、人材定着のために、会社は何から見直せばよいのでしょうか。

大がかりな制度改革をいきなり行う必要はありません。
まずは、次の3つを確認することをおすすめします。

 1. 給与水準は相場から大きく外れていないか

まずは、給与水準の確認です。

同業他社、地域相場、職種ごとの採用状況などを踏まえて、自社の給与が大きく見劣りしていないかを確認します。

ここが大きく外れている場合、職場環境を整えても採用や定着は難しくなります。

ただし、単に金額だけを見るのではなく、

* 基本給
* 手当
* 賞与
* 昇給の仕組み
* 残業時間
* 休日
* 福利厚生

などを含めて、総合的に見ることが大切です。

社員にとっては、月額給与だけでなく、働き方全体が重要だからです。

2. 評価や昇給の考え方を説明できるか

次に、評価や昇給の考え方です。

社員から、
「なぜこの給与なのですか」
「どうすれば昇給しますか」
と聞かれたときに、会社として説明できるでしょうか。

ここで明確に説明できない場合、社員の納得感は高まりにくくなります。

細かい評価制度をすぐに作る必要はありません。

まずは、

* 会社が大切にしている行動
* 評価している仕事ぶり
* 昇給を検討する際の視点
* 管理職に期待する役割

などを整理するだけでも、職場の納得感は変わります。

評価制度は、単に点数をつけるためのものではありません。
社員に対して、会社が何を期待しているのかを伝えるための仕組みでもあります。

3. 管理職が部下と向き合えているか

最後に、管理職の関わり方です。

社員が辞める前には、何らかのサインが出ていることがあります。

* 表情が暗くなる
* 報告が減る
* 遅刻や欠勤が増える
* 会議で発言しなくなる
* 周囲との関わりが減る

こうした変化に気づけるかどうかは、日頃の関わり方によって変わります。

管理職が忙しすぎて部下と話す時間がない。
注意するとパワハラと言われそうで、必要な指導ができない。
評価面談が形式的になっている。

このような状態では、社員の不満や不安を早めに把握することが難しくなります。

人材定着を考えるなら、給与制度だけでなく、管理職の関わり方もあわせて見直す必要があります。

人材定着は「給与」と「職場環境」の両方が必要

給与は重要です。

ここを軽く考えてはいけません。

給与水準が低すぎれば、社員は安心して働くことができませんし、採用競争でも不利になります。

一方で、給与だけで社員をつなぎ止めようとすると、限界があります。

人材定着には、

* 納得できる給与水準
* 分かりやすい評価の仕組み
* 相談しやすい上司
* 成長を感じられる仕事
* 安心して意見を言える職場環境

といった要素が必要です。

つまり、人材定着は「給与を上げるかどうか」だけの問題ではありません。

会社全体の人の扱い方、評価の仕方、管理職の関わり方が問われるテーマです。

まとめ|給与を上げても辞めるときは、原因を分けて考える

社員が辞めると、会社としては大きな痛手です。

採用にも時間と費用がかかります。
新しい社員を育てるにも労力がかかります。
現場の社員にも負担がかかります。

だからこそ、退職者が出たときに、
「給与が低かったのだろう」
だけで終わらせないことが大切です。

給与に問題があるのか。
評価に納得感がないのか。
上司との関係に課題があるのか。
仕事の意味や将来像が伝わっていないのか。

原因を分けて考えることで、会社として取るべき対応が見えてきます。

人材定着に悩む会社では、給与だけでなく、評価制度、管理職の関わり方、職場コミュニケーションをあわせて確認する必要があります。

当事務所では、中小企業の実情に合わせて、

* 離職理由の整理
* 賃金制度・評価制度の確認
* 管理職の指導方法の見直し
* 職場環境改善の進め方
* 社員面談やフィードバックの仕組みづくり

についてご相談を承っています。

「給与を上げているのに社員が辞める」
「若手社員がなかなか定着しない」
「管理職が部下への関わり方に悩んでいる」

このような場合は、早めに原因を整理しておくことをおすすめします。

人材定着は、問題が大きくなってから対応するよりも、日頃の職場づくりの中で整えていくことが大切です。

※本記事は、執筆時点の一般的な労務実務および公的統計・行政情報を参考に作成しています。採用市場や統計情報は変動する可能性があるため、具体的な制度設計や対応を行う際は、最新情報の確認が必要です。

「評価シートは整えたし、面談も定期的にやっている。なのに、なぜか納得感が生まれない……」

そんなモヤモヤを抱えていませんか?
評価の時期が来るたびに、上司側は「自信を持って点数をつけられない」と悩み、部下側は「正しく見てもらえていない」と不満を漏らす。実は、こうした問題の多くは、評価そのもののスキルのせいではありません。

結論から言うと、**評価がうまくいかない原因の9割は、評価制度の中身ではなく、その手前の「目標設定」にあるのです。**

### なぜ、あなたの会社の評価は「ズレる」のか?

現場でよく見かける目標に、こんなものがあります。
* 「今期も精一杯頑張る」
* 「お客様第一で行動する」
* 「ミスを減らして精度を上げる」

これらは一見前向きに見えますが、評価の観点からすると、実は一番苦しいパターンです。なぜなら、**「達成したかどうか」の基準が人によってバラバラだから**です。

期末の面談で、こんなやり取りが起きていないでしょうか。
上司:「期待していたより、動きが鈍かったな……」
部下:「自分なりに一生懸命やったのに、どうして評価されないんだ?」

この「期待のズレ」こそが、会社への不信感やモチベーション低下、さらには優秀な人の離職を招く最大のトリガーになります。

評価とは「人を裁くこと」ではありません

そもそも評価制度とは、人を採点してランクづけるための仕組みではありません。
本来は、「目指すべきゴールに対して、今はどこまで到達したか?」を一緒に確認するためのツール**であるはずです。

たとえるなら、フィギュアスケートの演技のようなものです。
もし選手が「何を跳ぶか」「何分滑るか」を決めずにリンクに上がったら、どんなに素晴らしい滑りを見せても、審判は正確な点数をつけようがありませんよね。

今のあなたの会社は、この「演技構成が決まっていない」状態で、なんとなくの印象で採点してしまっているのかもしれません。

### 今日からできる、目標を「具体化」する3つのコツ

目標が曖昧なら、今日から少しだけ「書き方」を変えてみてください。コツは驚くほどシンプルです。

1.  「数字」を味方につける
    * × ミスを減らす
    * 〇 「月のミス件数を3件以内にする」
2.  「頻度」で見える化する
    * × コミュニケーションを密にする
    * 〇 「週1回、15分の1on1を実施する」
3.  「成果物」を定義する
    * × 業務改善に努める
    * 〇 「新人向けのマニュアル第3章を完成させる」

これだけで、期末の面談で「できた・できなかった」の議論に無駄な時間を使う必要がなくなります。

一番大切なのは、最後のアクション「握り」

そして、何より重要なのが「上司と部下の合意(握り)」です。
目標は上司が一方的に押し付けるものではありません。お互いが「このゴールを目指そう」と納得して握るからこそ、評価に納得感が生まれ、フィードバックが成長の糧になります。

もし、次の面談で部下の目標がふわっとしているなと感じたら、ぜひこの一言を投げかけてみてください。

「それって、具体的にどういう状態になったら『達成』って言えそうかな?」

この問いかけひとつで、組織の空気は確実に変わり始めます。

「制度はあるけれど、形骸化している」と感じている経営者様へ

評価制度の悩みは、組織の活力に直結します。
現状の診断から、形だけで終わらない運用の改善まで、貴社の状況に合わせたサポートを行っています。

「うちの場合はどう変えればいい?」と気になった方は、まずは気軽にお悩みをお聞かせください。

[ご相談・お問い合わせはこちらから]


こちらの内容で、ブログのトーンとしてはいかがでしょうか?